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2/332011年に登場した現行型「スリーホイーラー」。往年の成功作をモーガン自らが復刻させたもので、“三輪”というスタイリングは踏襲しつつ、すべてがモダンなコンポーネンツで構成されている。
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3/33ボディーサイズは全長×全幅×全高=3290×1740×1105mm。意外にも幅があるうえ、左フロントタイヤは運転席から見えづらいので注意が必要だ。
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4/33往年のプロペラ機をほうふつとさせるコックピット。アルミ製の外殻の内側には、フレームを構成する鋼管が縦横に走っている。
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5/33モーガンは1909年に誕生したイギリスの自動車メーカー。古式ゆかしき、職人の手作業によるクルマづくりを今日に伝える、希有(けう)な存在だ。
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6/33コックピットの前にウィンドウはなく、小さなレーシングスクリーンが2つ備わるのみ。高速で走るときはゴーグルなどのアイウエアが必須だ。
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7/33エキマニに巻かれたバンデージが物々しい、S&S製のV型2気筒OHVエンジン。1979ccの排気量から69PSの最高出力と129N・mの最大トルクを発生する。
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8/33クラシカルなブロックパターンが特徴のエイボン製チューブタイヤ。「4.00H19 65H M/C」というサイズ表記からもわかる通り、基本的にはバイク用のそれだ。一方リアには、一般的な四輪車用タイヤが装着される。
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9/33サスペンションは、前が上下2つのAアームでタイヤを支持するダブルウイッシュボーン式。後ろはシンプルなカンチレバー式で、タイヤを挟む左右2本のコイルオーバーでショックを吸収する。
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10/33シートベルトは一般的な乗用車とは逆に車体中央側にアンカーを配置。キャビンにドアはなく、乗員はマフラーを避けつつ、ボディーをまたいで乗り込む。
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11/33ドライバーの気分を盛り上げる、カバー付きのスタートスイッチ。ステアリングコラムにキーを差してイグニッションをオンにし、このスイッチを押すことでエンジンが始動する。
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12/33ボディーの両サイドを這(は)う左右2本出しのマフラー。カバー付きとはいえかなりの熱を発するので、降車時には注意が必要だ。
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13/33もちろん、完全に“むき出し”のエンジンもかなりの熱を発生する。カバーに書かれた「DANGER HOT!」の警告が物々しい。
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14/33エンジントルクは低回転域でも十分だが、不等爆でトルク変動が大きいため、低速ギアではエンジンをやや“引っ張り気味”にしてやるとスムーズに走れる。
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15/33ペダルはABCともにオルガン式。シートにスライド機構はないので、体の小さなドライバーは自前でシートパッドを用意するなどの工夫が必要だ。
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16/33メーターはいずれもアナログ式で、左が速度計、右がエンジン回転計。ガソリン残量は、小さな液晶ディスプレイに“%表示”で示される。
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17/33細長いステーで支持されたテールランプ。アイドリング中は、エンジンの振動で上下に揺さぶられる。
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18/33オプションで用意されるモヘアのトノカバー。運転席・助手席の分割式で、一人で乗るときは助手席側のみをカバーで覆い、風の巻き込みを防いだり、助手席を荷物置きにしたりできる。
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19/33車検証に記載されていた車両重量は590kgで、前軸重は370kg、後軸重は220kgとかなりのフロントヘビー。それでいて、コーナリングに特別はコツはいらない。
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20/33細身の大径リムと十字のスポークがクラシカルなステアリングホイール。ステアリング機構にパワーアシストは備わらない。
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21/33トランスミッションはマツダ製の5段MT。サイドブレーキは昔ながらのフライオフ式で、レバーを引いたらノブを下げて固定。解除するときは、軽くレバーを引いてノブが上がるのを確認してから戻す。
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22/33タイヤが3本しかないうえに、前2本はチューブタイプのバイアス式。もちろん、トラクションコントロールなどの姿勢制御装置は一切備わっていない。
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23/33最新の「スリーホイーラー」はユーロ4の排出ガス規制に適合。“ユーロ3時代”より動力性能は低下しているというが、それでも0-62mph(約100km/h)加速7.0秒という俊足を発揮する。
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24/33ボディーは豊富なカラーやデカールなどでコーディネートが可能。第2次世界大戦中の英国空軍機をモチーフにした「MOG」のマーキングや、“シャークマウス”のデカールなども用意されている。
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25/33リアカウルは左右2カ所のピンで固定されており、その内側はトランクルームとなっている。
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26/33フロントカウルの内側はご覧の通り、エアインテークパイプやサージタンク、バッテリーなどが収まっていた。
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27/33機械的にシンプルな「スリーホイーラー」は、モーガンならではの情緒を楽しむのはもちろん、自動車工学に思いを巡らせつつ走らせるのも楽しいクルマだった。
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28/33モーガン・スリーホイーラー
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佐野 弘宗
自動車ライター。自動車専門誌の編集を経て独立。新型車の試乗はもちろん、自動車エンジニアや商品企画担当者への取材経験の豊富さにも定評がある。国内外を問わず多様なジャンルのクルマに精通するが、個人的な嗜好は完全にフランス車偏重。
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