-
1/12横浜のフランス車専門店MAMAの東條氏が仕入れた1998年の「プジョー106 S16」に試乗した。東條氏は「これまで何十台も106を仕入れてますけど、ここまで程度のいい個体は初めてです」と、そのコンディションに太鼓判を押す。
-
2/12私がフランス車専門店MAMAで購入したちょいワル特急こと「プジョー508」。2018年式で走行4.2万km、車両本体価格は299万円だった。
-
3/12「プジョー106」は、もはやネオクラシックカー。カーマニアとしてベストコンディションの個体に乗ってみたいとの思いから、首都高・辰巳PAでMAMAの東條氏と落ち合うことにした。
-
4/12MAMAの販売車両である今回の「プジョー106」は、MOMOの本革巻きステアリングホイールやカロッツェリアのブルートゥース対応オーディオ、「ボルクレーシングTE37」ホイールなどでカスタマイズされていた。
-
5/12「プジョー508」と「106」を並べてみると、そのサイズの違いに驚く。まあ、508はフラッグシップサルーンで106は当時のエントリーモデルだから、その差もむべなるかな。
-
6/12「106」のドアを開けてまず目に飛び込んできたのは、田舎っぽくてセンスのないシートの柄。フランス車なのになぜこんなにダサいのか? でもいまさらそんなことはどうでもいい。なんたって106はネオクラシックカーなのだから。
-
7/12走行距離は4.8万kmで、タイミングベルトやエンジンマウントは交換済み。MAMAの東條氏が言うようにとても25年落ちとは思えないコンディションだ。
-
8/12シフトレバーはなぜか水中花シフトノブに交換されていた。ちなみに水中花シフトノブという呼び名は俗称で、商品名は「アクリルフラワーノブ」というらしい。
-
9/12東條氏が用意してくれた「106 S16」には、フランス車専門のチューニングショップJ.ENGINEが手がけた排気システムやセンターマフラー、ビルシュタインのサスペンションなどが組み込まれていた。ボディーカラーは「ブレイズゴールド」と呼ばれる金色で、夜の辰巳PAにもよく似合っている。
-
10/12フロントに横置きされる1.6リッター直4 DOHC 16バルブエンジンは最高出力118PS、最大トルク142N・mを発生。写真のOMP製ストラットタワーバーは、標準仕様にはない後から加えられたカスタマイズアイテムだ。
-
11/12「106 S16」は十分すぎるほど速く、 サスはしなやかでハンドリングもしっかりしている。とても25年落ちとは思えないパフォーマンスだった。とにかく今のこの状態は、古き良きフランス車そのものに近いと断言してしまおう。
-
12/121990年代を駆け抜けたプジョーのホットハッチ「106 S16」の走りを味わうと、「クルマはこれ以上速い必要は1ミリもない!」とあらためて思えた。しかもネオクラシックスポーツなのに180万円で買えるとは、ぎえ~~~~っ! そんなに安いの~~~~っ!?

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
カーマニア人間国宝への道の新着記事
-
第325回:カーマニアの闇鍋 2025.12.15 清水草一の話題の連載。ベースとなった「トヨタ・ランドクルーザー“250”」の倍の価格となる「レクサスGX550“オーバートレイル+”」に試乗。なぜそんなにも高いのか。どうしてそれがバカ売れするのか。夜の首都高をドライブしながら考えてみた。
-
第324回:カーマニアの愛されキャラ 2025.12.1 清水草一の話題の連載。マイナーチェンジした「スズキ・クロスビー」が気になる。ちっちゃくて視点が高めで、ひねりもハズシ感もある個性的なキャラは、われわれ中高年カーマニアにぴったりではないか。夜の首都高に連れ出し、その走りを確かめた。
-
第323回:タダほど安いものはない 2025.11.17 清水草一の話題の連載。夜の首都高に新型「シトロエンC3ハイブリッド」で出撃した。同じ1.2リッター直3ターボを積むかつての愛車「シトロエンDS3」は気持ちのいい走りを楽しめたが、マイルドハイブリッド化された最新モデルの走りやいかに。
-
第322回:機関車みたいで最高! 2025.11.3 清水草一の話題の連載。2年に一度開催される自動車の祭典が「ジャパンモビリティショー」。BYDの軽BEVからレクサスの6輪車、そしてホンダのロケットまで、2025年開催の会場で、見て感じたことをカーマニア目線で報告する。
-
第321回:私の名前を覚えていますか 2025.10.20 清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。
新着記事
-
ホンダ・プレリュード(FF)【試乗記】
2025.12.30試乗記ホンダの2ドアクーペ「プレリュード」が復活。といってもただのリバイバルではなく、ハイブリッドシステムや可変ダンパー、疑似変速機構などの最新メカニズムを搭載し、24年分(以上!?)の進化を果たしての見事な復活だ。果たしてその仕上がりは? -
BMW M235 xDriveグランクーペ(前編)
2025.12.28ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバルで、STIで、クルマの走りを鍛えてきた辰己英治が、BMWのコンパクトスポーツセダン「M235 xDriveグランクーペ」に試乗。長らくFRを是としてきた彼らの手になる “FFベース”の4WDスポーツは、ミスタースバルの目にどう映るのだろうか? -
ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHリミテッド【試乗記】
2025.12.27試乗記マイナーチェンジした「ルノー・キャプチャー」に、台数200台の限定モデル「リミテッド」が登場。悪路での走破性を高めた走行モードの追加と、オールシーズンタイヤの採用を特徴とするフレンチコンパクトSUVの走りを、ロングドライブで確かめた。 -
『webCG』スタッフの「2025年○と×」
2025.12.26From Our Staff『webCG』の制作に携わるスタッフにとって、2025年はどんな年だったのでしょうか? 年末恒例の「○と×」で、各人の良かったこと、良くなかったこと(?)を報告します。 -
激動だった2025年の自動車業界を大総括! 今年があのメーカーの転換点になる……かも?
2025.12.26デイリーコラムトランプ関税に、EUによるエンジン車禁止の撤回など、さまざまなニュースが飛び交った自動車業界。なかでも特筆すべきトピックとはなにか? 長年にわたり業界を観察してきたモータージャーナリストが、地味だけれど見過ごしてはいけない2025年のニュースを語る。 -
第942回:「デメオ劇場」は続いていた! 前ルノーCEOの功績と近況
2025.12.25マッキナ あらモーダ!長年にわたり欧州の自動車メーカーで辣腕(らつわん)を振るい、2025年9月に高級ブランドグループのCEOに転身したルカ・デメオ氏。読者諸氏のあいだでも親しまれていたであろう重鎮の近況を、ルノー時代の功績とともに、欧州在住の大矢アキオ氏が解説する。
