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第788回:【ボルボEX30買いました】寒さに強い北欧生まれ! 急速充電の使用感をリポート

2024.05.08 エディターから一言 生方 聡
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普通充電より急速充電

第1回)(第2回)(第3回

オドメーターの数字が2000kmを超えたあたりから、少し渋かったサスペンションの動きがスムーズになり、納車時に比べて明らかに乗り心地が良くなってきました。運転時の操作にもすっかり慣れましたが、アームレスト部にあるパワーウィンドウのスイッチを操作するときだけは、いまだに場所を探してしまいます。

さて、前にも書いたとおり、現在、「フォルクスワーゲンID.4」とこの「ボルボEX30」の“EV2台持ち”状態なのですが、にもかかわらず自宅には普通充電器がありません。なので、充電はいわゆる急速充電スタンドに頼りきっています。「自宅に普通充電器がなくても大丈夫?」とよく聞かれますが、最初に購入した「フォルクスワーゲンeゴルフ」のときから数え切れないほど充電しているうちに、急速充電スタンドに立ち寄るのが日常の一コマになり、面倒とか不安とかといった気持ちはすっかり消え失せてしまいました。

私の場合、急速充電スタンドを使用するために、「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)プレミアムプラン」を利用しています。自動車ディーラーや高速道路のサービスエリア/パーキングエリアなど、「e-Mobility Powerネットワーク」(以下eMPネットワーク)の充電ステーションが利用できるというもので、ビジターで充電するよりも操作が簡単なうえ、料金もお得なのがうれしいところです。

ZESP3プレミアムプランには、急速充電の無料分により「プレミアム100」(無料分100分)、「プレミアム200」(無料分200分)、「プレミアム400」(無料分400分)があり、月額はそれぞれ、4400円、6600円、11000円(いずれも税込)で、比較的走行距離が多い私はプレミアム400を選択中です。ちなみに、使い切れなかった無料分は翌月に繰り越しが可能。一方、無料分を使い果たすと、利用時間に応じて1分刻みで追加料金が発生します。普通充電は600分無料ですが、こちらは残りを繰り越すことはできません。

なお、私は2023年8月にZESP3に加入しましたが、現在は日産のEVオーナー以外は新規加入ができませんのでご注意ください。

筆者の「ボルボEX30ウルトラ シングルモーター エクステンデッドレンジ」。自宅で充電できないため、充電器のあるホテルに泊まったときなどを除くとほぼ急速充電のみで利用している。
筆者の「ボルボEX30ウルトラ シングルモーター エクステンデッドレンジ」。自宅で充電できないため、充電器のあるホテルに泊まったときなどを除くとほぼ急速充電のみで利用している。拡大
急速充電を利用するための「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3」の会員カード。今は日産の電気自動車のオーナーしか入会できなくなってしまった。
急速充電を利用するための「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3」の会員カード。今は日産の電気自動車のオーナーしか入会できなくなってしまった。拡大
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安定の急速充電性能

急速充電に依存している私にとって、いかに短時間にたくさん充電できるかが、EVライフを送るうえで重要なポイントです。前述のeMPネットワークでは基本的に一回の充電は30分で、充電料金は分単位で決まります(30分より前で中止することも可能です)。急速充電器といっても最大出力150kWの超高速から、20kWの低速のものまでさまざまなタイプがあり、30分で充電できる量は実はばらばら。ですので、私の場合は、最近増加している90kWの急速充電器をできるだけ選んでいます。また、バッテリーの状態(バッテリー残量)や温度などによっても充電出力は変わり、例えば満充電に近づくと充電効率が著しく低下するので、ある程度バッテリー残量が減ってから急速充電を行うようにしています。

EX30はCHAdeMO規格の150kW充電器では90kW強、90kW充電器では80kW強が最大電力といわれています。実際、これまで何度か90kW充電器を利用していますがほぼ毎回80kW強を確認。よく利用する充電器の場合、15分を経過すると出力が50kWに低下する設定になっていますが、それでも30分で30kWh以上の充電が可能です。私が乗る「EX30ウルトラ シングルモーター エクステンデッドレンジ」のバッテリー容量は69kWhですので、30分で4割以上、少なくとも一般道なら200km以上、高速道路でも約150km走行分が追加できる計算です。

特筆すべきは、急速充電性能が安定していること。もう一台のID.4では、気温が低いときには充電出力が2~3割低下することがあるのに対して、EX30はそれがほとんどありませんでした。これは気温が低いときにはバッテリーを温め、充電や走行に適した温度を保つようにしているからです。さらに、ナビゲーションシステムで充電スタンドを目的地に設定すると、バッテリーの予熱機能(いわゆる“プレコンディショニング”)が働き、早めにバッテリーを適温まで上げてくれるのも、急速充電性能の安定に貢献しています。

冬のあいだは思いどおりに充電ができず、長距離のドライブでは予定より時間がかかるというのが常識でしたが、EX30ではその心配がないのがとても心強く、充電のたびに感心しています。

(文と写真=生方 聡/編集=藤沢 勝)

「EX30」で急速充電中。ご覧のとおり83kWで充電できており、これくらいの出力があると安心感が違う。
「EX30」で急速充電中。ご覧のとおり83kWで充電できており、これくらいの出力があると安心感が違う。拡大
「EX30」は急速充電器を目的地にするとバッテリーを予熱、または予冷するプレコンディショニング機能を搭載。冬場でも充電の出力低下がほとんどなかった。
「EX30」は急速充電器を目的地にするとバッテリーを予熱、または予冷するプレコンディショニング機能を搭載。冬場でも充電の出力低下がほとんどなかった。拡大
常磐道の友部サービスエリア(上り)で充電中。最大出力90kW(1台で使用時)の急速充電器が6基備わっている。
常磐道の友部サービスエリア(上り)で充電中。最大出力90kW(1台で使用時)の急速充電器が6基備わっている。拡大
生方 聡

生方 聡

モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。

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