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2/312022年7月に世界初公開され、同年9月に発売された新型「シビック タイプR」。シビック タイプRとしては6代目(「タイプRユーロ」を含むと7代目)のモデルにあたる。
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3/31赤と黒のハイコントラストな内装色と、アルカンターラ巻きのステアリングホイールが目を引くインテリア。ダッシュボードの装飾パネルには、反射を抑える偏光ガンメタリック塗装を用いている。
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4/31空力パーツはいずれも実効性を備えたもので、200km/h走行時にはフロントフードが42N、フロントスポイラー&アンダーカバーが207N、リアディフューザーが63N、リアスポイラー(写真)が580N、標準車の「シビック」より大きなダウンフォースを発生する。
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5/31試乗車にはホンダが“補修パーツ品”として用意するハイグリップタイヤ「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2コネクト」が装着されていた。サイズは265/30ZR19。加速性能とグリップ力を重視し、先代より幅広、かつ若干小径となっている。
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6/31走行モードは「コンフォート」「スポーツ」「+R」、そしてカスタマイズモードである「インディビジュアル」の4種類。モードに応じてエンジンの制御やパワーステアリングのアシスト量、可変ダンパーの減衰力特性、エンジンサウンド、レブマッチシステムのレスポンス、メーター表示が切り替わる。
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7/31センターコンソールに配置されるドライブモードセレクターの操作スイッチ。「コンフォート」と「スポーツ」はシルバーのツマミで切り替え、「+R」はその上の専用ボタンで選択する。
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8/31フロントの足まわりには先々代の「FK2」型から採用される「デュアルアクシスストラットサスペンション」を踏襲。265幅のタイヤに合わせてジオメトリーを変更するとともに、ナックルやダンパーフォーク、ロアアームの剛性を最適化。先代比でキャンバー剛性を16%向上させた。(写真:webCG)
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9/31ボディーについては剛性の強化と同時に、樹脂製のテールゲートを使うなど軽量化も追求。サイズアップに伴う重量増を40kgに抑えている。
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10/31試乗は、レーシングドライバーの武藤英紀選手と伊沢拓也選手の先導のもとに実施。両氏によると、動力性能における先代と新型との違いは、加速とコーナリングで顕著に感じられたという。
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11/31専用のスポーツシートは、サポート性の強化や、シフト/ペダル/ステアリングの操作性向上、および軽量化を追求したもの。背もたれの中央などには、通気性を高めるハニカム模様のパーフォレーションを施している。
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12/31「コンフォート」および「スポーツ」モードでは、液晶メーターの表示はコンベンショナルな2眼式。指針の色は「タイプR」伝統の黄色で、速度計には320km/hまで目盛りがふられている。
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13/31スポーツ走行に特化した「+R」モード時のグラフィック。写真では点灯していないが、ディスプレイ上部には高輝度LEDのレブインジケーターが装備される。
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14/31最高出力330PS、最大トルク420N・mを発生する2リッター直4直噴ターボエンジン。ターボチャージャーの効率向上や吸排気系の流量増大、ECU制御の最適化などにより、高出力化と高レスポンス化、環境性能の向上を同時に実現した。
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15/31ターボチャージャーはファンの羽の枚数を減らしたほか、コンプレッサーホイールとタービン側スクロールを小型化。ベアリングの抵抗も低減させた。これにより、回転に伴う慣性モーメントを14%低減、過給の効率を3%向上させた。
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16/31マフラーはセンター3本出しで、先代とは異なり中央が最も太くなっている。この中央のマフラーにはアクティブバルブが備わっており、高負荷走行時に開くことで排気流量を増大。迫力あるサウンドにも寄与している。
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17/31フライホイールは先代比で重量を18%、慣性モーメントを25%低減。これによりブリッピングのレスポンスは10%向上し、レブマッチシステムが2速から1速へのダウンシフトにも対応するようになった。
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18/31新型「シビック タイプR」はシフトフィールも徹底追求。専用のリンク機構の採用や、ゲート形状の最適化により、剛性感や節度感、スムーズ感をさらに向上させた。
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19/31ブレーキではフロントのディスクを2ピース化したほか、ブレーキダクトと導風板の改良により冷却性を向上。マスターバックも操作性の改善が図られた。
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20/31「シビック タイプR」は2017年登場の「FK8」から電子制御式のアクティブダンパーシステムを採用。快適性と走行安定性および応答性の両立が図られた。
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21/31「シビック タイプR」専用設計の「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2コネクト」(左)と「パイロットスポーツ4 S」(右)。FFのハイパワー車に合わせてコンパウンドやタイヤ構造、トレッドパターンが最適化されている。
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22/31タイヤの開発に際しては、高負荷領域でのコーナリングパワー向上と前後荷重依存性の低減を重視。先代の専用設計タイヤより、特にドライグリップ性能を向上させた。
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23/31ホンダのモータースポーツ活動を統括するホンダ・レーシング(HRC)。最近では、モータースポーツのイメージを生かした高性能モデルの展開についても検討しているという。
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24/31後席や荷室の使用感は、標準車の「シビック」と共通。高いパフォーマンスを実現しつつ、5ドアハッチバックとしての実用性を併せ持つ点も、「シビック タイプR」の魅力だ。
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25/31軽スポーツの「S660」は既に絶版。スーパースポーツの「NSX」が2022年12月に生産終了となると、「シビック タイプR」はホンダでスポーツモデルと呼べる唯一のクルマになりそうだ。
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26/31ホンダのスポーツイメージを一身に担う新型「シビック タイプR」。ホンダはこのクルマをどのように育て、オーナーとの間にどのような関係を築いていくのだろうか。
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27/31ホンダ・シビック タイプR
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山田 弘樹
ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦経験をもつ、実践派のモータージャーナリスト。動力性能や運動性能、およびそれに関連するメカニズムの批評を得意とする。愛車は1995年式「ポルシェ911カレラ」と1986年式の「トヨタ・スプリンター トレノ」(AE86)。
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