-
1/18「ダチア・サンデロ」とオーナーであるマルチェッラ&サンドロ・デル・パスクワ夫妻。
-
2/18現行「サンデロ」は2020年9月に発表された3代目である。クロスオーバーの姉妹車「サンデロ ステップウェイ」と区別するため「ストリートウェイ」のサブネームがつく。
-
3/18サンドロさんの「サンデロ」は、LPG/ガソリン併用仕様。
-
4/18写真撮影に使用したLPGステーションでは、1リッターあたり0.64ユーロ(約83円だった)。二酸化炭素排出量が少ないとの理由から、イタリアでは自動車税でも優遇措置がある。
-
5/18公式サイトによると、一日に60km走行した場合、最高出力90PSのガソリン仕様と比較して、イタリアでは年間1016.42ユーロ(約13万2000円)節約できるという。
-
ルノー の中古車webCG中古車検索
-
6/18物が置かれているのはユーザーの日常感ということでお許しを。装備を絞ったクルマにもかかわらず、また要求するユーザーが少ないにもかかわらず、クルーズコントロールが標準なのは、唯一不思議な点である。
-
7/18ドアの内張りは依然としてダチア流のシンプルなものだが、3代目に至ってずいぶんと見栄えが向上した。
-
8/18メーター中央の多目的ディスプレイ。燃料残量モードでは、上にガソリンが、下にLPGが表示される。
-
9/18ステアリングポスト左側の下部にあるLPG/ガソリンの切り替えスイッチ。LPGモードを選択するとLEDが点灯する。
-
10/18ステアリングコラムの右から生えるラジオのコントローラー。表示はメーター内の多目的インジケーターに頼っている。想像どおり「助手席のマルチェッラが操作しにくいのが欠点」とサンドロさんは指摘する。
-
11/18たとえシンプルなモデルでも説明書が分厚いのは、製造物の安全性にセンシティブな昨今を反映している。ラジオの説明書もそれと比肩するくらい厚い。
-
12/18ベースとなっている1リッター3気筒ターボエンジンは、「ルノー・クリオ」と同一。LPG仕様はラインナップ中最強の最高出力100PSである。
-
13/18テールランプユニットも、もはや往年のダチアとは比べ物にならぬほど凝ったデザインである。
-
14/18ラゲッジルーム容量は410~1455リッターと、「フォルクスワーゲン・ゴルフ」より大きい。マルチェッラさんが愛読する女性週刊誌が積まれていた。
-
15/18偶然、長年の知人がLPGステーションにやってきた。日産車愛好家である彼の目からすると、やはりダチアは「やや安っぽい」らしい。
-
16/18サンドロさんが「ロッソ・フュージョン」と名づけられた赤を選んだのは、唯一追加料金が不要な色だったため。
-
17/18サンドロ&マルチェッラ夫妻は年金生活者である。散歩のため、15km離れたシエナの旧市街に一日2回出かけるので、最低でも60kmを走行する。
-
18/18加えて毎週末には、片道80kmのコルトーナに住むマルチェッラさんの姉宅まで足を延ばす。そのためサンデロは納車後2カ月で早くも5700kmを走破している。

大矢 アキオ
Akio Lorenzo OYA 在イタリアジャーナリスト/コラムニスト。日本の音大でバイオリンを専攻、大学院で芸術学、イタリアの大学院で文化史を修める。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとしてシエナに在住。NHKのイタリア語およびフランス語テキストや、デザイン誌等で執筆活動を展開。NHK『ラジオ深夜便』では、24年間にわたってリポーターを務めている。『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり』(コスミック出版)など著書・訳書多数。近著は『シトロエン2CV、DSを手掛けた自動車デザイナー ベルトーニのデザイン活動の軌跡』(三樹書房)。イタリア自動車歴史協会会員。
ルノー の中古車webCG中古車検索
マッキナ あらモーダ!の新着記事
-
