-
1/25「大人のアクティブキャビン」というフレーズとともに登場した「トヨタ・クラウン エステート」。クラウン4兄弟の大トリを飾る一台だ。(写真:郡大二郎)
-
2/25ボディーサイズは全長×全幅×全高=4930×1880×1625mmとなっており、ちょっとの背の低いSUVといった趣だ。(写真:向後一宏)
-
3/25グリルレス+ハンマーヘッドフェイスのフロントまわりや、低さ・長さを感じさせるサイドビューと比べると、リアデザインはいささか普通。一文字のリアコンビネーションランプも、はやりものといった感じだ。(写真:郡大二郎)
-
4/25「エステート」のデビューにより、新生「クラウン」シリーズは当初予定されていた4モデルがすべて出そろうこととなった。写真向かって左奥から「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」。
-
5/25「クラウン クロスオーバー」(写真右下)と「クラウン スポーツ」(同左上)の車体の立体構成は、基本的に共通。フロントからドアパネルにかけてのひとつの塊を、リアの塊が“く”の字に覆いかぶさるようにして、リアドアあたりで受け止めている。
-
6/25「クラウン セダン」(上)と「クラウン エステート」(下)のサイドビュー。ボディーに映る陰影の様子から、フェンダーのふくらみが全く異なっていることがわかる。
-
7/25広範囲にわたる前後フェンダーのふくらみにより、ボディーサイドのリフレクションや景色の映り込みには、大きな動きがつくことになり、それがクルマによりダイナミックな印象を与えることとなる。
-
8/25「クラウン エステート」のサイドビューのデザインスケッチ。
-
9/25上から順に「クラウン クロスオーバー/スポーツ/エステート」。皆さんは、どのクルマがいちばん「クラウンっぽい」と思いますか?
-
10/25ほった「過去のどの『クラウン』に似てるとかじゃなくて、躍動感より普通の高級車感が出てる感じがするんですよね」
-
11/25コの字型の薄いヘッドランプに、シームレスグリルを組み合わせたフロントマスク。先進性は表れているかもしれないけれど、車格感を出すのなら、グリル然としたグリルを備えるのもアリだったのでは?
-
12/252022年7月の新型「クラウン」シリーズ発表会の様子。
清水「まぁフロントマスクについては、クラウンシリーズ全体でイメージを統一したり、逆にシリーズ内の他車種と差別化したりする必要があっただろうからねぇ」
渕野「やっぱり、フロントデザインは難しいんですよ」
(写真:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY) -
13/25「クラウン エステート」は米国でも「クラウン シグニア」という車名で販売されている。
-
14/25米国で販売されている「クラウン」シリーズの車種は、「クラウン シグニア」と「クラウン(日本名:クラウン エステート)」のみ。
清水「なんか、『ヴェンザ』(日本名:ハリアー)あたりとキャラがかぶりそうなんだけど」
ほった「安心してください。ヴェンザはすでに絶版です」 -
15/25「クラウン」4兄弟で最初に発売された「クロスオーバー」。トヨタとしても、ラインナップの中軸はこのクルマと考えていたようだが……。(写真:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY)
-
16/25渕野「……今から思うと、『もうちょっと、車種を整理できなかったのかな?』とは思いますね(笑)」
ほった「やっぱり4車種は多すぎますよね。しかも、同じプラットフォームを使ったSUV系のモデルが3台って」 -
17/254車種もラインナップされる「クラウン」シリーズだが、「クロスオーバー」を除くと、各車のキャラクターや役割は、比較的明確だ。「セダン」は文字どおり、ラインナップで唯一のセダンだし……。
-
18/25バタくさい「スポーツ」は、既存のクラウンユーザーには少ない、若い世代を取り込むことを使命としたモデルだろう。
-
19/25「大人のアクティブキャビン」を標榜(ひょうぼう)する「エステート」は、「スポーツ」のオーナーよりは年齢層は高めで、かつ活動的なライフスタイルを好む層をターゲットとしている様子。
-
20/25渕野「……いっぽうで『クロスオーバー』は、どういう役割を担っていて、どんな層をターゲットにしたクルマなのかが、イマイチわかりづらいんですよね」
清水「個人タクシー用かな!」
ほった「確かに、最近ちょくちょく見かけますよね」 -
21/25かつてBMWの「3シリーズ」や「5シリーズ」などに設定のあった「グランツーリスモ」という車形を、アナタは覚えているだろうか……?
