スバルXVアドバンス(4WD/CVT)
唯一で王道 2021.01.25 試乗記 フルモデルチェンジから3年を経て、再びの改良を受けた「スバルXV」。国内外の有力モデルがひしめくコンパクトSUV市場において、XVだけが持つライバルにはない魅力とは? わが道を行くスバル製クロスオーバーの、唯一無二の個性に触れた。華やかさが増した(?)エクステリア
スバルXVが新しくなった。といっても、見た目が大きく変わったわけではない。スバルはこまめにアップデートするのを常としていて、小変更ながら着実なリファインを行っている。現行の3代目XVは2017年に登場し、毎年改良を重ねてきた。当初は1.6リッターと2リッターのガソリン車という設定だったが、2018年にハイブリッドシステム「e-BOXER」の搭載モデルを追加。2019年には2リッターのガソリン車がラインナップからはずれ、内外装に手が入れられた。
コンパクトSUVは人気の高い激戦区だけに、強力なライバルたちに立ち向かうためには定期的なアップデートが不可欠なのだ。スバルもご多分に漏れずSUVが販売の主力となっており、XVは屋台骨を支える存在と言っていい。2020年9月に発表されたマイナーチェンジモデルが今回の試乗車だ。最上級の「アドバンス」というグレードで、e-BOXER搭載モデルである。
エクステリアの変化は注意深く見ないとわからない。フロントグリルのデザインが変わっているが、エンブレムの左右に飾りがついた程度。素朴系から少しばかりチャラ顔になった感じで、華やかさは増したように思える。バンパーが大型になったこともあって、SUV風味もアップした。ホイールデザインも新しくなり、ボディーカラーに「プラズマイエロー・パール」が加わっている。
インテリアはスバルらしい実用的な設(しつら)え。使い勝手はいいが、ダッシュボードのセンターに位置するモニターが今となってはこぢんまりしているように感じる。「日本カー・オブ・ザ・イヤー2020−2021」を受賞した新型「レヴォーグ」に大きな縦型センターディスプレイが用意されているのに比べると、いささか古めかしい。マイナーチェンジで根幹の部分を大幅にいじるのは無理なのだろう。細かいことを言えば、使いづらい場所にあるUSBソケットもできれば位置を変更してほしい。
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