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1/12「Volkswagen Tech Day 2023」より、テストコースのハンドリング路にて軽快な走りを披露する「フォルクスワーゲンID.4」。
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2/12取材会はまずは座学からスタート。BEVである「ID.4」の、エンジン搭載車との基本的な構造の違いをおさらいする。講師を務めるのは、ディーラー研修などでもインストラクターを務める、フォルクスワーゲンAG認定トレーナーの金子陽一氏だ。
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3/12「ID.4」をリフトで持ち上げ、車体底部を観察するイベント参加者。サスペンションのロワアームに風防を設けるなど、徹底した空気抵抗低減の施策がなされていた。
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4/12「ID.4」の電動パワートレイン。日本仕様のID.4はRWDだが、本国仕様には4WDもある。またフォルクスワーゲンでは新型車「ID.2 all」にはFWDを採用。クルマの特性に合わせて駆動方式を使い分けている。
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5/12まずは水でぬらした低ミューの登坂路で、トラクション性能を試す。路面の摩擦係数は、グレーの箇所が0.3、中央のブルーの箇所が0.1、前者が凍結路面、後者が圧雪路面のそれに相当する。
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6/12滑りやすい路面では当然のこと駆動輪(この場合は後輪)が空転するが、RWDの「ID.4」では駆動を担う後輪にトラクションがかかりやすく、賢い駆動制御とも相まって、じわじわと坂を登りきることができた。
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7/12普段はカバーに覆われていて見えない、「ID.4」の電動モーターとドライブトレイン(写真右が前方、同左が後方)。ドライブシャフトとの位置関係からもわかるとおり、このクルマのパワートレインは、バッテリーともども完全に前後軸の間に収まっている。
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8/12ウエット路面でのパイロンスラロームでは、「ID.4」の車両バランスのよさを実感。こうした難しい状況でも操舵とアクセルワークでクルマを操ることができた。
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9/12「ID.4」ではシフトレバーで「B」レンジを選ばないと回生ブレーキは作動せず、アクセルをオフにしても空走するのみとなる。フォルクスワーゲンは、このクラスのBEVでは頻繁に回生ブレーキを利かせてエネルギーを回収するより、コースティングによって“距離を稼ぐ”ほうが効率がいいと考えているのだ。
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10/12スキッドパッドにて、華麗なドリフト走行を披露する「ID.4」。
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11/12スキッドパッドのエリアでは、円状のコース上のみが摩擦の低いゾーンとなっており、そこからはみ出ると特定のタイヤのみグリップ力が回復して、たちまち挙動が乱れる。クルマを滑らせつつ、狙ったとおりのコースに乗せ続けるという、なかなかに難しい運転体験をさせてもらった。
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12/12間もなく日本でも発売される「ID.4」の2023年モデルでは、「ライト」では388kmから435kmへ、「プロ」では561kmから618kmへと航続距離が延びている(いずれもWLTCモード)。

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
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