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第673回:マニアだけのものではない? モテそうなスバル車5選

2022.01.17 エディターから一言
青くて大きな羽がリアに付いたマニア御用達のクルマ……というのが、スバル車に対する世間一般の印象であろうか。そんなイメージを覆す“いいカンジに見えるスバル車”を5台紹介する。
青くて大きな羽がリアに付いたマニア御用達のクルマ……というのが、スバル車に対する世間一般の印象であろうか。そんなイメージを覆す“いいカンジに見えるスバル車”を5台紹介する。拡大

そのこだわりの選択ゆえに、スバル車のオーナーが「カーマニア」や「ガチのオタク」とみなされる風潮があることは否定できない。スバル車オーナーである筆者も、常々そう感じている。では、モテるとまではいかずとも市井において“いいカンジに見えるスバル車”とはどんなモデルなのかを、あらためて考えてみた。

東北電力の要請で開発された「ff-1 1300G 4WDバン」を前身に、1972年に発表されたのが「レオーネ4WDエステートバン」(写真)。スバルはこのモデル以降、綿々とステーションワゴンボディーと四輪駆動を組み合わせたモデルをつくり続けている。
東北電力の要請で開発された「ff-1 1300G 4WDバン」を前身に、1972年に発表されたのが「レオーネ4WDエステートバン」(写真)。スバルはこのモデル以降、綿々とステーションワゴンボディーと四輪駆動を組み合わせたモデルをつくり続けている。拡大
スバルといえば“水平対向エンジンと四輪駆動”。他の自動車メーカーとは一線を画すこだわりのメカニズムに加え、「そのルーツは航空会社で……」と語れる歴史や「六連星(むつらぼし)」と呼ばれるエンブレムのウンチクもまた、マニア心を刺激してやまない。
スバルといえば“水平対向エンジンと四輪駆動”。他の自動車メーカーとは一線を画すこだわりのメカニズムに加え、「そのルーツは航空会社で……」と語れる歴史や「六連星(むつらぼし)」と呼ばれるエンブレムのウンチクもまた、マニア心を刺激してやまない。拡大
「ぶつからないクルマ」でおなじみの「アイサイト」で、クルマにさほど詳しくない層にもスバル車=安全性が高いとアピールすることに成功。日本におけるADAS普及の旗手にもなった。写真は高速道路などでのすべての車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でサポートする「ツーリングアシスト」の作動イメージ。
「ぶつからないクルマ」でおなじみの「アイサイト」で、クルマにさほど詳しくない層にもスバル車=安全性が高いとアピールすることに成功。日本におけるADAS普及の旗手にもなった。写真は高速道路などでのすべての車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でサポートする「ツーリングアシスト」の作動イメージ。拡大

好感を持たれるスバル車とは?

いまさら「クルマでモテる」とか「モテない」うんぬんを語るのはナンセンスであると、重々承知はしている。だがそれにつけても、スバル車およびスバル車ユーザーの「なんかモテなさそうな感じ」は突出しているように思える(すみません)。

実は私自身も2台続けてのスバル車ユーザーではあるのだが、スバル車に乗っている人というと、「青いブルゾンと青いキャップを常に着用し、大きな羽が付いた青いクルマを運転しながら、BPやらVABやらアプライドCなどのよく分からない専門用語で会話している人たち」というイメージがある。

実際はそんなこともないのだろうが、そういったイメージが浸透してしまっているのだ。ちなみにBPは「レガシィ ツーリングワゴン」の型式を示すアルファベットで、VABはEJ20Yエンジン搭載の「WRX STI」を差し、アプライドCは3度目の年次改良が行われたモデルという意味である。

だが近年のスバルはそういった悪く言えば“クルマオタク御用達”的なイメージを払拭(ふっしょく)するべく、「おしゃれな感じ」を醸し出すブランドへと変容しようとしていることが、CMのつくり方などから見て取れる。そして実際、最近の一部のスバル車は「これ、けっこうモテそうじゃない?」という雰囲気を放ってもいる。

