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2/181936年4月に発売された「トヨダAA型」。パワープラントはシボレーにならっていたのに対し、ボディーはクライスラーのエアフローを参考としたものだった。
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3/181934年型「ダッジ・セダン」。切り立ったフロントグリルに、個別に取り付けられたヘッドランプ、ボディーから独立したフェンダー、四角いキャビンなど、“空力ボディー”が登場する以前のクルマの典型的なスタイリングをしている。
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4/181934年に登場した「クライスラー・エアフロー」。同時期のタトラなどと並び、空気力学を全面的に取り入れた最初期の量産モデルである。
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5/18「クライスラー・エアフロー」のフロントマスク。空気抵抗を低減するため、フロントグリルはボディーワークに沿ったデザインとなり、ヘッドランプやフェンダーもボディーと一体化された。
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6/18クライスラーとデソートの両ブランドで販売された「エアフロー」。写真はトヨタ博物館が収蔵している“デソート版”である。
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7/18ウォルター・パーシー・クライスラーと、彼が開発した1924年型「クライスラー・シックス」。クライスラーは同車を量産・販売するため、翌1925年にクライスラー社を立ち上げた。
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8/18「エアフロー」の後を追って1935年に登場した「リンカーン・ゼファー」。フェンダーを独立して残すなど、エアフローほど空力を突き詰めたモデルではなかったが、商業的に成功したのはむしろこちらだった。
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9/181999年に登場したクライスラーのコンパクトカー「PTクルーザー」。往年の「エアフロー」をモチーフにしたというユニークなスタイリングが特徴で、日本でも人気を博した。
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10/18ともに1934年に誕生した「クライスラー・エアフロー」とユニオン・パシフィック鉄道の「M-10000」。1930年代は、さまざまな分野で流線形のデザインがもてはやされた。
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11/18世界で初めて100km/hを超えた自動車となった「ジャメ・コンタント号」。空力を考慮した砲弾型のボディーが特徴だったが、足まわりや乗員、運転席まわりの空気抵抗までは考えていなかったようだ。
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12/18「トロップフェンワーゲン」の模型を前に、娘と語らうエドムント・ルンプラー。(写真=ドイツ技術博物館)
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13/18ドレスデンのコーチビルダーにより、ヤーライの提唱する流線形のボディーが架装された「アウディ・タイプK」。
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14/18ブランデンブルク門を通るアウディの流線形自動車。シンプルな面構成なのでコンパクトに見えるが、実際には高級車のシャシーに丸いボディーを架装したため、かなり大柄なクルマとなっていた。
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15/181934年に登場した「タトラ77」。ボディーの後端を伸ばして絞り込むヤーライの空力デザインは、同車のようなリアエンジンのクルマには適していたものの、その他の駆動レイアウトのモデルでは、効率的な荷室や乗車スペースとの両立が難しいものだった。
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16/182015年のブレーメン・クラシック・モーターショーの会場より、“SZ2”こと「アルファ・ロメオ・ジュリエッタSZ」の後期モデル。丸いテールエンドが特徴だった前期モデルに対し、リアのオーバーハングを延ばしつつ、後端を切り落としたようなデザインとなっている。
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17/18トヨタ博物館が収蔵する1959年型「キャデラック・エルドラド」。巨大なテールフィンは空力性能というよりは、見た目の派手さを競うためのものだった。
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18/18空気抵抗の低減は燃費性能に直結する重要な課題。2015年12月に登場した4代目「トヨタ・プリウス」では、Cd値は0.24に抑えられている。

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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