ホンダ・プレリュード 無限パーツ装着車(FF)/ホンダ・シビック タイプRレーシングブラックパッケージ Gr.B無限パーツ装着車(FF/6MT)/トヨタ86 GT Re:Evolution Package装着車(FR/6MT)/トヨタ・ハイラックスZ スーパーワイドトレッドキット装着クロスカントリー仕様(4WD/6AT)/トヨタ・ハイエース スーパーGL TRD用品装着車(FR/6AT)

“実戦”のノウハウが生きている 2025.11.04 試乗記 河村 康彦 メーカー系チューナーのNISMO、STI、TRD、無限が、合同で試乗会を開催! 彼らの持ち込んだマシンのなかから、無限の手が加わった「ホンダ・プレリュード」と「シビック タイプR」、TRDの手になる「トヨタ86」「ハイラックス」等の走りをリポートする。
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最新の「プレリュード」をさっそく料理

今年も「ツインリンクもてぎ」改め「モビリティリゾートもてぎ」で開催された、メーカー直系チューニングブランド4社による、ワークスチューニンググループ合同試乗会。STIとNISMOの作品を紹介した前編に続き、後編では無限とTRDの作品を紹介したい。

まずは無限だが、長い間スポーティーなベース車両に恵まれなかった彼らにとって、格好の題材となりそうなのが久々復活のプレリュード。というわけで、これまで頼みの綱だったシビック タイプRに加えて、今回さっそくプレリュードのチューニングモデルも持参。ベース車両がデビュー早々というこのタイミングでしっかりとつくり込んでくるのは、さすがは“メーカー直系”のなせる業である。

テスト車両に組み込まれていたのは、2026年年初に発売が予定されているさまざまなカーボン製のエアロパーツや、やはり開発中のスポーツエキゾーストシステム、BBS社と共同で開発された、「1本あたり4kgの軽量化」がうたわれる鍛造アルミホイールなど。目につかない部分では、フロント/リア用がセットになったパフォーマンスダンパーもリストに挙がっている。

狭い南コースと構内路という今回の走行コース、およびそこでの速度域では、空力パーツの効果は確認できず、走りにかかわる機能も、基本的にはベース車両同様という印象だったが、注目、いや“注聴”に値したのはスポーツエキゾーストシステム。フィニッシャー部分の発色にもこだわったというドレスアップ効果はもとより、やはり最大の効能が実感できたのが、そこから発せられるスポーティーなサウンドで、なるほど納得の仕上がりだ。

ただしそれが明確に耳に届くゆえ、Dレンジで走行するとエンジン稼働時には走行速度よりもエンジン回転上昇が先行する”ラバーバンド感”がむしろ強調されてしまう。このマフラーを装着したなら、積極的にプレリュード自慢の”S+シフト”を選択するべしという印象だった。

無限の用品がフル装備された新型「ホンダ・プレリュード」。前後のスポイラーやリアディフューザーなどの空力パーツ(開発中)はいずれもカーボン製だ。
無限の用品がフル装備された新型「ホンダ・プレリュード」。前後のスポイラーやリアディフューザーなどの空力パーツ(開発中)はいずれもカーボン製だ。拡大
鍛造ホイール「FR10」は「シビック タイプR」に用意されるものと同様のアイテム。推奨タイヤサイズは265/30ZR19だが、試乗車では「プレリュード」の純正タイヤを“引っ張って”履かせていた。
鍛造ホイール「FR10」は「シビック タイプR」に用意されるものと同様のアイテム。推奨タイヤサイズは265/30ZR19だが、試乗車では「プレリュード」の純正タイヤを“引っ張って”履かせていた。拡大
2026年初めの発売を目指して開発中のスポーツエキゾーストシステム。新型「プレリュード」の純正マフラーは下向きに隠れるようなレイアウトとなっているので、これに換装すると視覚的にも大きく印象が変わる。
2026年初めの発売を目指して開発中のスポーツエキゾーストシステム。新型「プレリュード」の純正マフラーは下向きに隠れるようなレイアウトとなっているので、これに換装すると視覚的にも大きく印象が変わる。拡大
本文で紹介されている点に加え、ブレーキパッドなども変更されていた「プレリュード」。もう少し高い速度域であれば、これら動力性能に関連する用品の効能も実感できたかもしれない。
本文で紹介されている点に加え、ブレーキパッドなども変更されていた「プレリュード」。もう少し高い速度域であれば、これら動力性能に関連する用品の効能も実感できたかもしれない。拡大