ということで本稿では──それに乗ればモテるとかは99.9%ないはずだが──カーマニアやスバリストだけではなく「一般的なセンスの男女」からも好感を持たれるであろうスバル車を、筆者の独断でもって5台選定してみようと思う。

モテそうなスバル車第1位:新型「レガシィ アウトバック」

2021年10月に正式発表された新型「レガシィ アウトバック」は、スバルのフラッグシップSUV(というかクロスオーバー車)。これこそが今、「モテそうなスバル車」の最右翼だろう。

モテる現代人のたしなみである「アウトドア」のムードを色濃く感じさせる一台であり、当然ながらムードだけでなくハードコアなアウトドアギアとしての本質を備える。そしてその本質が図らずもじんわりとにじみ出ているという点が、非カーマニアな一般人をして「なんかステキ!」と感じさせるのだ。

カーマニアあるいはスバリストは全長4870mm、全幅1875mmとなった新型のボディーサイズに対して「日本の道で使うにはデカすぎる!」「北米のことばかり考えやがって!」と文句を言うのだろう。筆者もカーマニアゆえ、その気持ちは痛いほど分かる。

だが一般的な感性であれば、新型レガシィ アウトバックのサイズ感は「頼もしい!」「(後ろの席が)快適そう!」ということで、“モテ”につながるはず。SUVが特別なものでなくなってきた現代においては、そのサイズ感もすんなりと受け入れてもらえそうだ。

ボディー色は、イメージカラーである「ブリリアントブロンズメタリック」も悪くないが、よりミリタリーテイストが強い「オータムグリーンメタリック」のほうがモテそうな予感はある。ただ、ひと昔前の「ランクル」のようなデザインのフロントグリル(6万4900円)をオプション装着するとモテ効果は半減するので、そこだけは注意したい。

スバル・レガシィ アウトバック
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2021年10月7日に発表された新型「レガシィ アウトバック」。写真の「リミテッドEX」とギア感を強調した「X-BREAK EX」の2モデルをラインナップしている。
2021年10月7日に発表された新型「レガシィ アウトバック」。写真の「リミテッドEX」とギア感を強調した「X-BREAK EX」の2モデルをラインナップしている。拡大
3層で構成されるダッシュボード中央上部に、11.6インチの縦型モニターを配置。質感の高い内装の仕上がりも新型のセリングポイントだ。
3層で構成されるダッシュボード中央上部に、11.6インチの縦型モニターを配置。質感の高い内装の仕上がりも新型のセリングポイントだ。拡大
「レガシィ アウトバック リミテッドEX」のボディーサイズは、全長×全幅×全高=4870×1875×1675mm。先代に比べ50mm長く、35mm幅広く、70mm高くなっている。
「レガシィ アウトバック リミテッドEX」のボディーサイズは、全長×全幅×全高=4870×1875×1675mm。先代に比べ50mm長く、35mm幅広く、70mm高くなっている。拡大
スバルXV
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クロスオーバーモデル「スバルXV」の現行モデルは2017年4月にデビュー。「インプレッサ」と同じく新世代の車台「スバルグローバルプラットフォーム」が採用された。1.6リッター水平対向4気筒搭載車と、2リッター水平対向4気筒にモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車をラインナップしている。
クロスオーバーモデル「スバルXV」の現行モデルは2017年4月にデビュー。「インプレッサ」と同じく新世代の車台「スバルグローバルプラットフォーム」が採用された。1.6リッター水平対向4気筒搭載車と、2リッター水平対向4気筒にモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車をラインナップしている。拡大

モテそうなスバル車第2位:現行型「スバルXV」

いまさら説明の必要はないかと思うが、「スバルXV」は2017年に登場したCセグメントのクロスオーバーSUVである。2021年12月には一部改良が行われている。

XVにフラッグシップであるレガシィ アウトバックのようなプレミアム感はないのだが、プレミアム感の薄まり具合が逆に「カジュアル」というバリューを生んでいる。

ディープな守旧派スバリストがXVをどう評価しているのか、筆者は寡聞にして知らないが、一般層からのウケはいい。「程よいレベルのスポーツマン」あるいは「ガチすぎないアウトドアマン」が乗っていそうなイメージがあるからだ。

