スバルが新型「フォレスター」を発表 待望のハイブリッドモデルが登場

2025.04.03 自動車ニュース 堀田 剛資
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スバル・フォレスター プレミアムS:HEV EX
スバル・フォレスター プレミアムS:HEV EX拡大

スバルは2025年4月3日、新型「フォレスター」の日本仕様の概要を発表した。

◆新型「スバル・フォレスター」の詳細な写真はこちら(その1その2
 

新型「フォレスター」は6代目のモデルにあたる。
新型「フォレスター」は6代目のモデルにあたる。拡大
新型「フォレスター」には11.3インチのセンターディスプレイが標準で装備される。写真は「プレミアムS:HEV EX」。(写真:向後一宏)
新型「フォレスター」には11.3インチのセンターディスプレイが標準で装備される。写真は「プレミアムS:HEV EX」。(写真:向後一宏)拡大
シートの仕様はグレードによって異なる。写真は「プレミアムS:HEV EX」。(写真:向後一宏)
シートの仕様はグレードによって異なる。写真は「プレミアムS:HEV EX」。(写真:向後一宏)拡大
「プレミアムS:HEV EX」のリアシート。(写真:向後一宏)
「プレミアムS:HEV EX」のリアシート。(写真:向後一宏)拡大
ストロングハイブリッドは2.5リッターエンジンと2基のモーターの組み合わせ。CVTおよび機械式4WDとの組み合わせで、WLTCモード燃費は18.4~18.8km/リッターだ。
ストロングハイブリッドは2.5リッターエンジンと2基のモーターの組み合わせ。CVTおよび機械式4WDとの組み合わせで、WLTCモード燃費は18.4~18.8km/リッターだ。拡大
ターボエンジンの上級グレード「スポーツEX」。
ターボエンジンの上級グレード「スポーツEX」。拡大
内外装ともにブロンズのアクセントが目を引く。
内外装ともにブロンズのアクセントが目を引く。拡大
ウルトラスエードと合成皮革のコンビシート。
ウルトラスエードと合成皮革のコンビシート。拡大
レジャーユースに好適な「X-BREAK S:HEV EX」。ラダータイプのルーフレールを備える。
レジャーユースに好適な「X-BREAK S:HEV EX」。ラダータイプのルーフレールを備える。拡大
外装のアクセントになっているエナジーグリーンは、内装でもステッチに使われる。
外装のアクセントになっているエナジーグリーンは、内装でもステッチに使われる。拡大
はっ水ポリウレタンと合成皮革のコンビシート。
はっ水ポリウレタンと合成皮革のコンビシート。拡大
豪華装備の「プレミアムS:HEV EX」。新型「フォレスター」では、車体色にブラックルーフのツートンが設定されたのもトピック。
豪華装備の「プレミアムS:HEV EX」。新型「フォレスター」では、車体色にブラックルーフのツートンが設定されたのもトピック。拡大
歴代「フォレスター」で初採用となる、19インチホイール。
歴代「フォレスター」で初採用となる、19インチホイール。拡大
「プレミアムS:HEV/プレミアムS:HEV EX」では、オプションで本革シートも選べる。
「プレミアムS:HEV/プレミアムS:HEV EX」では、オプションで本革シートも選べる。拡大
12.3インチのフル液晶メーター。ターボ車のベースグレード「スポーツ」以外の全車に標準で搭載される。
12.3インチのフル液晶メーター。ターボ車のベースグレード「スポーツ」以外の全車に標準で搭載される。拡大
11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイ。
11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイ。拡大
荷室は幅1250mmの大開口が自慢。ユーティリティーナットやコンセント、キックセンサー式ハンズフリーパワーリアゲートなども用意される。
荷室は幅1250mmの大開口が自慢。ユーティリティーナットやコンセント、キックセンサー式ハンズフリーパワーリアゲートなども用意される。拡大
価格は400万円台からと予想される。
価格は400万円台からと予想される。拡大

ハイブリッド車の燃費は18.4~18.8km/リッター

フォレスターはスバルのグローバル戦略を担うミドルサイズSUVである。新型は6代目のモデルにあたり、2023年11月のロサンゼルスショーで世界初公開(参照)。スバルは同車をラインナップのなかで「正統派SUV」と位置づけており、競合ひしめくSUV市場でより強い存在感を発揮すべく、新型を開発したとしている。すでに米国では、2.5リッター自然吸気モデルの販売が開始されているが、日本には同マーケットでは非採用となる1.8リッターターボエンジン、ならびに2.5リッターエンジンをベースとしたストロングハイブリッドの2種類のパワートレインを擁して導入されることとなった。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4655×1830×1730mmと、従来モデルより全長、全幅ともに15mm拡大。しかしこれはフロントオーバーハングならびにボディーサイドの“デザインしろ”にあてられたもので、基本となるパッケージに変更はない。実際、プラットフォームは先代からのキャリーオーバーで、2670mmのホイールベースも不変だ。いっぽうで、ボディーについてはフルインナーフレーム構造の採用や構造用接着剤の使用範囲拡大などによって剛性を強化。サスペンションの改良やデュアルピニオン電動パワーステアリングの採用などとも相まって、乗り心地や操縦安定性、操舵レスポンス、静粛性などが大幅に改善しているという。

