フェラーリ・ポルトフィーノ(後編)

2020.11.29 池沢早人師の恋するニューモデル 池沢 早人師 漫画『サーキットの狼』の作者、池沢早人師による「フェラーリ・ポルトフィーノ」の試乗リポート後編。スポーツカーのパフォーマンスとGTとしての多用途性や快適性を融合したというオープンモデルの最終評価は?

こだわりのルックス

漫画界のレジェンドにして元JGTCレーサーである池沢早人師先生が、箱根のワインディングロードでフェラーリ・ポルトフィーノのステアリングを握った。「3.9リッターV8ターボエンジンには自然吸気的なフィーリングもあって好ましいのですが、軽さを前面に出したステアリングのセッティングがやや気になる」というのが前回の感想だった。そのほかの部分についてはどうなのか、話の続きをお聞きした。

そういえばポルトフィーノのデザインについてまだうかがっていませんでしたが、正直どうですか?
「エクステリアデザインは、すごくいいと思いますよ! これの前身である『カリフォルニアT』よりも断然カッコいいんじゃないかな? 特にサイドから見たフォルムがスポーティーでとても良くなってますよね」

なるほど、高評価ですね!
「あと(ボンネットを開けて)エンジンルーム内の雰囲気もいいよね。赤い結晶塗装のサージタンクやエンジンのヘッドカバーは当然ながら(気分が)盛り上がりますし(笑)、補機類がごちゃごちゃと置かれてないからスッキリしてて、カッコいいエンジンをまじまじと見ることができる。あとこのエンジン搭載位置は、ほとんどフロントミドシップといえるのかな? それに、すごく低い位置に積まれているのもわかります。外観デザインとは関係ない部分ですが、フェラーリは昔からエンジンの見た目にまでこだわりますよね。ここも好ましいと思えましたね。ただし……」

ただし?
「インテリアデザインはいい感じなのですが、このシートの色はちょっといただけませんね」

クローズでもオープンでも、美しいボディーシルエットが特徴の「フェラーリ・ポルトフィーノ」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4590×1940×1320mm、ホイールベースは2670mm。
クローズでもオープンでも、美しいボディーシルエットが特徴の「フェラーリ・ポルトフィーノ」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4590×1940×1320mm、ホイールベースは2670mm。拡大
「エンジンを眺めているだけでも十分楽しくなるのがフェラーリ。フロントミドシップで、搭載位置の低さにも感心します」と感想を漏らす池沢早人師先生。
「エンジンを眺めているだけでも十分楽しくなるのがフェラーリ。フロントミドシップで、搭載位置の低さにも感心します」と感想を漏らす池沢早人師先生。拡大
【フェラーリ・ポルトフィーノ】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4590×1940×1320mm/ホイールベース:2670mm/車重:1664kg(空車重量)/1545kg(乾燥重量)/駆動方式:FR/エンジン:3.9リッターV8 DOHC 32バルブ ターボ/トランスミッション:7段AT/最高出力:600PS(441kW)/7500rpm/最大トルク:760N・m(77.5kgf・m)/3000-5250rpm/タイヤ:(前)245/35ZR20 95Y/(後)285/35ZR20 104Y(ピレリPゼロ)/燃費:10.7リッター/100km(約9.3km/リッター、欧州複合サイクル)/価格:2631万円

【取材時の燃費データ】
テスト距離:260.5km(市街地1:高速道路7:山岳路2)/使用燃料:51.2リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:5.1km/リッター(満タン法)
【フェラーリ・ポルトフィーノ】
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4590×1940×1320mm/ホイールベース:2670mm/車重:1664kg(空車重量)/1545kg(乾燥重量)/駆動方式:FR/エンジン:3.9リッターV8 DOHC 32バルブ ターボ/トランスミッション:7段AT/最高出力:600PS(441kW)/7500rpm/最大トルク:760N・m(77.5kgf・m)/3000-5250rpm/タイヤ:(前)245/35ZR20 95Y/(後)285/35ZR20 104Y(ピレリPゼロ)/燃費:10.7リッター/100km(約9.3km/リッター、欧州複合サイクル)/価格:2631万円
	
	【取材時の燃費データ】
	テスト距離:260.5km(市街地1:高速道路7:山岳路2)/使用燃料:51.2リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:5.1km/リッター(満タン法)拡大
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