-
22/25販売面で「クラウン スポーツ」に水をあけられている「クラウン クロスオーバー」。最近ではこんな特別仕様車(ランドスケープ)まで登場している。クラウン クロスオーバーの、明日はどっちだ……。
-
23/25ちょっとキャラクターが不明瞭な感は否めない「クラウン クロスオーバー」だが、デザインに見るべき点が多いことは紛れもない事実。非常にチャレンジングなクルマだったのだ。
-
24/25清水「『スポーツ』(写真左)と『クロスオーバー』(同右)で、どうしてこうも違ってしまったのか……」
ほった「一応ですけど、今回の主役は『クラウン エステート』ですからね。さっきから全然話題にあがってませんけど」 -
25/25清水「『エステート』はなんかさ、そつなくまとめましたって感じがして、あんまり語りたくなるような部分がないんだよね……」

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
カーデザイン曼荼羅の新着記事
-
第115回:メイク・アメリカ・グレート・アゲイン!(後編) ―デザインもサイズも規格外! 魅惑のアメリカ車はなぜ“主役”になれないのか?― 2026.6.3 トヨタ&ホンダが発表した、米国生産車の日本導入計画。しかしアメリカには、規格外に面白いクルマがまだたくさんあるのだ! カーデザインの識者とともに魅惑の日本“未”導入車を探すとともに、魅力的なアメリカ車が、それでも主役になれない理由を考えた。
-
第114回:メイク・アメリカ・グレート・アゲイン!(前編) ―「トヨタ・タンドラ」の導入に対する元カーデザイナーの本音― 2026.5.27 「トヨタ・タンドラ」が日本にやってくる!? トランプ大統領のゴリ押しと、トヨタ&ホンダによるアメリカ生産車の日本導入決定により、今にわかに注目を集めている“アメリカのクルマ”。かの地で育まれた特殊な造形美を、カーデザインの識者はどう見ているのか?
-
第113回:ホンダデザインにささぐ鎮魂歌(後編) ―「Honda 0」と「アフィーラ」の断捨離で見えてくる未来― 2026.5.20 「Honda 0」の計画縮小と「アフィーラ」の開発中止で、すっかりネガティブな印象がついてしまったホンダデザイン。彼らの未来に再生の曙光はあるのか? というか、そもそもホンダ車のデザインって本当に迷走しているの? カーデザインの専門家と考えた。
-
第112回:ホンダデザインにささぐ鎮魂歌(前編) ―野心的な「Honda 0シリーズ」に覚えた違和感の正体― 2026.5.13 ついに開発中止が発表された「Honda 0サルーン/SUV」と「アフィーラ」。しかし、これらのカーデザインについては、かねて疑問が投げかけられていた。ホンダが社運をかけて挑んだ野心作に、私たちが違和感を覚えた理由とは? 有識者と考えた。
-
第111回:新型BMW i3(後編) ―BMWの挑戦が浮き彫りにした、BEVセダンのデザイン的課題― 2026.5.6 BMWが発表した新型「i3」は、スポーツセダンの世界的ベンチマーク「3シリーズ」の電気自動車(BEV)版ともいうべきモデルだ。彼らが思い描く、BEV時代のセダンの在り方とは? そこから浮かび上がる、未来のセダンの課題とは? カーデザインの識者と考えた。
新着記事
-
NEW
あの多田哲哉の自動車放談――三菱デリカミニTプレミアム DELIMARUパッケージ編
2026.6.5webCG Movies三菱の軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」が多くの人に支持される理由は、個性的なルックスだけなのか? トヨタでさまざまなクルマを開発してきた多田哲哉さんが、人気の秘密に迫る。 -
NEW
ホンダ・インサイト(FWD)【試乗記】
2026.6.5試乗記「ホンダ・インサイト」が電気自動車(BEV)として復活! ……というよりは中国工場製BEVにその名が与えられて日本にやってきた。さまざまな事情により、国内で販売されるのはわずか3000台のみ。日本人は“限定”に弱いとされるが、果たしてこの場合はどうか。 -
NEW
KTM 990 RC R(6MT)
2026.6.5JAIA輸入二輪車試乗会2026今年も開催された「JAIA輸入二輪車試乗会」より、魅惑のバイクを一挙紹介! 先陣を切るのは、この4月に発売されたばかりの「KTM 990 RC R」だ。オーストリアの雄が放つ最新鋭のスーパースポーツは、意外や“速さ”以外にも見どころの多い一台だった。 -
NEW
空冷の「スポーツスター」が復活!? ハーレーダビッドソンの定番商品はどんなバイクとなるのか
2026.6.5デイリーコラムハーレーダビッドソンが、一度は廃止した空冷の「スポーツスター」の復活を発表! 伝統の一台はなぜ絶版の憂き目にあい、そしてよみがえることとなったのか? ファンに愛される定番車種を刷新する難しさと、新型に課せられた使命、そして課題を考察した。 -
第290回:商用バンで砂漠を行く親子が向かうのは天国か地獄か 『シラート』
2026.6.4読んでますカー、観てますカー失踪した娘を探して親子はモロッコの砂漠へ。砂漠で開催されていたレイブパーティーが最高潮に達した頃、軍隊がやってきて中止させられる。親子が乗るFFの商用バンは次のパーティー会場にたどり着けるのか……。 -
ホンダCR-V e:HEV RSブラックエディション(前編)
2026.6.4あの多田哲哉の自動車放談ひさびさに日本市場に戻ってきた、ホンダを代表するSUV「CR-V」。最新世代の仕上がりを、トヨタの車両開発者だった多田哲哉さんはどう評価する? まずは、ワインディングロードを走らせた第一印象から。