まだまだエンジン車も元気いっぱい! 2022年に導入予定のニューモデル【輸入車編】
2022.01.05 デイリーコラムコロナ禍での2度目の新年を迎えた2022年。世界的に猛威を振るう「オミクロン株」が日本でどうなるのか? という不安が立ち込めるものの、そんな気持ちを吹き飛ばすような明るいニュースを提供したい。それが今年日本に導入が予定される輸入車のニューモデルだ。どんな魅力的なクルマが日本にやってくるのかをまとめてみた。
ソフトトップのSLが復活
メルセデス・ベンツの一番の注目株は、2021年10月末に発表された新型「SL」だ。メルセデスのスポーティーさを象徴する歴史あるオープンスポーツカーである。第7世代となる新型は、AMG主導の開発となり「メルセデスAMG SL」となった。型式名称はR232。SL初となる4WDの設定があり、20年ぶりとなる幌(ほろ)ルーフと2+2パッケージの復活がトピックだ。4WDであれば強烈なパワーも扱いやすくなるし、2+2パッケージは利便性をアップさせる。そして、幌の復活はエレガントさを高める。新世代のSLは、ハイパフォーマンスと優雅さ、利便性をバランスさせた、使いやすいクルマになっているのではないだろうか。
2022年に導入が予定されているメルセデスのもうひとつの大物が「EQS」だ。こちらはメルセデス・ベンツの電気自動車(EV)ブランドであるEQの最上級サルーン。2021年春に欧州で発表され、アメリカでも秋口に導入をスタート。2021年12月にはAMG版の「メルセデスAMG EQS53 4MATIC+」も欧州にて発売されている。全長5.2mの巨大なボディーに容量107.8kWhのリチウムイオン電池を搭載。航続距離はWLTPサイクルで最大770kmにもなるという。欧州やアメリカでの価格はエンジン車である「Sクラス」と同等の1000万円前後。日本での値づけにも注目だ。
BMWの目玉はエレガントなクーペEV
BMWの2022年導入予定の注目モデルは、EVの「i4」と、エンジン車である「2シリーズ クーペ」「2シリーズ アクティブツアラー」だ。
BMW i4は、言ってしまえば「4シリーズ グランクーペ」のEV版だ。エレガントかつ広々として実用性の高い4ドアクーペをEVに仕立てている。容量83.9kWhの電池を搭載して、航続距離は最大で590km(WLTPサイクル)を実現。最高出力400kW(544PS)仕様と250kW(340PS)仕様が最初に発売される。
2シリーズ クーペと2シリーズ アクティブツアラーは、どちらもエンジンを積む従来モデルのフルモデルチェンジ版だ。
新型2シリーズ クーペは2021年7月に発表され、2021年末に北米で発売。欧州では2022年の初頭、日本では第1四半期の導入が予定されている。エンジンラインナップは最高出力184PSの2リッター直列4気筒ターボと最高出力374PSの3リッター直列6気筒ターボ、最高出力190PSの2.2リッター直列4気筒ディーゼルターボ+48Vマイルドハイブリッドの3種。3リッター直6モデルは4WDとなる。
新型2シリーズ アクティブツアラーは2022年2月にドイツで発売し、それほど期間を置かずに出力の異なる2種類のプラグインハイブリッドも追加されるという。最初に生産されるエンジン車には、1.5リッター直列3気筒ガソリンターボと2リッター直列4気筒ガソリンターボ、2リッター直列4気筒ディーゼルターボをラインナップ。ガソリン車には48Vマイルドハイブリッドも用意されている。日本には夏以降の導入が予定されているという。
ハッチバックの注目株は?
フォルクスワーゲンの注目は、最新の第8世代の「ゴルフ」のホットハッチ「ゴルフGTI」だ。2021年末に国内導入を発表済みで、1月7日に販売が始まる。搭載されるのは最新の第4世代2.0 TSIエンジン。最高出力245PS/最大トルク370N・mの2リッター直4ターボユニットを7段DSG&電子制御式油圧フロントデファレンシャルロックと組み合わせ、ドライバーの意思に忠実な走りを披露するという。
アウディの場合もピリリとホットな「RS 3スポーツバック」と「RS 3セダン」に注目だ。
2021年の暮れに導入記念モデルが限定50台で発売されたが、レギュラーモデルの発売は4月下旬からとなる。2.5リッター直列5気筒TFSIガソリン直噴ターボが発生する最高出力400PS/最大トルク500N・mものパワーを、クワトロ(=4WD)で使いこなす。その走りが熱くないはずはない。最新のEVで話題を集めるアウディだが、一方では伝統的な内燃機関搭載モデルも、まだまだ魅力たっぷりであることを知らしめる一台だ。
さらにハッチバックの注目株は、プジョーの新型「308」だ。2021年3月にパリでワールドプレミアを飾った、プジョーの大黒柱が早速日本にやってくる。新世代の308は、現行の「208」と同様に「パワー・オブ・チョイス」のコンセプトを採用し、エンジン車だけでなく、電動車も用意されるのがトピックだ。欧州で販売されるプラグインハイブリッドモデルも導入されるのではないだろうか。
仕切り直してオペルが再上陸
続いての注目は、日本再上陸となるオペル車だ。本来は2021年の予定であったが、コロナ禍の影響で2022年上半期に変更となった。最初に導入されるのはハッチバックの「コルサ」とコンパクトSUVの「モッカ」、そしてミドルサイズSUVの「グランドランド」の3車種。コルサは、1.2リッターのガソリン車とEVの2バージョンを用意。モッカは1.2リッターエンジンを、グランドランドは1.5リッターのディーゼルエンジンを搭載する。欧州における大ヒットモデルであるコルサと、日本で人気のSUVという顔ぶれだ。
最後の注目車は「アルファ・ロメオ・トナーレ」だ。2019年のジュネーブモーターショーでコンセプトカーが発表されたコンパクトSUVが、量産モデルとなって日本に導入される。そのパワートレインはブランド初となるプラグインハイブリッドだ。兄貴分の「ステルヴィオ」とともに2022年のアルファを盛り上げることだろう。
2022年に導入される新しい輸入車を並べてみれば、意外や電動車ばかりではなく、エンジンを積んだスポーティーモデルもしっかりと存在していることに気づく。世の電動化の動きは止まることはないが、一方で、純粋なエンジン車のファンが消えたわけでもない。スポーティーモデルの投入は、メーカーがそうしたファンを切り捨てていないという証拠。エンジンを楽しむ時代は、まだ終わったわけではないということだ。
(文=鈴木ケンイチ/写真=ダイムラー、BMW、フォルクスワーゲン グループ ジャパン、ステランティス/編集=藤沢 勝)

鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
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