第112回:ホンダデザインにささぐ鎮魂歌(前編) ―野心的な「Honda 0シリーズ」に覚えた違和感の正体―

2026.05.13 カーデザイン曼荼羅 渕野 健太郎清水 草一
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開発中止が発表された「Honda 0シリーズ」の2台。写真左が「Honda 0 SALOON(サルーン)」、同右が「Honda 0 SUV」。
開発中止が発表された「Honda 0シリーズ」の2台。写真左が「Honda 0 SALOON(サルーン)」、同右が「Honda 0 SUV」。拡大

ついに開発中止が発表された、ホンダの次世代電気自動車(BEV)「Honda 0サルーン/SUV」と、ソニー・ホンダモビリティの「アフィーラ」。しかし両者のカーデザインについては、かねて疑問が投げかけられていた感がある。ホンダが社運をかけて挑んだ野心作に、私たちが違和感を覚えた理由とは? 有識者と考えた。

「Honda 0」シリーズのフラッグシップに位置づけられていた「サルーン」。スポーティーで低いボディー形状と、広い車内空間の両立をうたっていた。
「Honda 0」シリーズのフラッグシップに位置づけられていた「サルーン」。スポーティーで低いボディー形状と、広い車内空間の両立をうたっていた。拡大
中型SUVの「Honda 0 SUV」。Honda 0シリーズの開発アプローチである「Thin, Light, and Wise.」をSUVにも取り入れ、開放的な視界と自由度の高い広々とした居住空間を標榜(ひょうぼう)していた。
中型SUVの「Honda 0 SUV」。Honda 0シリーズの開発アプローチである「Thin, Light, and Wise.」をSUVにも取り入れ、開放的な視界と自由度の高い広々とした居住空間を標榜(ひょうぼう)していた。拡大
2025年の「CES」で発表された「アフィーラ1」。アフィーラは市販モデルの受注開始までこぎ着けていたというのに、開発・販売は凍結となってしまった。
2025年の「CES」で発表された「アフィーラ1」。アフィーラは市販モデルの受注開始までこぎ着けていたというのに、開発・販売は凍結となってしまった。拡大
インドでの生産が予定されているコンパクトSUVの「Honda 0 α」。試作車によるテスト走行を開始するなど、その開発は継続しているようだが……。
インドでの生産が予定されているコンパクトSUVの「Honda 0 α」。試作車によるテスト走行を開始するなど、その開発は継続しているようだが……。拡大

もはや日の目を見ることはない

webCGほった(以下、ほった):今回は渕野さんのご提案で、ホンダデザインの総ざらえといいますか、今このタイミングで、ちょいと総括しておきたいと思います。このところ、いろいろあった部分も含めて。

清水草一(以下、清水):いろいろねぇ。

ほった:いろいろです。Honda 0もアフィーラも、日の目を見ないことになっちゃいましたからね(その1その2)。ホントは発売の際にドカンと取り上げたかったんですけど、その機会は未来永劫(えいごう)、失われてしまいました。

渕野健太郎(以下、渕野):まず前提として、私は現在のホンダデザインのファンなんです。それを踏まえ話を聞いていただきたいと思います。

取りあえず、2つのモデルが開発中止になったHonda 0からお話しましょう。結局0シリーズは、サルーンとSUVが開発中止になって、インドで生産される「Honda 0 α」だけが残るってことですよね?

ほった:αも開発は継続ってことになってますけど、現状を思うと、それもどうなるか。