ジャガーXKRコンバーチブル(6AT)【試乗記】
古くても、ユルくても 2005.03.03 試乗記 ジャガーXKRコンバーチブル(6AT) デビューから9年、そろそろ寿命が見えはじめた「ジャガーXK」シリーズ。その最高峰、406psを発するスーパーチャージャー付きV8を積む2座オープン「XKRコンバーチブル」に、好天のJAIAで乗った。たしかにモデル末期
「ジャガーXK」シリーズが登場したのは1996年。そろそろ寿命とみえ、2005年のデトロイトショーでは、次期XKシリーズと目されるコンセプト「アドバンスド・ライトウェイトクーペ」がお披露目された。
実際に乗ってみると、かなり枯れた感じがする。2002年のマイナーチェンジで、パワーソースを最新型に変更し、電子制御サスペンション「CATS」を搭載するなどのモディファイが加わったが、ボディはユルユル。オープンボディであることもあり、荒れた路面ではフロアやステアリングホイールがブルブル、バックミラーに映る景色が揺れている。同じジャガーでも、強固で軽量なアルミモノコックボディを採用した「XJシリーズ」との差は歴然だ。おまけに、ボディサイズが小さいのに、同じエンジンを積む「XJR」と比べて車重は50kgも重い。
なるほど、モデル末期だなぁ……とは思ったけれど、それでもXKRコンバーチブルは魅力的だった。最新モデルにはあまり見られない、前後オーバーハングが長い薄いボディフォルムは、クラシカルでカッコイイ。高いダッシュボードや、上下が狭いフロントスクリーンなどの囲まれ感、アイボリーレザーとウッドパネルが織りなすインテリアなど、イギリス製2ドアモデルでしか味わえない雰囲気が色濃く残る。
パワートレインは最新
ボディは古いが、パワートレインは新しい。マイナーチェンジ後のエンジンは、ジャガーの最新モデルが積むV型8気筒と同じ。XKRが積むスーパーチャージャー付き4.2リッターV8は、今をときめくスポーツカーに負けない最高出力406psを発生する。最大トルクは56.4kgmと極太だから、1.8トン超の車重はものともせず、比較的低い回転数からトルクを発生するため、スピードを出すためだけじゃなく、走りに余裕も与えてくれる。もちろん、フル加速時は、スーパーチャージャーの機械音とともに、たちまち速度をあげる。
好天に恵まれたJAIA試乗会のつかの間、屋根をおろして海辺を流すと、スポーティやら運動性能にこだわるのが、ちょっとバカらしくなってくる。モデル寿命やハードウェア云々も関係なく、XKRコンバーチブルは素敵なラクシャリーオープンだと思った。惜しむらくは、どう考えても20代の自分に似合わないこと、でしょうか……。ジャガーはいずれのモデルも、年齢の敷居が高い。
(文=webCGオオサワ/写真=荒川正幸/2005年2月)

大澤 俊博
-
キャデラックCT5スポーツ(4WD/10AT)【試乗記】 2026.6.12 アメリカのプレミアムブランド、キャデラックが擁する4ドアセダン「CT5」。その最新モデルに試乗する機会を得た。今や“上質な4ドア”というだけでも貴重な存在だが、さらにCT5には、ジャーマンスリーとは趣の異なる個性が確かに宿っていた。
-
メルセデス・ベンツGLC400 4MATIC with EQテクノロジー(4WD)【海外試乗記】 2026.6.11 「メルセデス・ベンツGLC」のモデルラインナップに電気自動車版の「GLC400 4MATIC with EQテクノロジー」が仲間入り。システム最高出力は489PS、一充電走行距離は700km超と、まず間違いのなさそうなスペックが示されている。本国ドイツで仕上がりを試した。
-
マツダ スピリット レーシング・ロードスター(FR/6MT)【試乗記】 2026.6.10 マツダ スピリット レーシングを象徴するハードコアモデル「ロードスター12R」と同時に発表された、台数限定2200台の「ロードスター」に試乗。12Rとの比較を交えながら、最高出力184PSの2リッター直4エンジンがもたらす走りの印象を報告する。
-
スバル・トレイルシーカーET-HS(4WD)【試乗記】 2026.6.9 スバルから電気自動車(BEV)の第2弾モデルである「トレイルシーカー」が登場。ルーフの長いステーションワゴンスタイルのクロスオーバーという、いかにもスバルらしいBEVは、機能的で快適で、走らせても楽しい万能なマシンに仕上がっていた。
-
ホンダ・クロスカブ110ライト(4MT)【レビュー】 2026.6.8 125ccクラスなのに原付一種扱いとなる、世にいう新基準原付。そのニューモデルである「ホンダ・クロスカブ110ライト」に、普段の道で試乗した。厳しい環境規制と、それに対するある種の救済措置が生んだ数奇なマシンの、ちょっと不思議な使用感を報告する。
-
NEW
ホンダCR-V e:HEV RSブラックエディション(前編)
2026.6.14ミスター・スバル 辰己英治の目利きミスター・スバルこと辰己英治さんが、ホンダの世界的な人気モデル「CR-V」に試乗! かつてはスバルで「フォレスター」の走りも鍛えたことがある彼の目に、ライバルであるホンダのミドル級SUVはどのように映るのか? その走りを批評してもらう。 -
ディフェンダー110ハードトップX-DYNAMIC SE D350(4WD/8AT)【試乗記】
2026.6.13試乗記写真を見ていつもの「ディフェンダー」とはどこか違うと思われた方は鋭い。このクルマは1ナンバー、つまり商用車登録の「ディフェンダー・ハードトップ」である。全長約5mのボディーに備わるシートは前の2座のみ。広大な荷室を使いこなす生活を思い描いてみた。 -
キャデラックCT5スポーツ(4WD/10AT)【試乗記】
2026.6.12試乗記アメリカのプレミアムブランド、キャデラックが擁する4ドアセダン「CT5」。その最新モデルに試乗する機会を得た。今や“上質な4ドア”というだけでも貴重な存在だが、さらにCT5には、ジャーマンスリーとは趣の異なる個性が確かに宿っていた。 -
ここがヘンだよCEV補助金! ―電気自動車のヘビーユーザーが不透明な補助金制度に物申す―
2026.6.12デイリーコラム普通車の「ホンダ・スーパーONE」は130万円で、軽自動車の「N-ONE e:」は58万円。ジープやテスラは120万円超なのに、BYDはたったの15万円! CEV補助金の支給額は、いったいどうやって決まるのか? EVのヘビーユーザーが、不透明な制度に苦言を呈す。 -
インディアン・チーフ ヴィンテージ(6MT)
2026.6.12JAIA輸入二輪車試乗会2026創業は1901年というアメリカの老舗、インディアンモーターサイクルの「チーフ ヴィンテージ」に試乗。往年の「チーフ」をオマージュしたという一台は、ネオクラシックモデルとしての完璧な趣と、濃厚なファン・トゥ・ライドを併せ持つマシンに仕上がっていた。 -
思考するドライバー 山野哲也の“目”――トヨタ・カローラ クロス“GRスポーツ”編
2026.6.11webCG Moviesレーシングドライバー山野哲也が「トヨタ・カローラ クロス“GRスポーツ”」に試乗。ほかのカローラ クロスとは異なるパワーユニットや足が与えられたスポーティーモデルを、プロはどのように評価するのか?