第926回:フィアット初の電動三輪多目的車 その客を大切にせよ 2025.9.4 ステランティスが新しい電動三輪車「フィアット・トリス」を発表。イタリアでデザインされ、モロッコで生産される新しいモビリティーが狙う、マーケットと顧客とは? イタリア在住の大矢アキオが、地中海の向こう側にある成長市場の重要性を語る。
-
第925回:やめよう! 「免許持ってないのかよ」ハラスメント 2025.8.28 イタリアでも進んでいるという、若者のクルマ&運転免許離れ。免許を持っていない彼らに対し、私たちはどう接するべきなのか? かの地に住むコラムニストの大矢アキオ氏が、「免許持ってないのかよ」とあざ笑う大人の悪習に物申す。
-
第924回:農園の初代「パンダ」に感じた、フィアットの進むべき道 2025.8.21 イタリア在住の大矢アキオが、シエナのワイナリーで元気に働く初代「フィアット・パンダ4×4」を発見。シンプルな構造とメンテナンスのしやすさから、今もかくしゃくと動き続けるその姿に、“自動車のあるべき姿”を思った。
-
第923回:エルコレ・スパーダ逝去 伝説のデザイナーの足跡を回顧する 2025.8.14 ザガートやI.DE.Aなどを渡り歩き、あまたの名車を輩出したデザイナーのエルコレ・スパーダ氏が逝去した。氏の作品を振り返るとともに、天才がセンスのおもむくままに筆を走らせられ、イタリアの量産車デザインが最後の輝きを放っていた時代に思いをはせた。
-
第922回:増殖したブランド・消えたブランド 2025年「太陽の道」の風景 2025.8.7 勢いの衰えぬ“パンディーナ”に、頭打ちの電気自動車。鮮明となりつつある、中国勢の勝ち組と負け組……。イタリア在住の大矢アキオが、アウトストラーダを往来するクルマを観察。そこから見えてきた、かの地の自動車事情をリポートする。
新着記事
-
NEW
MINIジョンクーパーワークス コンバーチブル(FF/7AT)【試乗記】
2025.9.8試乗記「MINIコンバーチブル」に「ジョンクーパーワークス」が登場。4人が乗れる小さなボディーにハイパワーエンジンを搭載。おまけ(ではないが)に屋根まで開く、まさに全部入りの豪華モデルだ。頭上に夏の終わりの空気を感じつつ、その仕上がりを試した。 -
NEW
第318回:種の多様性
2025.9.8カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。ステランティスが激推しするマイルドハイブリッドパワートレインが、フレンチクーペSUV「プジョー408」にも搭載された。夜の首都高で筋金入りのカーマニアは、イタフラ系MHEVの増殖に何を感じたのか。 -
NEW
商用車という名の国民車! 「トヨタ・ハイエース」はなぜ大人気なのか?
2025.9.8デイリーコラムメジャーな商用車でありながら、夏のアウトドアや車中泊シーンでも多く見られる「ハイエース」。もはや“社会的インフラ車”ともいえる、同車の商品力の高さとは? 海外での反応も含め、事情に詳しい工藤貴宏がリポートする。 -
フォルクスワーゲン・ゴルフRアドバンス(前編)
2025.9.7ミスター・スバル 辰己英治の目利き「フォルクスワーゲン・ゴルフ」のなかでも、走りのパフォーマンスを突き詰めたモデルとなるのが「ゴルフR」だ。かつて自身が鍛えた「スバルWRX」と同じく、高出力の4気筒ターボエンジンと4WDを組み合わせたこのマシンを、辰己英治氏はどう見るか? -
ロイヤルエンフィールド・クラシック650(6MT)【レビュー】
2025.9.6試乗記空冷2気筒エンジンを搭載した、名門ロイヤルエンフィールドの古くて新しいモーターサイクル「クラシック650」。ブランドのDNAを最も純粋に表現したという一台は、ゆっくり、ゆったり走って楽しい、余裕を持った大人のバイクに仕上がっていた。 -
BMWの今後を占う重要プロダクト 「ノイエクラッセX」改め新型「iX3」がデビュー
2025.9.5エディターから一言かねてクルマ好きを騒がせてきたBMWの「ノイエクラッセX」がついにベールを脱いだ。新型「iX3」は、デザインはもちろん、駆動系やインフォテインメントシステムなどがすべて刷新された新時代の電気自動車だ。その中身を解説する。