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2025年の一押しはコレ! 清水草一の私的カー・オブ・ザ・イヤー

2025.11.24 デイリーコラム 清水 草一
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四車四様の良さがある

もうすぐ師走。光陰矢の如し。ゆく河の流れは絶えずしてしかしもとの水にあらず。年々年を取り、衰えていくおのれを見つめる日々を過ごしております。

で、今年の私的カー・オブ・ザ・イヤーですが、それはスズキの新型「スイフト」! と思ってたら、ガーン! 出たの、2023年12月じゃん! もう2年も前! これぞ光陰矢の如し。おっかしいな、最近出たような気がしていたんだけれど。

仕方なく日本カー・オブ・ザ・イヤーのノミネート車一覧を見たところ、スイフト以外にも、これは! というクルマがいっぱいありました。

  • スバル・フォレスター
  • 日産ルークス(なぜか三菱デリカミニはノミネート外)
  • ホンダN-ONE e:
  • ホンダ・プレリュード

私としてはこの4台だな。

「フォレスター」は、新開発のストロングハイブリッドのデキがスバラシイ。スバルの水平対向エンジンと、トヨタハイブリッドシステムの見事な融合! 「クロストレック」もそうだったけどね。シャシーもイイ!

「ルークス/デリカミニ」は、いまや国民車である軽ハイトワゴン期待の星。この分野でのカーマニア的な評価は「N-BOX」の独走だったけど、ルークス/デリカミニはそれに肉薄し、ヘタすりゃ上かも? と思わせる基本性能を持っている。

「N-ONE e:」は、軽EV(日本市場でのEVの主流)分野における新たなエースだ。N-ONE e:の発売以来、ライバルの「日産サクラ」の販売台数は激減している。航続距離があれだけ違っちゃしょうがない。デザインは相変わらずサクラのほうがぜんぜんステキだと思うので、サクラはバッテリー容量をなんとかしてください。急にはムリでしょうけど。

スバルの中核SUV「フォレスター」は6代目に。新型は2025年4月に発表された。
スバルの中核SUV「フォレスター」は6代目に。新型は2025年4月に発表された。拡大
新型「日産ルークス」は、「かどまる四角」をモチーフとした外観や、リビングルームのような心地よい空間をうたう車内がセリングポイントだ。
新型「日産ルークス」は、「かどまる四角」をモチーフとした外観や、リビングルームのような心地よい空間をうたう車内がセリングポイントだ。拡大
国内向けとしては「ホンダe」以来の乗用EVとなる「ホンダN-ONE e:」。軽規格でありながら、一充電走行距離295kmを誇る。
国内向けとしては「ホンダe」以来の乗用EVとなる「ホンダN-ONE e:」。軽規格でありながら、一充電走行距離295kmを誇る。拡大
航続距離に優れる「ホンダN-ONE e:」登場の影響を受けているのが、日産の軽EV「サクラ」。ジャパンモビリティショー2025には、年間3000km分の走行エネルギーを稼ぐという電動スライド式ソーラー発電システム「Ao-Solar(あおぞら)エクステンダー」を装着した、同モデルのプロトタイプ(写真)が展示された。
航続距離に優れる「ホンダN-ONE e:」登場の影響を受けているのが、日産の軽EV「サクラ」。ジャパンモビリティショー2025には、年間3000km分の走行エネルギーを稼ぐという電動スライド式ソーラー発電システム「Ao-Solar(あおぞら)エクステンダー」を装着した、同モデルのプロトタイプ(写真)が展示された。拡大
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これは「中高年カーマニア」キラーだ!

そして「プレリュード」。これぞ新しいスポーツカーのかたちだ! 速さを卒業した中高年カーマニアにとっては特に素晴らしい! そんなに速くはないけど、走りがものすごく気持ちいいから!

いまやクルマは、遅ければ遅いほど面白い(私見です)。プレリュードは遅くて(正確にはフツー程度)気持ちいい。こんなクルマを待ってたぜ!

例を挙げますと、私が所有する「フェラーリ328GTS」は、最高出力270PSで、公式0-100km/h加速タイムは6秒くらいらしい。現代の基準からするとあまり速くはないですが、走れば魂の燃焼そのもの(車両火災もアリ)。超絶甘美なサウンドが耳を打ち、このまま死んでもいいって感じです。

一方、プレリュードの0-100km/h加速タイムは7秒台らしく(非公式数値)、328にかなり近い。アクセル全開時のサウンドもフェラーリ的に甘美だ。それでいて猛烈に安心&安全&快適。車両火災もナイ。みんながみんなフェラーリ328を買えるわけじゃないので、代わりにプレリュードを買えばいい。さすれば、328程度の速さと、似たような快音が手に入る。どうです、完璧な理論でしょ?

ということで、今年の私的カー・オブ・ザ・イヤーは、プレリュードに決定!

と思っていたのですが、急転直下、マイナーチェンジしたスズキの「クロスビー」を選ぶことにしました。

なぜならこれは私的なカー・オブ・ザ・イヤー。私はすでにフェラーリ328を持っているので、プレリュードは要りません。んで、クロスビーが欲しいんです! なぜってクロスビーは、中高年カーマニアの青い鳥だから!

かわいいデザイン、コンパクトなサイズ、適度に広い室内、適度に高い視点。走りは快適だしとっても気持ちイイ。これぞ「足るを知る」の境地。速さという欲を卒業したカーマニアは、クロスビーとプレリュード(あるいはフェラーリ328)の2台持ちがベストじゃないか!? 

そんなわけで、私的カー・オブ・ザ・イヤーはクロスビーに決定しました! いや~、欲しいなぁ。

(文=清水草一/写真=スバル、日産自動車、本田技研工業、webCG/編集=関 顕也)

6代目となる新型「ホンダ・プレリュード」。2025年9月5日発売で、価格は617万9800円。
6代目となる新型「ホンダ・プレリュード」。2025年9月5日発売で、価格は617万9800円。拡大
新型「プレリュード」はそんなに速くはないものの、走りがものすごく気持ちいい。実質的に楽しめるスペシャリティーカーといえる。
新型「プレリュード」はそんなに速くはないものの、走りがものすごく気持ちいい。実質的に楽しめるスペシャリティーカーといえる。拡大
「プレリュード」の内装色は「ブルー×ホワイト」がメインカラー。滑空するような高揚感を覚えるデザインを追求したという。
「プレリュード」の内装色は「ブルー×ホワイト」がメインカラー。滑空するような高揚感を覚えるデザインを追求したという。拡大
2025年10月のマイナーチェンジで、見た目、特に顔の印象が大きく変わった「スズキ・クロスビー」。デザイン変更に際しては、「愛着の湧くアイコニックなグラフィックと、SUVらしい適度なタフネス、おおらかで情緒豊かな造形を追求した」とアピールされる。
2025年10月のマイナーチェンジで、見た目、特に顔の印象が大きく変わった「スズキ・クロスビー」。デザイン変更に際しては、「愛着の湧くアイコニックなグラフィックと、SUVらしい適度なタフネス、おおらかで情緒豊かな造形を追求した」とアピールされる。拡大
最新型の「スズキ・クロスビー」では、インテリアも全面刷新された。より横基調となったインストゥルメントパネルなどで、SUVらしい力強さと上質感が表現されている。
最新型の「スズキ・クロスビー」では、インテリアも全面刷新された。より横基調となったインストゥルメントパネルなどで、SUVらしい力強さと上質感が表現されている。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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