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1/23グローバルで販売されるホンダの新型CセグメントSUV「ZR-V」。デザインやパッケージングの開発に携わった4人に話を聞いた。
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2/23「ホンダZR-V」の開発に携わった皆さん。左からエクステリアデザイン担当の田村敬寿さん、内外装のカラーやマテリアル、フィニッシュを担当した後藤千尋さん、インテリアデザインを担当した上野大輝さん、そしてパッケージングを担当した伊藤智広さん。
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3/23「ZR-V」のデザインテーマは「グラマラス&エレガント」。流麗・妖艶(ようえん)・遊び心・凛々(りり)しさ・美しさ・洗練といったキーワードが掲げられ、それらをSUVのカタチに具現したという。
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4/23エクステリアデザインを担当した本田技術研究所の田村敬寿さんは、2000年の入社。初代「ヴェゼル」のマイナーチェンジや中国専用SUV「ブリーズ」などでエクステリアデザインのプロジェクトリーダーを務めた。
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5/23フロントグリルの垂直バーはフロントフードのキャラクターラインと、水平フィンはバンパーの稜線(りょうせん)との連続性を狙い、楕円(だえん)体のイメージを損なうことなくスポーティーさを表現したという。
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6/23「ZR-V」について田村さんは、「北米ではエントリーモデルとして設定される車種。主にスタイリングやデザインでターゲットとしたのは日本市場です」と言う。
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7/23ヘッドランプをはじめ「ZR-V」では灯火類すべてにLEDが用いられる。グリルが大型化するなかにあって比較的控えめな開口面積のフロントグリルを中心に、後方に向けて放射状にシャープなラインを走らせている。
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8/23「ZR-V」のサイドビュー。流れるようなシルエットとスポーティーなスタンスを提案したという。ホイールは全グレードで18インチサイズを採用している。
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9/23台形スタンスで安定感と力強さを表現。「Z」グレードには、写真のビルトインエキパイフィニッシャーが備わる。
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10/23インテリアデザインを担当した上野大輝さんは、2010年に本田技術研究所に入社。「N-WGN」や「N-BOX」などのインテリアデザインを担当した後、アドバンスデザイン室に異動し「ZR-V」のインテリアデザインプロジェクトリーダーとなった。
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11/23「ZR-V e:HEV Z」のインストゥルメントパネルまわり。水平基調の基本デザインや操作系、モニター類は「シビック」に準ずるが、各部の仕立てはZR-V用に変更されている。
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12/23ステアリングホイールに備わるシフトパドルは、先端に行くにしたがって薄くなる形状や操作した際の感触などにこだわり、本物の金属を用いてつくられている。
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13/23「ZR-V」の特徴的なハイデッキセンターコンソールのデザインをドアの意匠にもリピートさせるなど、内装は細部へのこだわりが感じられる。
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14/23「インパネもコンソールもキャビンまわり全部を含めて同じ世界観で統一。加飾パネルを使用しないデザインも特徴です」と「ZR-V」の内装について述べた上野さん。
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15/23パッケージングを担当した伊藤智広さんは、2017年に本田技術研究所に入社。「ZR-V」のパッケージングデザインプロジェクトリーダーを務める。3代目「アコード」を2台所有しているという。
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16/23「カーブや交差点を曲がるときに死角が少なく、思ったとおりのラインで安全に曲がっていけるよう視界をケアし、後方も見やすくしています」と語った伊藤さん。視線移動が楽で、挙動変化もつかみやすいので爽快な運転に寄与するという。
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17/23「ZR-V」のインテリア。伊藤さんは「パッケージデザインで目指したものは、クルマとの一体感が強く感じられるセダンライクなSUVをつくり上げることでした」と述べた。
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18/23セダンライクな座り心地の良さを目指したという「ZR-V」の後席。「長距離の移動でも疲れが少なくなるように、セダンと同じような着座感に仕上げています。居住性には配慮しました」と伊藤さん。
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19/23「ZR-V」のカラー・マテリアル・フィニッシュ(CMF)のプロジェクトリーダーである本田技術研究所の後藤千尋さん。2008年に入社し、「アコード」や「シビック」「シティ/グレース」のマイナーチェンジや「CR-V」のフルモデルチェンジでCMFのプロジェクトリーダーを担当した。
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20/23「グラマラス&エレガントという世界観が内外装でリンクするようにカラーリングや素材感、そしてザラザラやツルツルといった触感などにこだわりコーディネートしました。色変化やカラーミックスによってできた奥行感、遊び心のあるアクセントなども全体的なイメージやクオリティー感を表現するうえで大切にしています」と語った後藤さん。
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21/23シックなマルーンの内装色は「e:HEV」モデルのみの設定。ブラウンを基調に、オレンジのステッチがアクセントとして加わっている。
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22/23光が当たった瞬間に鮮やかに輝く色の変化が楽しめる「パール調プライムスムース」の内装フィニッシュは、「e:HEV」モデルにのみ採用される。
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23/23「ZR-V」のボディーカラーは、新色の「ノルディックフォレスト・パール」(写真左)や「プレミアムクリスタルガーネット・メタリック」を含む全7色が設定される。

櫻井 健一
webCG編集。漫画『サーキットの狼』が巻き起こしたスーパーカーブームをリアルタイムで体験。『湾岸ミッドナイト』で愛車のカスタマイズにのめり込み、『頭文字D』で走りに目覚める。当時愛読していたチューニングカー雑誌の編集者を志すが、なぜか輸入車専門誌の編集者を経て、2018年よりwebCG編集部に在籍。
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