そして相応のレベルのスポーツマンあるいはアウトドアマンというのは言うまでもなく、現代社会におけるモテ人種の典型例のひとつである。

 
スバルBRZ
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「スバルBRZ」は、スバルがトヨタと共同開発するFRスポーツカー。2021年7月に発表された新型は2代目モデルにあたり、最高出力235PSの2.4リッター水平対向4気筒エンジンを新搭載している。
「スバルBRZ」は、スバルがトヨタと共同開発するFRスポーツカー。2021年7月に発表された新型は2代目モデルにあたり、最高出力235PSの2.4リッター水平対向4気筒エンジンを新搭載している。拡大
インテリアでは、水平基調となったインストゥルメントパネルや、新デザインのデジタルメーターなどが目を引く。AT車には「BRZ」として初めて、スバル自慢のADAS「アイサイト」が標準装備された。
インテリアでは、水平基調となったインストゥルメントパネルや、新デザインのデジタルメーターなどが目を引く。AT車には「BRZ」として初めて、スバル自慢のADAS「アイサイト」が標準装備された。拡大

モテそうなスバル車第3位:新型「スバルBRZ」

「スポーツカー」「2ドアクーペ」というのは今や(日本では)モテなさそうなカテゴリーの最右翼ではあるのだが、新型「スバルBRZ」は意外とイケるはず。たたずまいにいわゆるオタクっぽさがなく、全体が醸し出している雰囲気は「ポルシェ718ケイマン」や「アルピーヌA110」あたりに近いのだ。乗り心地もこの種のモデルとしてはまずまず快適であるため、助手席の乗員が苦々しく思うこともないだろう。

もちろんコテコテの超スポーツカーやゴテゴテの改造クーペは、いつだって一般層からは毛嫌いされるものだ。しかし新型BRZのような「端正な2ドアクーペ」であれば、猫も杓子(しゃくし)も金太郎飴的なSUVばかりに乗っている昨今、いい意味での異彩を放てるはずなのだ。

“モテ”の観点でBRZを選ぶのは賭けかもしれない。だが新型BRZにベットしてみるのは決して勝率の低い賭けではないと、筆者は考えている。ただ、空力効果が抜群であるらしい「STI ドライカーボンリアスポイラー(41万3160円)」は、この場合、装着してはいけない。どうしても付けたいのであれば不退転の決意をもって、非モテ道をロンリーウルフとして突き進むべきだろう。

モテそうなスバル車第4位:新型「WRX S4」

これまたいかにもモテなさそうなカテゴリー(セダン+高スポーツ性)であるが、筆者は「意外とイケるのでは?」とにらんでいる。

生粋のスバリスト各位や守旧派カーマニアからは不評であるらしいホイールアーチの黒い樹脂製トリムだが、一般層は、そここそを無意識の領域において「なんかアウトドアっぽくてステキ!」と感じるはずであるため、意外とモテるのではないか──と推測されるのだ。

懸念点は乗り心地だろうか。筆者はモグリの無認可評論家であるため新型WRX S4のサーキット試乗会に参加できておらず、まだ乗っていないため分からない。よって新型WRX S4の足が(一般人の感覚からみて)あまりにも硬い場合は、残念ながら非モテ街道を突っ走ることになる。

しかし上級グレードである「STI Sport R」には、電子制御ダンパーやパワートレインなどを協調制御する「ドライブモードセレクト」が付いている。

筆者の私物である現行型「レヴォーグ」のドライブモードセレクトの様子から推測すれば、そして2021年11月25日のwebCGで正規評論家の山田弘樹さまが書いておられた試乗リポートから推測すると、ドライブモードセレクトを「コンフォート」にさえしておけば、新型WRX S4はスポーツカーに不慣れな人でも納得の乗り心地となるはず。よって、非モテ街道を突き進むはめになる可能性は低いと思われるのだ。

