-
1/24
-
2/24ゼネラルモーターズ(GM)が「ストリートリーガルレーシングカー」と表する「シボレー・コルベットZ06」。現行型はスタンダードモデルおよびレーシングモデルの「C8.R」と同時進行で開発が進められ、米本国では2022年夏に販売が開始された。
-
3/24「Z06」というグレード名は、1963年に2代目「コルベット」に設定された、レース向けのオプションパッケージの名前に由来する。専用の足まわりと強化ブレーキ、フューエルインジェクション式の5.4リッターV8エンジンなどからなるこのオプションは、わずかに199台の個体のみに採用された。
-
4/24日本仕様については、まずは“ファーストエディション”的な扱いで黒外装×赤内装の「3LZパッケージ」装着車のみを導入。その後、どういった仕様を入れるか、どこまでボディーカラーなどの選択肢を増やすかについては、GMジャパン内でも検討が進められているようだ。
-
5/24運転席と助手席の間に位置する、BOSEプレミアムオーディオシステムのスピーカー。2023年モデルの試乗車には、「コルベット」の誕生70周年を記念した専用のロゴがあしらわれていた。
-
シボレー コルベット の中古車webCG中古車検索
-
6/24現状では、GMの市販車のなかでも唯一「コルベットZ06」のみに搭載される5.5リッターV8 DOHCエンジン「LT6」。ブロックもヘッドも「C8.R」搭載の「LT6R」と同じという、レーシングユニット直系のエンジンだ。
-
7/24エンジンルームには、このユニットを組んだスタッフのネームプレートが貼られていた。試乗車のエンジンはロバート・クローニンという人物が組み上げたようだ。
-
8/24本国仕様の「Z06」はド迫力のセンター4本出しマフラーだが、日本仕様はスタンダードモデルと同じく左右2本ずつの4本出しに。本国仕様の“センタークアッド”は中央の2本が直管で、そのサウンドは、とても日本の法規をクリアできるものではないのだ。
-
9/24マフラーの変更に伴い、リアのトランクルームには増設されたサイレンサーを避けるための出っ張りが。なお、この形状でも取り外したルーフの収納は可能となっている。
-
10/24カーボンルーフを取り外した状態の「コルベットZ06」。前:275mm幅、後ろ:345mm幅という極太のタイヤを収めるためにボディーは拡幅され、全幅は2025mmと2mの大台を超えた。
-
11/24ステアリングホイールに備わるカーボン製のシフトパドル。トランスミッションは他のグレードと同じく8段DCTのみの設定で、最終減速比はスタンダードモデル(日本仕様では標準となる「Z51パフォーマンスパッケージ」装着車)の5.17に対し、5.56に低められている。
-
12/24試乗車にはスタンダードモデルの「2LT」と同じく「GT2バケットシート」が装備されていた。電動調整機能付きで、シートバックにはカーボンファイバーが用いられている。
-
13/24足もとには軽量・高剛性な鍛造アルミホイールを装着。ブレーキには前:φ370mm、後ろ:φ380mmの大径ディスクローターを装備しており、さらにフロントキャリパーのピストン数をスタンダードモデルの4つから6つに増やすなど、サーキット走行も想定して強化されている。
-
14/24「Z06」のエンジンは、フラットプレーンクランクシャフトの採用も特徴となっている。このクランクシャフトは2次振動の大きさが弱点とされるが、カウンターウェイトを小型化でき、またバンク間の排気干渉がないのでレスポンスがよく高回転・高出力なエンジン特性を実現できる。
-
15/24エンジンの高出力化に伴い、「Z06」ではラジエーターやオイルクーラーなどといったクーリングシステムを、スタンダードモデルの2個(「Z51パフォーマンスパッケージ」装着車では3個)から5個に増設。パワートレイン/ドライブトレインの冷却性を大幅に高めている。
-
16/24ドライブモードの設定はスタンダードモデルと共通で、「スポーツ」や「トラック」など4種類のモードを用意。さらにカスタマイズモードの「Myモード」「Zモード」も設定できる。
-
17/24フロントにはスタンダードモデルと同様にトランクが設けられているが、ラジエーターの増設に伴い、リアトランクと同じく熱を持つようになってしまった。
-
18/24タイヤサイズは前が275/30ZR20、後ろが345/25ZR21。タイヤは「ミシュラン・パイロットスポーツ4 S ZP」が標準で、本国仕様にはオプションで「パイロットスポーツ カップ2」も用意される(「Z07パフォーマンスパッケージ」に含まれる)。
-
19/24米本国を含め、各マーケットで“奪い合い”が繰り広げられている「シボレー・コルベットZ06」。現行コルベットはわが国でも高い人気を誇るだけに、日本向けの割り当てが増えるのを祈るばかりだ。
-
20/24シボレー・コルベット クーペZ06 3LZ
-
21/24
-
