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1/29「フォルクスワーゲンID. Buzz」(写真左)と、そのモチーフとなった「タイプ2」(同右)。
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2/292004年登場の5代目「フォード・マスタング」。
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3/292021年にフォードが投入した、本格クロカンの「ブロンコ」。日本でも、販売したら絶対ウケると思うのだけど……。
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4/292008年から2023年まで販売された、3代目「ダッジ・チャレンジャー」。世界的な人気を博し、日本にも少なくない数が並行輸入された。
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5/292024年登場の現行「ダッジ・チャージャー」。1968年モデルをモロにオマージュしている。
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6/292009年登場の5代目「シボレー・カマロ」。1966年登場の初代のオマージュである。
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7/29レトロデザインで最も大成したモデルといえば「MINI」だろう。今や3ドア/5ドアハッチバックに、コンバーチブル、ステーションワゴン、SUV……と、一大ファミリーを形成している。
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8/29「クライスラーPTクルーザー」(2000-2010年)。日本でも人気を博したので、覚えている人も多いはず。
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9/2911代目フォード・サンダーバード(2002-2005年)
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10/29ほった「アメ車だと1997年に『プリムス・プロウラー』ってモデルが出ていますが、これはレトロというよりホットロッドなんで、省かせてもらいました」
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11/29日産のパイクカー3兄弟が話題を呼んで以降、日本でも散発的にレトロデザインをまぶしたモデルが登場したが、一部を除くと、いずれも適当な造作のものばかりだった。写真は1998年登場の「スバル・インプレッサ カサブランカ」。
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12/29ドイツのフォルクスワーゲンが世に問うた「ニュービートル」(写真)だが、その元となったコンセプトカーは、カリフォルニアのデザインスタジオの手になるものだった。ある意味、これもまた“アメリカ発”と評してもいいのかもしれない。
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13/29これまた日本でも人気を博した、大型セダンの「クライスラー300」(2004-2010年)。トム・ゲイルがデザインを指揮していた当時のクライスラーは、攻めたモデルが多かった!
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14/292004年登場の5代目(写真左)と、1964年登場の初代「マスタング」(同右)。5代目はオリジナルのエッセンスを取り入れるだけでなく、現代のスペシャリティークーペとして、ちゃんとカッコいいクルマに仕上がっていた。
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15/295代目でレトロデザインを取り入れた「マスタング」は、後の世代でもその路線を踏襲。フォードが撤退してしまったので、日本で目にする機会はあまりないが、最新の7代目(2022年-)は写真のような姿となっている。
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16/29ルノー5(サンク)E-Techエレクトリック
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17/29ルノー4(キャトル)E-Techエレクトリック
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18/292024年10月に発表された「トゥインゴE-Techエレクトリック プロトタイプ」。
ほった「『キャトル』や『サンク』はそこまででもなかったですが……」
清水「これはかなり露骨だねぇ(笑)」 -
19/29EVアンチの心をも惑わせる「フィアット500e」。写真はオープントップの「カブリオレ」。
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20/292025年秋発売予定のホンダのEV「N-ONE e:」。
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21/29「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」より「ホンダ・スーパーEVコンセプト」。「N-ONE e:」にオーバーフェンダーと大型バンパーを付けただけなのだろうが……。
ほった「どうしよう、めっちゃカッコいい!」 -
22/292022年登場の7代目「日産フェアレディZ」。初代「S30」をモチーフにしたデザインが話題を呼んだが……。
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23/29ほった「ショート&ワイドな先代の車両骨格を踏襲しているから、ナローでロングだった『S30』のガワが、マッチしていない気がしちゃうんですよね」
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24/29初代「フェアレディZ」は1969年に登場。ロングノーズ/ショートデッキのデザインは、当時北米日産の社長だった片山 豊氏の、「『ジャガーEタイプ』みたいなクルマをつくってくれ!」という要望に応えたものだった。
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25/29渕野「……ところで、『フェアレディZ』ってカッコいいんですかね? 私は歴代のどのモデルを見ても、心に響いたことがないんですけど」
清水「ええー!!」
ほった「これは面白そうな発議ですね。そういう物議を醸しそうな話は、いずれ個別の回を設けて、じっくり議論せねばなりませんね」(ニヤリ) -
26/29アストンマーティンが、自社の創立110周年を記念して2023年7月に発表した少量生産モデル「ヴァラー」。1977年登場の「V8ヴァンテージ」、および同車をベースとしたルマン24時間レースのレースカーをモチーフにしている。
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27/292024年5月にフェラーリが発表した「12チリンドリ」。端々に、1968年登場の「365GTB/4」、通称“デイトナ”のオマージュが感じられる。
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28/29初代をモチーフにした意匠が特徴の「メルセデス・ベンツGクラス」の限定モデル「G450d Edition STRONGER THAN THE 1980s(ISG)」。販売台数はグローバルで460台だ。
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29/29「フォルクスワーゲンID. Buzz」の原型となったコンセプトモデル「ID. BUZZ」(ややっこしい……)のデザインスケッチ。
ほった「なんだってレトロデザインは、今の時代にこんなにウケているんですかねえ?」
清水「あこがれの記憶の蓄積が、未来への希望を超えてしまったんだよ」
ほった「だとしたら、このブームは当分終わりそうにないですね」

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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