ヤマハがAIで進化するモーターサイクルや三輪BEVのコンセプトモデルを世界初公開【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 自動車ニュース|  拡大 | 
ヤマハ発動機は2025年10月29日、「ジャパンモビリティショー2025」(会期:11月9日まで)においてプレスカンファレンスを開催。「MOTOROiD:Λ(モトロイド:ラムダ)」や「TRICERA proto(トライセラ プロト)」などを世界初公開した。
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AIで進化する“人を乗せないモーターサイクル”
プレスカンファレンスは、ヤマハブースのエバンジェリストであるボーカロイドの初音ミクと、管楽器ガールズグループ「MOS」が登場するスペシャル動画からスタート。これはヤマハ発動機の生産ラインで撮影された映像で、それとリンクするようにステージ上にダンサーとMOSが登場し、立体音響技術を生かしたダイナミックなパフォーマンスを披露した。
今回の出展テーマは「感じて動きだす」というもので、モビリティーメーカーのヤマハ発動機の出展に、楽器メーカーのヤマハが協力するというスタンスを前回のモビリティショーから踏襲。ブースにはヤマハ発動機の赤いロゴとヤマハのパープルのロゴを掲げ、研究開発中の二輪・三輪モデルや、電動モーターサイクル、電動アシスト自転車、電動車いすのコンセプトモデルなど、計16機種を展示した。
ユニークだったのはモトロイド:ラムダだ。知能化技術を用いた「人とマシンが共響(きょうめい)するパーソナルモビリティー」の概念検証実験機として、2017年の東京モーターショーで初めて公開された「モトロイド」シリーズの最新版だ。2023年のジャパンモビリティショーでは、そのコンセプトを発展させた「モトロイド2」を発表。今回発表したラムダには、「Sim2real(シム・トゥ・リアル/強化学習)」を用いたAI技術が搭載されていた。これまではプログラムやカメラの認識機能を用いて自立/走行/操舵/停止を行っていたが、Sim2realを搭載したモトロイド:ラムダは、人間の指示によって自ら状況を判断し、指示をクリアするための最適解を見いだし、それを繰り返すことで進化していくという。
旧タイプから車体構成を大幅に変更するとともに、人間がまたがることを前提とせず、人間とモトロイド:ラムダが距離をとりながらコミュニケーションを構築。そのなかでAIが学んだデータを解析し、研究の成果を、二輪、マリン、ATV(オールテレインビークル:オフロード専用車)、産業ロボットといった、ヤマハ発動機の事業に反映していくという。
プレスカンファレンスの最後に、ヤマハ発動機の設楽元文社長の合図で動きだしたモトロイド:ラムダは、初めて立った子鹿のように小刻みに震えながら自立。その様子はなんとも頼りないものではあったが、ラムダは今このときにもAIが学習を重ねることで進化しており、しかるべき未来には、その知見がヤマハ発動機の「人間研究」、そして「人間中心のモノづくり」にも生かされていくとのことだった。
このほかにも、ヤマハ発動機はカーボンニュートラルの実現に向けて開発を進めているモーターサイクル「プロトHEV」「プロトPHEV」を出展。さらに100%電動のスポーツモデル「プロトBEV」や、トヨタと共同開発中の水素エンジン搭載二輪車「H2 Buddy Porter Concept(エイチツー・バディ・ポーター・コンセプト)」を世界初公開した。
さらに、爽快なオープントップの三輪電気自動車、トライセラ プロトも出展。このモデルは、2023年のジャパンモビリティショーで発表した「TRICERA(トライセラ)」をベースに、実走テストを重ねて改良を加えたもので、各部がブラッシュアップされるとともに、操る楽しさや所有する喜びも感じさせるディテールに仕上げられていた。
(文=河野正士)
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