第937回:フィレンツェでいきなり中国ショー? 堂々6ブランドの販売店出現
2025.11.20 マッキナ あらモーダ!増大する存在感
2024年後半からイタリアの路上では、一瞬ではブランド名が判別できないクルマとすれ違う機会が増えた。少年時代を過ごした1970年代の東京で、「日産セドリック」と同「グロリア」、「トヨタ・パブリカ」と「ダイハツ・コンソルテ」といった姉妹車でさえ一瞬に見分けられた筆者である。自分の能力が低下したようで悲しくなる。
そう感じる理由はといえば、これまでポピュラーでなかった中国系ブランドの増加だ。
それが単なる感覚でないことは、2025年1~10月の乗用車登録台数が証明していた。前年同期比の伸び率を見た場合、最も顕著なのはステランティスの出資を受け、系列販売網で供給が開始されているリープモーター(2864台)で、約19.8倍である。次がBYD(1万6743台)の約10倍だ。奇瑞汽車系のオモダおよびジェコー(計1万1082台)も7.3倍を記録している(以下データ出典:UNRAE)。
今後、強化されるであろう欧州連合の規制を回避すべく、リープモーターはステランティスのスペイン工場で、BYDはハンガリーを含む3拠点で、奇瑞もスペインでの生産を計画している。したがって、中国系ブランドの台頭はさらに強まると思われる。
ちなみに台数では、上海汽車系のMGが4万2991台で中国ブランド中首位である。その数は、すでに韓国のヒョンデとキアを超えている。また、それを上回る日系ブランドはトヨタしかない。
伝統的なイタリア系ブランドを偏愛する読者におかれては、知りたくない事実であろうことは承知している。しかしながら、日本では知り得ない最新イタリア事情を伝えることをライフワークとしてきた筆者としては、本稿をつづらざるを得ないことをご理解願いたい。
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