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1/20フェラーリ初の電気自動車「ルーチェ」。今回は、同車のインターフェイスにみる“価値観の転換”について考えてみた。
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2/20元アップルのジョナサン・アイブとマーク・ニューソンがデザインを手がける「フェラーリ・ルーチェ」。そのインテリアは、物理スイッチをはじめとするフィジカルなインターフェイスの復権が、トピックとなっている。
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3/20可動式のセンターディスプレイにはトグルスイッチが並ぶ。
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4/20オーバーヘッドコンソールもご覧のとおりだ。
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5/20いっぽうで、今どきのインターフェイスのトレンドといえばこれ。写真は2026年1月に発表された改良型「メルセデス・ベンツSクラス」のインテリア。ご覧のとおり、インストゥルメントパネルの全面にタッチスクリーンが配置されている。
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6/20「スバル・クロストレック」のセンタークラスター。空調の操作系を見ると、ディスプレイの左右に温度調整用のスイッチが備わっているいっぽうで、そのほかの操作はタッチスクリーン内に収納されている。
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7/20「スズキ・キャリイ」の空調の操作パネル。今や貴重なマニュアルエアコンだが、ハッキリ言って、タッチ操作式のオートエアコンより5兆倍は操作しやすかった。(写真:向後一宏)
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8/20「フェラーリ296GTS」の運転席まわり。ドライバーインフォメーションディスプレイの操作や「eマネッティーノ」のセレクトはもちろん、スタートスイッチも空調のコントロールパネルも灯火類やドアミラーの操作系も、ぜんぶタッチ式だ。
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9/20最近はアウディやBMW、レクサスなどが「車載インターフェイスでゲームができます!」「クルマの操作系でゲームができます!」とアピールしているが、そんな機能、ホントにいる?
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10/20シンプルを極めた「テスラ・モデル3」のインテリア。操作系はことごとくタッチスクリーンに統合されている。
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11/20タッチスクリーンには、なんとシフトセレクターまでインクルード。「オートシフト」機能をオンにしておけば、クルマがドライバーの操作や周辺環境を読み取って、自動で前進/後退をセレクトしてくれる。(写真:向後一宏)
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12/20(※)欧州では安全性の観点から、操作系の過度なタッチスクリーンへの依存に対して、揺り戻しが起きている。例えば新車評価プログラム「ユーロNCAP」では、ウインカー、ハザードランプ、ワイパー、クラクション、SOS通報機能については、物理スイッチ(レバーやボタンなど)がないクルマは、2026年1月より安全評価が下げられることとなった。同様の流れは中国などでも起きており、世界的に波及する可能性がある。
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13/202026年3月に発表された、MPVタイプの電気自動車「メルセデス・ベンツVLE」のデザインスケッチ。「ディスプレイがデカければ偉い!」という風潮も、もうしばらくは続きそうだが、その後はどうなるのか?
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14/202022年発表の「フェラーリ・プロサングエ」のセンタークラスター。こうしたタッチ式の操作パネルは、基本的にはどれも“黒い板”で、デザイン性や操作時の感触・質感などで、差別化が図りづらい。
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15/20もちろん、タッチパネルでも他車と差別化を図る取り組みはなされている。日産などはBEVの「アリア」に、木目調のインストゥルメントパネルをそのままタッチパネルとして用いたコントローラーを採用。アイコンに触れた際、振動で操作を受け付けたことを示すハプティクス技術も取り入れている。
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16/202025年登場の「ロールス・ロイス・ゴースト シリーズII」のインテリア。ご覧のとおり、最新のモデルとしては、操作系のタッチパネル化はかなり控えめだ。細かな装飾が施されたスイッチ類の触感や、操作時の手応え、質感なども“体験価値”として考えているのだ。
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17/20一般的には“フライングレディー”と呼ばれるロールス・ロイスのマスコット。正式名称は「スピリット・オブ・エクスタシー」である。
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18/201975年「フェラーリ308GTB」のインテリア。センターコンソールに居並ぶスイッチ類だけで、ご飯3杯はいけそうだ。
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19/20「ルーチェ」のインテリアについては、スイッチ類を含め、乗員が触れる箇所からとにかく樹脂やプラスチックを排除。ガラスやアルミなど、触感に優れた素材を取り入れているという。
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20/20「ルーチェ」のエクステリア(……と今回は明らかにされなかったインテリアの全貌)が公開されるのは、2026年5月の予定。その日がくるのが楽しみなような、怖いような……。いずれにせよ、デザインがここまで気になるクルマは本当に久々だった。

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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