あの「ジムニー」の仕様が変わる? 新たに加わる装備はコレだ
2025.03.24 デイリーコラム参考になるのは5ドアの「ジムニー ノマド」
事前のうわささえほぼなかった2025年1月末の電撃発表。そしてわずか4日で月間販売計画の4年分以上となる約5万台のオーダーを受けて、まさかの受注停止。今年に入り、自動車業界の話題の半分くらいはさらっているんじゃないかと思わずにいられないのが、スズキの「ジムニー ノマド」(以下ノマド)だ。
webCGのようなクルマ系ネットメディアもそのフィーバーの影響を受け、ノマドの記事を書けば書いた端から大ヒット御礼。読者の皆さんに感謝してもし尽せません……というわけで、またジムニーの話題です。狙うのは何匹目のドジョウだっけ。
ただ、いつもと違うのは、今日のテーマの主役はノマドじゃないってこと。ノマドも絡むけれど、軽自動車「ジムニー」と小型車枠の「ジムニー シエラ」(以下シエラ)に関するネタだ。どうやらジムニーとシエラが近々マイナーチェンジするともっぱらのうわさなのだ。近々っていつのことか? 早ければノマドの正式発売と同じタイミング。つまり2025年の4月初めという情報もある(ただし公式情報ではないのであくまで参考程度に)。
となれば気になるのはその中身。実はそこにもヒントがあって、それは「ノマドとシエラの違い」だ。クルマに詳しい読者諸兄であればすでにお気づきとは思うが、もしそうでなければすぐにスズキの公式サイトへ飛んで、シエラとノマドの装備表をチェックしてほしい。ありがたいことに両車が併記されているので比較しやすい装備表を見ると、「ボディーの長さ」とか「リアシートのつくり」といった根本的な違い以外にも、装備の差異があるのだ。
比べてみればモノが違う
例えば先進安全システム。3ドアのシエラ(および軽のジムニー)の現行モデルが「デュアルセンサーブレーキサポート」と呼ぶタイプを搭載するのに対し、ノマドはなぜか「デュアルカメラブレーキサポート」を積んでいる。
単眼カメラ+赤外線センサーを使う“デュアルセンサー”に対し、“デュアルカメラ”はいわゆるステレオカメラ式で、能力としてはひとつ上。シエラでは速度固定式となっているクルーズコントロール機能は、ノマド(AT車)だとACC(前走車追従型)にアップグレードされているのも見逃せない。
ノマド(AT車)はさらに、後退時ブレーキサポートや後方誤発進抑制機能も搭載。標識認識機能(それ自体はシエラにもある)もバージョンアップを受け、一時停止標識の認識が追加されている。
……それってなんで? どうして3ドアと5ドアで同じじゃないの? 生産工場が違うとはいえ、果たしてつくり分ける必要がある? 誰もが感じるそんな疑問が、今回の「マイチェンするんじゃないか疑惑」の出発点だ。つまりノマドで先行採用された後に、シエラやジムニーが追うのではないかという見立てである。
装備表をよく見ると、ノマドは間欠ワイパーに作動間隔の調整機能が追加されていたり、リアフォグランプが付くという違いもある。間欠ワイパーの間隔調整機能はあると便利だからシエラにもぜひ採用してほしい機能だ。
また、シエラでは助手席だけのシートバックポケットが、ノマドでは運転席側にもある。さらに、シエラではフロントだけのスピーカーが、ノマドでは後席にも追加されている、というのも両車の違い。それらはパッケージングの違いを反映したものなので3ドアにも追加されるかは微妙だけれど、あればうれしいので期待はしたい。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
ダウングレードもあり得る話
ただ、すべてがアップグレードされているかといえばそうではなく、シエラに備わるLEDヘッドランプのオートレベリング機能がノマドだとマニュアルレベリングへ格下げされ、エマージェンシーストップシグナルが非採用となっているのも気になるところ。もしかして、コストダウンの一環としてそれらはシエラでも廃止される……のだろうか?
ちなみに、ジムニーはこれまで、2018年7月の現行世代デビュー(もうすぐ7年になることに驚き!)から3度の仕様変更が行われ、現在は通称「4型」。次の改良ではこれが「5型」になるらしい。商品力が高まるのは間違いないが、いっぽうで昨今のコスト増を踏まえて、値上げの回避は難しそうだ。
シエラとノマドではグリルが違うけれど、それはどうなるかって?