22/24
-
23/24
-
24/24

渡辺 敏史
自動車評論家。中古車に新車、国産車に輸入車、チューニングカーから未来の乗り物まで、どんなボールも打ち返す縦横無尽の自動車ライター。二輪・四輪誌の編集に携わった後でフリーランスとして独立。海外の取材にも積極的で、今日も空港カレーに舌鼓を打ちつつ、世界中を飛び回る。
シボレー コルベット の中古車webCG中古車検索
試乗記の新着記事
-
アストンマーティン・ヴァンテージ ロードスター(FR/8AT)【試乗記】 2025.12.13 「アストンマーティン・ヴァンテージ ロードスター」はマイナーチェンジで4リッターV8エンジンのパワーとトルクが大幅に引き上げられた。これをリア2輪で操るある種の危うさこそが、人々を引き付けてやまないのだろう。初冬のワインディングロードでの印象を報告する。
-
BMW iX3 50 xDrive Mスポーツ(4WD)【海外試乗記】 2025.12.12 「ノイエクラッセ」とはBMWの変革を示す旗印である。その第1弾である新型「iX3」からは、内外装の新しさとともに、乗り味やドライバビリティーさえも刷新しようとしていることが伝わってくる。スペインでドライブした第一報をお届けする。
-
BYDシーライオン6(FF)【試乗記】 2025.12.10 中国のBYDが日本に向けて放つ第5の矢はプラグインハイブリッド車の「シーライオン6」だ。満タン・満充電からの航続距離は1200kmとされており、BYDは「スーパーハイブリッドSUV」と呼称する。もちろん既存の4モデルと同様に法外(!?)な値づけだ。果たしてその仕上がりやいかに?
-
フェラーリ12チリンドリ(FR/8AT)【試乗記】 2025.12.9 フェラーリのフラッグシップモデルが刷新。フロントに伝統のV12ユニットを積むニューマシンは、ずばり「12チリンドリ」、つまり12気筒を名乗る。最高出力830PSを生み出すその能力(のごく一部)を日本の公道で味わってみた。
-
アウディS6スポーツバックe-tron(4WD)【試乗記】 2025.12.8 アウディの最新電気自動車「A6 e-tron」シリーズのなかでも、サルーンボディーの高性能モデルである「S6スポーツバックe-tron」に試乗。ベーシックな「A6スポーツバックe-tron」とのちがいを、両車を試した佐野弘宗が報告する。
新着記事
-
NEW
車両開発者は日本カー・オブ・ザ・イヤーをどう意識している?
2025.12.16あの多田哲哉のクルマQ&Aその年の最優秀車を決める日本カー・オブ・ザ・イヤー。同賞を、メーカーの車両開発者はどのように意識しているのだろうか? トヨタでさまざまなクルマの開発をとりまとめてきた多田哲哉さんに、話を聞いた。 -
NEW
スバル・クロストレック ツーリング ウィルダネスエディション(4WD/CVT)【試乗記】
2025.12.16試乗記これは、“本気仕様”の日本導入を前にした、観測気球なのか? スバルが数量限定・期間限定で販売した「クロストレック ウィルダネスエディション」に試乗。その強烈なアピアランスと、存外にスマートな走りをリポートする。 -
GRとレクサスから同時発表! なぜトヨタは今、スーパースポーツモデルをつくるのか?
2025.12.15デイリーコラム2027年の発売に先駆けて、スーパースポーツ「GR GT」「GR GT3」「レクサスLFAコンセプト」を同時発表したトヨタ。なぜこのタイミングでこれらの高性能車を開発するのか? その事情や背景を考察する。 -
第325回:カーマニアの闇鍋
2025.12.15カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。ベースとなった「トヨタ・ランドクルーザー“250”」の倍の価格となる「レクサスGX550“オーバートレイル+”」に試乗。なぜそんなにも高いのか。どうしてそれがバカ売れするのか。夜の首都高をドライブしながら考えてみた。 -
日産ルークス ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション/ルークスX【試乗記】
2025.12.15試乗記フルモデルチェンジで4代目に進化した日産の軽自動車「ルークス」に試乗。「かどまる四角」をモチーフとしたエクステリアデザインや、リビングルームのような心地よさをうたうインテリアの仕上がり、そして姉妹車「三菱デリカミニ」との違いを確かめた。 -
ホンダ・プレリュード(前編)
2025.12.14思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が新型「ホンダ・プレリュード」に試乗。ホンダ党にとっては待ち望んだビッグネームの復活であり、長い休眠期間を経て最新のテクノロジーを満載したスポーツクーペへと進化している。山野のジャッジやいかに!?






























