-
1/16スタイリングについては満場一致で好評だった「トヨタ・クラウン セダン」。今回はフロントやリアなどのディテールを見ていきたい。(写真:向後一宏)
-
2/16「クラウン セダン」のフロントマスク。顔に厚みを持たせ、フロントグリルを左右のヘッドランプで挟むというのが高級車ではお約束の手法だが、それとはかけ離れたデザインとなっている。
-
3/16現行型の「シボレー・ブレイザー」。細目のヘッドランプと巨大なロワグリルの組み合わせは、ちょっとしたカーデザインのトレンドなのかもしれない。
-
4/16トヨタがかつて提唱していたフロントデザイン「キーンルック」のわかりやすい例といえば「カローラ スポーツ」。左右のヘッドランプをつなぎ、巨大なロワグリルで下部に存在感を持たせ……と、その特徴は「クラウン セダン」などにも受け継がれている。
-
5/16ボンネットのラインに注目。「クラウン セダン」ではフロントまわりに厚み(高さ)があり、それをフロントマスクの直前でグリルへ向けてぐっと落とし込んでいる。これにより、ボンネットまわりのボリューム感を強調しているのだ。
-
トヨタ クラウン の中古車webCG中古車検索
-
6/16清水「どうしてもこの柵みたいな縦桟のグリルが気になるんですよねぇ」
ほった「あと、その上の細すぎるバンパーですかね。くちびるをまくって歯をむいてるみたいに見えませんか?」 -
7/16「クラウン セダン」のデザインスケッチ。一時はwebCGほったが言うような、バンパーのバーが太いデザインも検討されていたようだ。
-
8/162022年7月の新型「クラウン」ワールドプレミアで撮影した、各モデルのフロントマスク(「クロスオーバー」以外はプロトタイプ)。クルマの顔というのはそのモデル単体の要件のみでデザインできるわけではなく、同ブランドの他モデルと共通性を持たせたり、逆に差別化を図ったりと、外部の要件を織り交ぜてつくらなければならないのだ。
-
9/16渕野氏が「視覚的な流れを止めている」と指摘した、バンパーコーナーの造形。
渕野「もっとシンプルな造形にして、エアカーテンの穴も素っ気なく開けるだけでよかったかもしれません」 -
10/16そもそも「クラウン セダン」のフロントマスクは、バンパーにサイドパネルにはない折れ目が入っていたりして、あまりサイドビューと連続性のあるデザインにはなっていない。
-
11/16リアバンパーコーナーに施された盛り上がり。バンパーの両縁を“ハの字”のラインで挟むのは、トヨタがよく使う手法だが、サイドビューがシンプルな「クラウン セダン」では、それがサイドからリアにかけての連続性を遮ってしまっているきらいがある。
-
12/16ほった「そもそもこのプレスライン、何のためにあるんですかね?」
清水「ここまでがリアだよ、リアバンパーだよって目印をつけて、メリハリをつけたいんじゃないかな」 -
13/16「クラウン セダン」のサイドビューのデザインスケッチ。カーデザイナーは基本的な立体構成を考えるべく、まずは“横”からクルマを描く/見るという。
-
14/16一方で、最後まで悩み、手を入れ続けるのがフロントマスクとのこと。この傾向は、メーカーや国を問わず世界共通のようだ。
-
15/16清水「こんなにたくさんデザインスケッチを公開してくれるなんて、トヨタはすごい太っ腹だね」
ほった「今回は『クラウン スポーツ』のときと違って、途中でボツになったっぽい案のスケッチが、少なかった気がしますね」
清水「意図的により分けてもいるんだろうけど、『クラウン セダン』はデザインの途中で、あんまり迷うことがなかったのかもしれないね」 -
16/16渕野「早く外で、自然光のなかでたたずまいを見てみたいものですねぇ」
清水&ほった(……ワタシたちは、試乗取材でもう見ちゃっているんですけどね)
(写真:山本佳吾)

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
トヨタ クラウン の中古車webCG中古車検索
カーデザイン曼荼羅の新着記事
-
第103回:フランス車暗黒時代(後編) ―おしゃれだったアナタはどこへ? フレンチデザイン没落の原因と再生への曙光― 2026.2.18 おしゃれなクルマをつくりたくてもつくれない? かつてセンスのかたまりだったフランス車は、なぜコテコテ&ゴテゴテのデザインに移行せざるを得なかったのか? カーデザインの識者とともに、フレンチデザインが変節した理由を深掘りし、復活の光を探った。
