マツダ・アテンザワゴンXD Lパッケージ(FF/6AT)/BMW 320dツーリング スポーツ(FR/8AT)
走りに対する2つのアプローチ 2015.03.13 試乗記 大規模なマイナーチェンジを受けて、より上質に磨き込まれた「マツダ・アテンザ」。しかし安穏とはしていられない。なぜならそこには強敵であるヨーロッパのプレミアムカーが立ちはだかっているからだ。例えば、走りへのこだわり。この点にかけては人後に落ちない「BMW 3シリーズ」と対面したときに、アテンザは一体どれだけ独自の個性を主張できるのだろうか。比較テストを試みた。もはや“マイナーチェンジ”とは呼べない
自動車専門サイトやクルマ専門誌のみならず、テレビや経済誌、一般誌でマツダの名前を見かける機会が増えてきた。それだけ勢いがあるということだ。
独自の技術で個性あふれるクルマを作り、その結果が業績につながっている。ちなみに3月の決算では、2年連続で過去最高益を更新することが確実視されている。野球選手にたとえれば、「ボールが止まって見える」ぐらいの好調さだろう。
その勢いは、アテンザのマイナーチェンジにも表れている。全然マイナーではない、大幅な改良を施しているのだ。では、実際に乗ってみるとどうなのか。2.2リッターのディーゼル直噴ターボエンジンを搭載する、「アテンザワゴンXD Lパッケージ」で確認してみたい。
アテンザの特徴を浮き彫りにすべく、同じくディーゼルエンジンを搭載するステーションワゴン「BMW 320dツーリング スポーツ」を一緒に連れ出した。
外観は、パッと見た瞬間にカッコよくなったという印象を受ける。じっくり細部までのぞき込むと、「カッコよさ」のために手の込んだ作業が施されていることがわかる。
例えば、フロントグリル下端からヘッドランプ上部に抜ける「シグネチャーウイング」と名付けられたクロムモールがより立体的な造形となり、さらに上級グレードの「Lパッケージ」にはLEDのイルミネーションが埋め込まれた。また、フロントグリル内部のフィンが水平基調を強めたデザインに改められ、バンパーの形状も変えられている。結果、彫りの深い、精悍(せいかん)な顔つきになっている。
さらに驚くのはインテリアで、ダッシュボードの意匠が変わるなどフルモデルチェンジ級の変更を受けた。ひとことで言えば、すっきりモダンにまとまっている。
見た目に統一感が出ただけでなく、ダッシュボード上に独立し、少し高い位置に移動したセンターディスプレイが見やすくなるなど、機能面でも使いやすくなっている。
と、見た目の変更点を確認してから、箱根方面に向けて出発する。
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