パワートレインは先述の2種類で、このうち1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンは、従来モデルからのキャリーオーバーとなる。最高出力177PS、最大トルク300N・mというアウトプットにも変更はなく、13.6km/リッターというWLTCモード燃費も先代ターボ車と同じだ。組み合わされるトランスミッションはチェーン式CVTである。

いっぽうのストロングハイブリッドは、「クロストレック」から導入が進んでいる「S:HEV」で、2.5リッター水平対向4気筒エンジンに、発電/エンジンスタートと走行/ブレーキエネルギー回生の役割を担う、2基のモータージェネレーターを組み合わせたものだ。プラネタリーギア式の動力分割機構が変速の役割も担い、燃費はグレードに応じて18.4 km/リッターないし18.8km/リッターと公称されている。駆動方式はターボ車、ハイブリッド車ともに機械式の4WDである。

キャラクターの異なる3種類のモデルを設定

日本仕様のラインナップは全6種類。パワートレインや内外装の仕様が異なる「スポーツ」「X-BREAK S:HEV」「プレミアムS:HEV」の3モデルを基本とし、それぞれに渋滞時のハンズフリー走行やレーンチェンジアシスト機能などからなる先進運転支援システム「アイサイトX」を搭載した「EX」グレードもラインナップする。各グレードの概要は以下のとおり。

【スポーツ/スポーツEX】
1.8リッター直噴ターボエンジンを搭載。力強く爽快な走りと洗練されたイメージを重視したモデルで、内外装のブロンズアクセントと、同じくブロンズカラーの18インチアルミホイールを特徴とする。特徴的な装備は以下のとおり。

  • ウルトラスエード/合成皮革シート(ブラック/グレー、ブラウンステッチ)
  • 18インチアルミホイール(ブロンズ塗装)
  • 超飽和バルブ付きダンパー
  • ブロンズ加飾付き本革巻きシフトレバー
  • 12.3インチフル液晶メーター(EXグレードのみ)
  • アイサイトX(EXグレードのみ)

【X-BREAK S:HEV/X-BREAK S:HEV EX】
積載性に優れたルーフレールや汚れに強い内装など、アウトドアレジャーに好適な仕様・装備が特徴のストロングハイブリッドモデルで、燃費は18.8km/リッター。内外装に施されたエナジーグリーンのアクセントによって、視覚的にも他グレードとの差異化が図られている。特徴的な装備は以下のとおり。

  • はっ水ポリウレタン/合成皮革シート(ブラック/グレー、グリーンステッチ)
  • 18インチアルミホイール(ダークメタリック塗装)
  • はっ水カーゴフロアボード(ラゲッジスムーザー機能付き)
  • 12.3インチフル液晶メーター(パワーメーター付き)
  • ルーフレール(ラダータイプ)
  • アイサイトX(EXグレードのみ)

【プレミアムS:HEV/プレミアムS:HEV EX】
上質感を追求したストロングハイブリッドモデルで、歴代フォレスターとして初めて19インチホイールを装着。快適装備も充実しており、また3モデル中唯一、オプションで本革シートを選ぶこともできる。特徴的な装備は以下のとおり。

  • はっ水ファブリック/はっ水トリコットシート(グレー/プラチナ、ブルーステッチ)
  • 19インチアルミホイール(ダークグレー塗装+切削光輝加工)
  • キックセンサー式ハンズフリーパワーリアゲート
  • 12.3インチフル液晶メーター(パワーメーター付き)
  • ワイヤレス充電器
  • アイサイトX(EXグレードのみ)

プレミアムS:HEV/プレミアムS:HEV EXにオプションで用意される本革シートは、ナッパレザーとウルトラスエードのコンビタイプ。色はブラックにブラウンステッチの組み合わせか、ブラウン/ブラックのツートンにブラウンとシルバーのステッチの組み合わせの2種類が用意される。

価格は400万円台からか

内外装デザインについても新しい試みを取り入れており、エクステリアでは複雑なプレスラインに頼るのではなくシンプルな断面形状をしっかりと前後に通すことで、強い骨格感を表現。陰影によって強調された前後フェンダーも大きな特徴となっている。また細部に関しては、光輝加飾ではなく精緻なつくり込みよって高性能・高品質を表現しているという。外装では、フォレスター初となるブラックルーフの採用もトピックだ。

いっぽうインテリアでは、厚みのあるダッシュボードや各所に用いた多角形のモチーフで力強さを表現。ハニカム柄のダッシュボードや、ドアパネル下端およびテールゲートのトリムに用いられたプロテクトパターンも特徴となっている。さらにフロントシートについては、後側方の視界確保やリアシートとのコミュニケーションの取りやすさを考慮して、ショルダー部の形状を吟味。グレードによってステッチを使い分けるなど、細部までつくり込まれている。

機能・装備も大幅に拡充しており、例えばカーナビ/マルチメディアシステムについては、従来型では全車オーディオレス仕様が標準だったところを、新型では11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイやインフォテインメントシステム、ナビゲーションシステムを標準で採用。サイクリスト対応歩行者保護エアバッグ、操舵連動機能付きのフルLEDヘッドランプ、ETC2.0車載器なども全車に装備されており、予防安全・運転支援システム「アイサイト」も、広角単眼カメラや前側方レーダーを備えた最新世代のものにアップデートされている。

価格については未発表だが、スバルは「従来型よりスポーツが約55万円、X-BREAKが約88万円の値上げとなる」と説明しており、400万円台がメインの価格帯になるものと思われる。

(webCG)

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