スバルWRX S4
スバルWRX S4拡大
2021年11月25日に発表された新型「WRX S4」。初代モデルは2014年に登場し、今回が初のフルモデルチェンジとなる。
2021年11月25日に発表された新型「WRX S4」。初代モデルは2014年に登場し、今回が初のフルモデルチェンジとなる。拡大
最高出力275PSの2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボ「DIT」エンジンに、前45:後ろ55の駆動配分を基本としながら走行状況に合わせてトルク配分を連続可変制御する「VTD-AWD」が組み合わされている。
最高出力275PSの2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボ「DIT」エンジンに、前45:後ろ55の駆動配分を基本としながら走行状況に合わせてトルク配分を連続可変制御する「VTD-AWD」が組み合わされている。拡大
インテリアの基本デザインは「レヴォーグ」に共通するものとなり、12.3インチサイズのフル液晶メーターや、縦型11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが採用されている。
インテリアの基本デザインは「レヴォーグ」に共通するものとなり、12.3インチサイズのフル液晶メーターや、縦型11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが採用されている。拡大

モテそうなスバル車第5位:先代「レガシィ アウトバック」

第5位も、できれば新車のなかから探したいとは思った。けれども私が愛する現行型レヴォーグは──いいクルマなのだが──特にモテそうとはまったく思えず、現行型「フォレスター」も、これまた素晴らしくいいクルマではあるが、一般層からのモテとは無縁っぽい。

そして「インプレッサ スポーツ」は微妙で「インプレッサG4」は論外なので(すみません)、あくまで「モテそう」という軸でスバル車を評価する場合は、先代「レガシィ アウトバック」を第5位とするのが順当となる。

前期型はさすがに(モテそうかどうかという観点では)古さを感じさせるが、2017年9月以降の後期型は今なお十分以上にシュッとしている。そして、モテる現代人のたしなみである「アウトドア」のムードを色濃く感じさせる一台であり、当然ながらムードだけでなくハードコアなアウトドアギアとしての本質を備え、その本質が図らずもにじみ出ている──という点についても、新型と旧型後期はほとんど同じようなものである。

こちらも新型とある意味同じく「ワイルドネスグリーンメタリック」というボディー色の中古車を探せば、モテ街道を突っ走れる可能性すらあるだろう。

……以上、すべてはたわ言であり、冒頭で申し上げたとおりいまさら「クルマでモテる」とか「モテない」うんぬんを語るのはナンセンスであることは承知している。

だが、とにかく「スバル車=一部マニアのためのもの」という風潮や決めつけを何とかしたいと思っている筆者なのだ。この記事が、それを打破するための一助になったかどうかはさておくとして……。

(文=玉川ニコ/写真=スバル/編集=櫻井健一)

スバル・レガシィ アウトバック(BS型=先代)
スバル・レガシィ アウトバック(BS型=先代)拡大
2014年10月に登場した6代目「レガシィ」に設定された「アウトバック」(写真)。BS型と呼ばれるこの世代で「ツーリングワゴン」が廃止され、セダンの「B4」とアウトバックにラインナップが整理された。
2014年10月に登場した6代目「レガシィ」に設定された「アウトバック」(写真)。BS型と呼ばれるこの世代で「ツーリングワゴン」が廃止され、セダンの「B4」とアウトバックにラインナップが整理された。拡大
Aピラーの付け根を前方に移したことで視界を改善し、キャビンエリアを拡大したとうたわれるBR型「レガシィ アウトバック」のインテリア。米ハーマンカードンのサラウンドサウンドシステムをオプション設定するなど、高級路線を目指していた。
Aピラーの付け根を前方に移したことで視界を改善し、キャビンエリアを拡大したとうたわれるBR型「レガシィ アウトバック」のインテリア。米ハーマンカードンのサラウンドサウンドシステムをオプション設定するなど、高級路線を目指していた。拡大
先代モデルよりも前席のシート間や後席レッグルームを広げるなどして、居住性を向上。「アウトバック」では5人乗車時の荷室容量もプラス39リッターとなる559リッターに拡大されている。
先代モデルよりも前席のシート間や後席レッグルームを広げるなどして、居住性を向上。「アウトバック」では5人乗車時の荷室容量もプラス39リッターとなる559リッターに拡大されている。拡大
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