ノマドは塗装してメッキを飾った上級タイプの仕立てで、それはシエラにも装着可能。でも、「シエラとノマドの差別化ポイント」としてシエラに反映されることはないんじゃないだろうか。
どうしてもノマド用の上級タイプにしたいシエラ乗り(ジムニー乗り)は部品として買ってくればそっくり交換可能であるが、それをしたいという人は、きっと少数派のような気がしなくもないが……。
(文=工藤貴宏/写真=スズキ、webCG/編集=関 顕也)

工藤 貴宏
物心ついた頃からクルマ好きとなり、小学生の頃には自動車雑誌を読み始め、大学在学中に自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。その後、バイト先の編集部に就職したのち編集プロダクションを経て、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。別の言い方をすればプロのクルマ好きってとこでしょうか。現在の所有車両は「スズキ・ソリオ」「マツダCX-60」、そして「ホンダS660」。実用車からスポーツカーまで幅広く大好きです。
-
「フェラーリ12チリンドリ マヌアーレ」の“MTごっこ”は、スーパーカーの新スタンダードになるか?NEW 2026.8.3 フェラーリひさびさの3ペダルMT車として注目される「12チリンドリ マヌアーレ」は、実はDCTがベースの“なんちゃってMT車”だ。やはり、超ハイパワー車と伝統的なMTのコンビは無理なのか? 事情に詳しい西川 淳はこう考える。
-
いばらの道のフォルクスワーゲン再建計画 ――10万人のリストラと4工場閉鎖は本当か?―― 2026.7.31 不振にあえぐフォルクスワーゲンが経営再建計画を発表。しかしその中身は、追加の人員削減や工場閉鎖に言及しない、外部から「生ぬるい」と指摘されるものだった。この内容で本当にドイツの巨人は再生するのか? 厳しさを増す市場環境から考察した。
-
1990年代の名車「プリメーラ」が復活? 日産のグローバル戦略の一翼を担うBEVの正体を探る 2026.7.30 日産が新型ピックアップトラック「ナバラ プロ プラグインハイブリッド」と新型BEV「プリメーラ」をフィリピンで発表した。いずれも中国を生産・輸出のハブとするグローバル戦略の一翼を担うモデルだ。果たして日本導入の可能性は?
-
2つの工場が持つ性質の違いは何のため? ダイハツが誇る九州の製造拠点を見学 2026.7.29 ダイハツといえば大阪……というイメージが強いが、実は全体の50%、軽自動車では77%を生産しているのは九州の大分(中津)工場だ。この一大拠点における最新の取り組みや、ダイハツが推し進める「メイドイン九州」プロジェクトについて紹介する。
-
なぜマツダはいま「ロードスター」に新グレード「PS」を設定するのか? 2026.7.27 マツダのスポーツカー「ロードスター」に、今さらながらの“ピュアスポーツ”なグレード「PS」が設定された。なぜこのタイミングで……? ロードスターの今後について、現役オーナーでもある工藤貴宏氏がリポートする。
-
NEW
第341回:「スカイアクティブZ」は大丈夫か
2026.8.3カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。夜の首都高に新型「マツダCX-5」で出撃した。マイルドハイブリッドのパワートレインと進化したシャシーが織りなす走りを確かめつつ、ディーゼルエンジンがラインナップから消えた3代目CX-5について考えた。 -
NEW
MINIクーパーSEポール・スミスエディション(FWD)【試乗記】
2026.8.3試乗記人気のプレミアムコンパクト「MINI」に、特別なデザインが魅力の「ポール・スミスエディション」が登場。著名なファッションブランドがコーディネートしたMINIは、クルマに疎い人も、ブランドに疎い人も魅了する、説得力のある装いの一台に仕上がっていた。 -
NEW
「フェラーリ12チリンドリ マヌアーレ」の“MTごっこ”は、スーパーカーの新スタンダードになるか?
2026.8.3デイリーコラムフェラーリひさびさの3ペダルMT車として注目される「12チリンドリ マヌアーレ」は、実はDCTがベースの“なんちゃってMT車”だ。やはり、超ハイパワー車と伝統的なMTのコンビは無理なのか? 事情に詳しい西川 淳はこう考える。 -
マツダCX-5 G(後編)
2026.8.2思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が新型「マツダCX-5」に試乗。後編ではマイルドハイブリッド化された2.5リッターエンジンやホイールベースが拡大されたシャシーが織りなす走りをチェック。気になる「スカイアクティブZ」についても聞いてみた。 -
トヨタRAV4アドベンチャー(4WD/CVT)【試乗記】
2026.8.1試乗記いまやトヨタの最量販モデルへと上り詰めた「RAV4」の6代目モデルが登場。もちろんトヨタにとっては自信作のはずだが、後を追うライバル勢も着々と進化しており、カスタマーのチェックの目は厳しくなるばかりだ。国内向けでは最廉価の「アドベンチャー」でその仕上がりを試した。 -
パワー炸裂! 世界のV8エンジン搭載モデル
2026.8.1日刊!名車列伝速さが自慢のスポーツモデルから高級サルーンまで。今月は、トルキーな出力特性や迫力のサウンドが魅力のV8エンジン車を特集。日替わりで紹介いたします。







