-
第102回:フランス車暗黒時代(前編) ―なにがどうしてこうなった!? 愛嬌を失ったフレンチデザインを憂う― 2026.2.11 かつては「おしゃれなクルマ」の代名詞だったフランス車。知的であか抜けていて、愛嬌(あいきょう)もある人気者だったのに……最近ちょっと、様子がヘンじゃないか? 攻撃的な顔まわりやコテコテの装飾に傾倒しだした彼らの行き着く先は? カーデザインの識者と考えた。
-
第101回:コンパクトSUV百花繚乱(後編) ―理由は“見た目”だけにあらず! 天下を制した人気者の秘密と課題― 2026.2.4 今や世界的にマーケットの主役となっているコンパクトSUV。なかでも日本は、軽にもモデルが存在するほどの“コンパクトSUV天国”だ。ちょっと前までニッチだった存在が、これほどの地位を得た理由とは? カーデザインの識者と考えた。
-
第100回:コンパクトSUV百花繚乱(前編) ―デザイン的にも粒ぞろい! 老若男女をメロメロにする人気者の実情― 2026.1.28 日本国内でも、海外でも、今や自動車マーケットで一大勢力となっているコンパクトSUV。ちょっと前までマイナーな存在だったこのジャンルは、なぜ老若男女をメロメロにする人気者となったのか? 話題の車種を俯瞰(ふかん)しつつ、カーデザインの識者と考えた。
-
第99回:「トヨタGR GT」と「レクサスLFAコンセプト」(後編) ―対極的な2台の造形からスポーツカーの教義を考える― 2026.1.21 コンポーネントを共用するのに、その形は全然違う! トヨタの次世代スーパースポーツ「トヨタGR GT」と「レクサスLFAコンセプト」のデザインを、有識者と比較検証。突き抜けて武骨なGR GTか、優雅で知的なLFAか、あなたならどちらを選ぶ?
新着記事
-
NEW
「ジープ・アベンジャー4xeハイブリッド」発表会の会場から
2026.3.5画像・写真ジープブランドのコンパクトSUV「アベンジャー」に、4WDのハイブリッドバージョン「アベンジャー4xeハイブリッド」が追加された。その発表会(2026年3月5日開催)の場に展示された同モデルの外装・内装を写真で紹介する。 -
NEW
スバル・トレイルシーカーET-HS プロトタイプ(4WD)【試乗記】
2026.3.5試乗記スバルから本格的な電気自動車の第2弾となる「トレイルシーカー」が登場。前後のモーターから繰り出すシステム最高出力はドーンと380PS。ただし、それをひけらかすような設定にはしていないのがスバルらしいところだ。スノードライブの印象をお届けする。 -
NEW
ホンダ・インサイト
2026.3.5画像・写真4代目はまさかの電気自動車(BEV)! ハイブリッドからBEVへ、4ドアセダンからSUVへと変身して、「ホンダ・インサイト」が復活を遂げた。ドアトリム/ダッシュボードヒーターにアロマディフューザーと、新たな快適装備を満載したその姿を、写真で紹介する。 -
NEW
BYDシーライオン7 AWD(4WD)
2026.3.5JAIA輸入車試乗会2026堂々たるスタイルにライバルの上をいくパワーと一充電走行距離、そしてざっくり2割はお得なプライスを武器とする電気自動車「BYDシーライオン7」。日本市場への上陸から1年がたち、少しずつ存在感が増してきた電動クーペSUVの走りやいかに。 -
NEW
ついにハードウエアの更新も実現 進化した「スバルアップグレードサービス」の特徴を探る
2026.3.5デイリーコラムスバルが車両の機能や性能の向上を目的とした「スバルアップグレードサービス」の第3弾を開始する。初めてハードウエアの更新も組み込まれた最新サービスの特徴や内容を、スバル車に乗る玉川ニコがオーナー目線で解説する。 -
NEW
第951回:日本が誇る名車を再解釈 「ホンダNSXトリビュートby Italdesign」の開発担当者に聞く
2026.3.5マッキナ あらモーダ!2026年の「東京オートサロン」で来場者の目をくぎ付けにした「ホンダNSXトリビュートby Italdesign」。イタルデザインの手になる「ホンダNSX」の“再解釈”モデルは、いかにして誕生したのか? イタリア在住の大矢アキオが、開発関係者の熱い思いを聞いた。





























