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第794回:【ボルボEX30買いました】不具合が消えて機能が拡充 初めてのソフトウエアアップデートに挑戦

2024.07.09 エディターから一言 生方 聡
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ボルボからのお知らせ

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「ボルボEX30」が納車されて約3カ月がたった6月上旬、ボルボ・カー・ジャパンから白い封筒が届きました。表には「FOR VOLVO OWNERS~リコールのお知らせ」と記されています。早速、中の書類を確認すると、「ディスプレイ用制御コンピューターのリコール」と、「充電容量の設定のサービスキャンペーン」について書かれていました。

ここで、いまさら説明するまでもありませんが、自動車のリコール制度には3種類あるのをご存じですか? 内容により、「リコール」「改善対策」「サービスキャンペーン」があり、最も重大なリコールは、そのままでは保安基準に適合しない、または、適合しなくなる恐れがある事態に対応するためのものです。これに対して改善対策は、保安基準に適合しなくなる恐れはないが、安全上または公害防止上対応すべきもので、サービスキャンペーンは、リコールや改善対策には該当しないが、不具合が発生しないよう対応するもの、という位置づけです。今回はリコールとサービスキャンペーンが同時に案内されました。

ディスプレイ用制御コンピューターの不具合は、車両を起動したときにダッシュボード中央にあるスクリーンがテストパターン(カラーバー)になることがあるというもので、そのままではスピードメーターやリアカメラの映像が表示できません。海外ユーザーのSNSで見たことがありますが、幸い私のEX30では経験がありません。

一方、充電容量の設定は、EX30には普通充電の際にユーザーが最大電流を設定できる機能があるのですが、これを無視する設定にしたにもかかわらず最小の6Aしか流れないというものです。これは私も経験があり、出張先のホテルで普通充電をしたところ、本来は6kW(=200V×30A)で充電できるはずが、その5分の1の1.2kW(=200V×6A)だったため、朝ホテルを出発しようとしたときにバッテリー残量があまり増えていなかったのです。これが車両ソフトウエアの不具合だと気づいたあとは、普通充電時の最大電流を毎回設定して、トラブルを避けていました。

ボルボ・カー・ジャパンから届いた白い封筒。「ディスプレイ用制御コンピューターのリコール」と「充電容量の設定のサービスキャンペーン」に関する内容だった。
ボルボ・カー・ジャパンから届いた白い封筒。「ディスプレイ用制御コンピューターのリコール」と「充電容量の設定のサービスキャンペーン」に関する内容だった。拡大
「ボルボEX30」の普通充電の最大電流の設定画面。ソフトウエアの不具合で最小の6Aしか流れないことがあった。
「ボルボEX30」の普通充電の最大電流の設定画面。ソフトウエアの不具合で最小の6Aしか流れないことがあった。拡大
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初めての車両ソフトアップデート

この2つの不具合を改善するため、ボルボ・カー・ジャパンでは新しい車両ソフトウエアを用意。ソフトの更新は正規ディーラーで作業するか、車両の通信モジュールを使って更新プログラムをダウンロードする「OTA(Over The Air)」アップデートのどちらかが利用可能です。せっかくなのでOTAアップデートを使ってみたかったのですが、別件でボルボディーラーに足を運ぶ用事があったため、その際にアップデートをお願いすることにしました。

たまたま作業当日は通信回線の状況が悪く、作業終了までに約3時間かかりましたが、それでもなんとか無事にアップデートが終了。車両ソフトウエアのバージョンは1.2.1から1.3.1に変わりました。早速3kWの普通充電スタンドに移動して充電してみると、充電電流を制限しない設定では3kW(=200V×15A)で充電できましたし、最大電流を設定する場合でも以前は毎回6Aにリセットされてしまったのが、アップデート後は前回の設定が維持されるようになりました。

リコール/サービスキャンペーンの改善以外にもソフトウエアアップデートで変わった部分がありました。例えば「洗車モード」が追加されたことです。これは、設定をオンにするだけで、窓を閉じ、ドアミラーを畳み、自動ワイパーをオフにし、エアコンを内気循環にしてくれるというものです。EX30の場合、センタースクリーンを操作して設定を変更するものもあり、いちいち自分で全部操作するのは意外に面倒なので、ワンタッチで済むのはとても重宝します。

一方、ソフトウエアアップデートで追加されるはずの「ワイヤレスCarPlay」は残念ながら今回は“お預け”でした。ぜひとも次回のアップデートで追加してほしいものです。また、次回はOTAアップデートに挑戦してみたいと思っています。

(文と写真=生方 聡/編集=藤沢 勝)

ソフトウエアアップデートによって最新バージョンの1.3.1へ。
ソフトウエアアップデートによって最新バージョンの1.3.1へ。拡大
早速普通充電を試してみる。普通充電の最大電流の設定がリセットされなくなったのがうれしいところ。
早速普通充電を試してみる。普通充電の最大電流の設定がリセットされなくなったのがうれしいところ。拡大
ソフトウエアアップデートで追加された「洗車モード」。ドアミラーの格納や自動ワイパーのオフなどをまとめて操作できるようになった。
ソフトウエアアップデートで追加された「洗車モード」。ドアミラーの格納や自動ワイパーのオフなどをまとめて操作できるようになった。拡大
せっかくなのでそのまま洗車へ。次回は「ワイヤレスCarPlay」機能を追加してもらいたい。
せっかくなのでそのまま洗車へ。次回は「ワイヤレスCarPlay」機能を追加してもらいたい。拡大
生方 聡

生方 聡

モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。

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