スズキeビターラZ(4WD)/eビターラZ(FWD)

ひょっとして売れちゃうかも! 2026.02.05 試乗記 佐野 弘宗 スズキから初の量販電気自動車(BEV)「eビターラ」がいよいよ登場! 全長4.3mで、航続距離433~520km(WLTCモード)、そして何よりこのお値段! 「By Your Side」を標榜(ひょうぼう)するスズキ入魂のBEVは、日本のユーザーにも喜ばれそうな一台に仕上がっていた。
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トヨタとの合作で狙うは欧州市場

2025年7月にプロトタイプを公開(参照)、同年9月に日本仕様が発表されていた(参照)スズキeビターラが、年明けの2026年1月、ついに正式国内発売となった。

「ビターラ」とは日本名の「エスクード」ともども、スズキ伝統のコンパクトSUVの車名で、eビターラはそのBEV版を意味する。国内ではすでに終売となった従来型のビターラ/エスクードも、欧州では販売が継続しているが、かの地ではつい最近まで、近い将来のエンジン車販売禁止をかかげけていた。つまり、eビターラはエンジン搭載ビターラ/エスクードの事実上の後継機種といっていい。

実際、eビターラの全長×全幅×全高=4275×1800×1640mmは、従来のビターラ/エスクードより全方位で大きいが、近年のフルチェンジとしては納得できる拡大幅でもある。全長は100mm大きくなったが、ホイールベースのほうは200mmの拡大なので、前後オーバーハングは明確に短縮されている。加えて、Aピラーがフロントフードに食い込むように前に出ていて、下半身が分厚い。こうしたプロポーションは、いかにもBEVらしい。

新開発の「ハーテクトe」はBEV専用プラットフォームで、トヨタとの共同開発という。駆動系のeアクスルなどはトヨタ車と共通で、シフトセレクターも「bZ4X」で見慣れた部品だったりもする。ちなみに、外観デザインを変えたeビターラが、欧州では「トヨタ・アーバンクルーザー」として販売される。

ただ、eビターラそのものはスズキ独自開発のBEVであり、アーバンクルーザーも含めた全数がおなじみのインドのグジャラート工場で生産されて、世界100カ国以上に送られる。ただ、販売の主戦場はあくまで欧州で、日本での販売計画台数は公表されていない。公表されていないということは、普通に考えれば、さほど多くないということだろう。そんな日本向けeビターラのパワートレインやシャシーのしつけは、すべて欧州仕様と共通という。

2024年11月にイタリア・ミラノで世界初公開された「スズキeビターラ」。スズキの次世代戦略を担うグローバルカーで、印グジャラート工場で生産される。
2024年11月にイタリア・ミラノで世界初公開された「スズキeビターラ」。スズキの次世代戦略を担うグローバルカーで、印グジャラート工場で生産される。拡大
車台には新開発のBEV用プラットフォーム「ハーテクトe」を採用。アッパーボディーともども、従来の車種よりハイテン材の使用率を大幅に高めており、バッテリーの搭載による車重の増加を抑制している。
車台には新開発のBEV用プラットフォーム「ハーテクトe」を採用。アッパーボディーともども、従来の車種よりハイテン材の使用率を大幅に高めており、バッテリーの搭載による車重の増加を抑制している。拡大
操作系では、トヨタ製BEVと同じダイヤル式のシフトセレクターを採用。「インテグレーテッドディスプレイシステム」と称される2枚の液晶ディスプレイは、Qtグループのフレームワークをもとに開発されたソフトウエアで中身が統合されており、既存のスズキ車のように、ディーラーオプションのナビやディスプレイオーディオなどは用意されていない。
操作系では、トヨタ製BEVと同じダイヤル式のシフトセレクターを採用。「インテグレーテッドディスプレイシステム」と称される2枚の液晶ディスプレイは、Qtグループのフレームワークをもとに開発されたソフトウエアで中身が統合されており、既存のスズキ車のように、ディーラーオプションのナビやディスプレイオーディオなどは用意されていない。拡大
10.25インチのメーターディスプレイには、「スタンダード」「クラシック」「ワイド」(写真)の3パターンの表示レイアウトを用意。表示内容はステアリングスイッチで切り替えでき、カスタマイズ機能を活用するとお気に入りの壁紙なども映すことができる。
10.25インチのメーターディスプレイには、「スタンダード」「クラシック」「ワイド」(写真)の3パターンの表示レイアウトを用意。表示内容はステアリングスイッチで切り替えでき、カスタマイズ機能を活用するとお気に入りの壁紙なども映すことができる。拡大