第12回「ボルボV40 T4」vs「フォルクスワーゲン・ゴルフTSIコンフォートライン」(後編)
2013.08.23 水野和敏的視点さり気なく高度なデザイン
250~300万円級の欧州ハッチバック対決。先週の「ボルボV40」に続き、今週はこのクラスのベンチマークである「フォルクスワーゲン・ゴルフ」を見ていきましょう。グレードは1.2リッターターボを積む「TSIコンフォートライン」。この連載では2回目の登場です。
まずは、エクステリアデザイン。あらためて思うのは、デザインに無駄な遊びがないということですね。一目でゴルフとわかる。それでいて、これだけのスタイルに仕上がっている。空力面もよく考えられています。ゴルフを見ると、日本車のデザインは、まだまだ甘いと感じてしまいます。
運転席に座ってみると……、ちょっとシートの座面が長すぎますね。クッションが硬めで、しかも先端が角張った形状なので、小柄な女性ドライバーだと、長時間ドライブしているとうっ血してしまうんじゃないでしょうか。
インパネまわりは、よくまとめられています。黒基調で、シルバーのパネルもヘアライン処理が施されており、むやみに光らせない。ドイツ車らしい、どちらかと言えば地味な内装ですが、全体のコーディネートがいい。
ピアノブラックの使い方も上手ですね。この手のパネル、以前は樹脂に塗装していたんですが、最近は携帯電話用素材からの技術が生かされ、製造時に、色素が素材に練り込まれるようになりました。そのため、長い間使っても、塗装がはがれたり、つやがなくなったりしないんです。
ですから、ステアリングホイールのスポーク部分にこのパネルが使われても、スイッチやダイヤルを気兼ねなく操作できます。指で頻繁に触っても、大丈夫。素材の長所を、よくわきまえていますね。
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員<月額550円(税込)>に登録すると、続きをお読みいただけます。
クレジットカードでの初回登録に限り、ご契約いただいた日からその月の末日まで、無料でご利用いただけます。
-
第3回:ディーゼル車「V40 D4」で駆ける 2018.4.17 ボルボV40 解体新書 クリーンディーゼルエンジンを搭載する、ボルボのコンパクトハッチバック「V40 D4」。2015年夏の発売以来、国内で人気を集めてきたのはなぜか。装備充実のグレード「インスクリプション」に試乗してその理由を探った。
-
-
第7回:エコランでV40 D4の燃費を確かめる 2015.8.10 徹底検証! ボルボのディーゼル すぐれた燃費性能がうたわれる、ボルボのクリーンディーゼル搭載車。では、実際に満タン・無給油で、どれだけの距離を走れるのか? “ミスター・テスター”笹目二朗が、「V40 D4 SE」でテストした。
-
第1回:いま「V40」はこうなっている! 2018.3.30 ボルボV40 解体新書 デビューから5年。日本の道でも多く見られるようになったボルボのコンパクトハッチバック「V40」。進化を重ねたいま、これまでの変遷を振り返りつつその本質に迫る。
-
第2回:実力検証! 「ボルボV40 T3」 2018.4.12 ボルボV40 解体新書 ボルボのコンパクトハッチバック「V40」には、ユーザーのニーズを踏まえたさまざまなモデルがラインナップされている。今回はその中から、ガソリンエンジン搭載車の「T3モメンタム」をピックアップ。装備の内容や走りの質を検証した。
-
第1回:どこがスゴいの? V40 D4 2015.7.24 徹底検証! ボルボのディーゼル ボルボが、いよいよ新世代クリーンディーゼルモデルを日本に導入。5ドアハッチバックモデル「V40 D4」の試乗を通し、最新の2リッター直噴ディーゼルターボの実力を試すとともに、「Drive-E」と呼ばれるボルボの新しいパワートレイン戦略を探る。