トヨタ・ルーミーG“S”(FF/CVT)
割り切ればハッピー 2017.01.30 試乗記 「スズキ・ソリオ」の独占状態だったコンパクトハイトワゴン市場に、満を持して投入されたトヨタのコンパクトカー「ルーミー」。実際に試乗してみたら……? 走りの質感や使い勝手、さらに燃費の計測結果を報告する。連想するのは100円ショップ
トヨタ・ルーミーは2列シートのミニミニバン! 同じトヨタの「タンク」、「ダイハツ・トール」、「スバル・ジャスティ」と4兄弟だヨ! いっぺんに4人も兄弟が生まれるのは自動車業界でも珍しいこと。いや、ひょっとして初の快挙か? 3兄弟まではたまにあったけど4兄弟は自動車史上初めてかもしれない。
しかもこの4兄弟、ライバルのスズキ・ソリオの完璧なフォロワーであることは明々白々。OEMで三菱に供与されてる「デリカD:2」も含め、2兄弟がこの分野の天下を取っていたところに4兄弟が乱入とは、まさに物量作戦。太平洋戦争当時、大空のサムライこと坂井三郎一飛曹が、零戦機上からソロモン海を埋め尽くす米軍の大輸送船団を見、「この戦争は負けだ」と悟ったというエピソードをほうふつとさせるであります。
して今回は、物量で押す4兄弟のうち、トヨタのルーミーに試乗いたしました! なにしろサイズもプロポーションもソリオとほとんど寸分違わないルーミー君。ソリオのスタイリングも褒められたもんじゃないけど、これよりはもうちょっとシンプルで好感が持てた気が……。ルーミー君は、さすが「アルファード/ヴェルファイア」の大成功体験を持つトヨタだけに、このミニミニバンに最大限巨大なグリルを装着しております!
そのかいあってイバリは十分効いてますが、細部の仕上げはかなりぞんざいな印象。100円ショップ的と言ったら100円ショップが怒りますかね? 100円ショップの商品って全然侮れないから。もちろんルーミーも侮れませんが。