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1/182023年11月に発表された「MINIカントリーマン」。MINIブランドが擁するSUVも、新世代になってデザインがガラリと変わった。
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2/18ボディーサイズは全長×全幅×全高=4445×1845×1660mm。ホイールベースは2690mm。従来モデルより全長で130mm、全幅で25mm、全高で65mmもデカくなり、「フォルクスワーゲン・ティグアン」や「アウディQ3」に迫るサイズとなった。
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3/18これまで「MINI」のSUVは、日本では「クロスオーバー」と名乗っていたが、この新型からは、他国と同じく「カントリーマン」と称するようになった。
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4/18清水「これなに?」
ほった「1960年に登場した『オースチン・セブン カントリーマン』です」
清水「えー! 今で言ったら、『カントリーマン』より『クラブマン』のほうが近いじゃん」
ほった「ちなみに現代の『MINIクラブマン』も、オリジナルの『Miniクラブマン』とは似ても似つかないですよ。このあたり、MINIの命名法ってイマイチしっくりこないというか、歴史オタクには納得がいかないんですよ」 -
5/18写真向かって左奥から、初代「MINIクロスオーバー」、2代目MINIクロスオーバー、そして新型の「MINIカントリーマン」。
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6/18ボディーサイズがグッと大きくなったので、後席の居住性もラゲッジスペースの広さも、十分にファミリーユースに耐えられるものになった。
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7/18先達にあたる2代目「MINIクロスオーバー」(写真左)と、「MINIカントリーマン」(同右)の“横顔”。前者はバンパーのみ張り出させてグリルから上を一段引っ込ませているところ、後者では顔全体が前面に押し出されている。
ほった「これ、いつぞやの『ランクル250』と『ランクル70』の関係と、全く一緒ですね」 -
8/18「MINIクロスオーバー」のドアパネルを見ると、下部のキャラクターラインが前部の切り欠きに沿って上へとのぼる、“L字型”のデザインをしている。他のクルマではあまり見られない意匠だ。
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9/18「MINIカントリーマン」のデザインスケッチ。どの段階のものかはわからないが、いずれにせよ、これを見て即座にMINIブランドのモデルであると当てられる人はまずいないだろう。
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10/18渕野氏が指摘する、Cピラーの装飾パネル。フローティングルーフとボディーが織りなす横基調のイメージに変化をつける、サイドビューのアクセントとなっているのだが……。
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11/18車内から見るとご覧のとおり、窓の一部をただ灰色の板がつぶしているだけなのだ。昔のMINIなら、意地でも小物入れなどを設けていたと思うのだが……。
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12/18ボリューム感のあるダッシュボードと縦型のエアコン吹き出し口を除くと、インストゥルメントパネルまわりの意匠は「MINIクーパー」と共通。もちろん、巨大な丸いセンターディスプレイも装備される。
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13/18「MINIカントリーマン」にも「MINIエクスペリエンスモード」が装備されており、モードに応じてインテリアのイメージが変化する。
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14/18シンプルを追求した新型「MINIクーパー」のフロントマスク。このデザインでは、ユニオンジャックやボンネットストライプといったコテコテな化粧は、これまでのようには似合わないかもしれない……。
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15/181959年製の、誕生当初の「モーリス・ミニ マイナー」(写真向かって左)と、2019年に登場した「MINIクーパー60thイヤーズエディション3ドア」(同右)。「MiniじゃないものをムリヤリMiniに見せようとしている!」(清水氏)というのは、旧「クロスオーバー」だけの話ではないように思われる。
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16/18有名な話だが、「MINI」のセンターディスプレイは、かつての「Mini」のセンターメーターをモチーフにしたものだ。
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17/18リアまわりでは、車体の比較的後端までルーフが真っすぐ伸びていて、そこからすとんとテールゲートが落ちている。リアオーバーハングも長く……なんというか、非常に“SUV的”なデザインをしている。
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18/18従来モデルから大きくデザインを変えながらも、高い完成度を実現している「MINIクーパー/カントリーマン」。しかし、口プロレスの種を探すクルマオタクからしたら、そこがちょっと物足りないのかもしれない。

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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