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1/24コンセプトモデルの「BMWビジョン ノイエクラッセ」と、BMWグループ全体のデザイン部門の総責任者である、エイドリアン・ファン・ホーイドンク ヘッド・オブBMWグループ・デザイン。
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2/24BMWの上級車種のデザインを任されることとなった、マクシミリアン・ミッソーニ氏。それ以前は、ボルボ傘下の電動ハイパフォーマンスカーブランド、ポールスターでデザインディレクターを務めていた。
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3/24ミッソーニ氏の手になるクルマとしては、日本では「ボルボXC40」が身近。ボルボの人気コンパクトSUVで、「日本カー・オブ・ザ・イヤー2018-2019」にも選ばれている。
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4/24MINIのデザインを主導していたオリバー・ハイルマー氏は、BMWの小・中型車とMモデルのデザイン責任者に就任。BMWグループの生え抜きのデザイナーで、インテリア部門の責任者も務めたことがある人物だ。
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5/24BMWならびにBMWグループ全体のデザインを統括する総大将は、これまでと変わらずエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏である。
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6/24まだそんなに古いイメージのない現行型「3シリーズ」だが、その発表は2018年のパリモーターショー。デビューからすでに満6年が経過しているのだ。
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7/242025年で誕生50周年を迎えた「BMW 3シリーズ」。新型の登場もウワサされているし、ひょっとしたら年内に、なにかしらの発表があるかもしれない……。
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8/24清水氏の大好きな「ビジョン ノイエクラッセ」と、エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏。この個性的な意匠は、新型「3シリーズ」や同車ベースの電気自動車に、どこまで取り入れられるのだろうか?
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9/24BMWのフロントマスクといえば、キドニーグリルと逆スラントノーズ! ……というファンはいまだに多そうだが、渕野氏いわく、この意匠を今後も継続採用していくのは、難しい様子。空力や歩行者保護など、さまざまな要件で不利になるからだ。いや、カッコいいんですけどね……。
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10/242025年のコンクールデレガンス・ヴィラデステにて、「BMW M2 CS」をお披露目するBMW Mのフランク・ヴァン・ミールCEO(写真右)とオリバー・ハイルマー氏(同左)。ワタシ(webCGほった)のなかではいまだにMINIイメージが強いハイルマー氏も、今やすっかりBMWの人だ。
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11/24現行の「MINIクーパー」とハイルマー氏。MINI時代の彼は、シンプルななかに遊び心をちりばめたデザインを得意とし、また後述する「UXデザイン」にポジティブに取り組む人物だったが……。
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12/24現行「MINI」の丸いセンターディスプレイに住む、マスコットキャラクターのスパイク君。MINIオーナーのなかには、クルマとのコミュニケーションで、普段から彼(?)のお世話になっている人も多いかもしれない。
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13/24ハイルマー氏もそうだが、マクシミリアン・ミッソーニ氏も、プロポーションで勝負するシンプルな造形のクルマを手がけてきた人物だ。写真は2023年の上海オートショーより、「ポールスター4」を発表するミッソーニ氏。
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14/24現行「MINI」には「MINIエクスペリエンスモード」なる機能が搭載されており、モードに応じてUIのデザインや照明の色、ダッシュボードに投影される光の色・模様などが変化。各種操作音や走行時のサウンドなども切り替わるようになっていた。
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15/24厚みがなく、センターディスプレイとステアリングホイール以外に目立つもののない「MINIクーパー」のインストゥルメントパネルまわり。これは極端な例だが、今日の自動車のインテリアデザインに、こうした“主張のなさ”を志向するトレンドがあるのは事実だ。
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16/24いっぽうこちらは、現行型「BMW X3」のインストゥルメントパネルまわり。厚みがあり、丸くせり出したダッシュボード形状のボリュームがスゴい。
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17/241992年から2009年まで、BMWのチーフデザイナーを務めたクリス・バングル氏。エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏の前任者で、挑戦的なカーデザインでBMWに革命をもたらした。
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18/24クリス・バングル氏によるBMWデザイン改革の一例。写真は上が3代目(1994-2001年)、下が4代目(2001-2009年)の「7シリーズ」。
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19/24最近はメーカーやブランドの顔役として、デザイナーや元デザイン部門の人物が活躍する例も多い。写真はジャガーのブランド改革を解説する、JLRのジェリー・マクガバン氏。(2023年4月)
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20/24傑作「アウディTT」を手がけたことで知られるペーター・シュライアー氏。フォルクスワーゲン・グループでの活躍の後、2006年に韓国のキアに移籍。世界的に高く評価されるキアのデザインの基を築き、後に同社の社長に就任した。
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21/24新しい人事に加え、組織体制の変更も、今回のデザイン改革の大きなトピックだ。既述のとおり、BMWブランドでは“小・中型車およびMモデル”向けと、“上級車種およびアルピナモデル”向けに、スタジオを分化。いっぽうカラー/マテリアルに関しては、全ブランドを横断するかたちで部署が統合された。写真は「コンセプト スピードトップ」のインテリア素材を吟味する、エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏とデザインチームのメンバー。
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22/24攻めたデザインで物議をかもす今日のBMWだが、世間の批判はクリス・バングル氏の時代もスゴかった。写真は「CS1」(写真手前)、「Xクーペ」(同左)、「Z9グランツーリスモ」(同右)と、3台のショーカーに囲まれてご満悦のバングル氏。2002年4月、コンクールデレガンス・ヴィラデステより。
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23/24清水氏が大好きで、webCGほったが非常に苦手な現行「X2」。
ほった「……まぁ、こういうクルマがあってもいいんですけどね。全ラインナップが巨大キドニーになるんじゃなければ」
清水「そうそう。同じブランドでも、全ラインナップのデザインを統一する必要はないよ」 -
24/24統一されたブランドイメージがあり、キドニーグリルやホフマイスターキンクなどのモチーフを共有するいっぽうで、実際のクルマのデザインは非常に振れ幅が大きく、さまざまな意匠の車種を取りそろえるのがBMWの特徴だ。読者諸氏の皆さまも、「ノイエクラッセ」(上)も「スカイトップ」(下)も、分け隔てなく愛(め)でていきましょう。

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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