第105回:「フェラーリ・ルーチェ」のインテリア革命(後編) ―いきすぎたタッチパネル万能主義に物申す!―

2026.03.18 カーデザイン曼荼羅 渕野 健太郎清水 草一
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フェラーリ初の電気自動車「ルーチェ」。今回は、同車のインターフェイスにみる“価値観の転換”について考えてみた。
フェラーリ初の電気自動車「ルーチェ」。今回は、同車のインターフェイスにみる“価値観の転換”について考えてみた。拡大

巨大ディスプレイ全盛の時代に、あえて物理スイッチのよさを問う! フェラーリのニューモデル「ルーチェ」のインテリアは、へそ曲がりの逆張りか? 新しい価値観の萌芽(ほうが)か? カーデザインの有識者とともに、クルマのインターフェイスのあるべき姿を考えた。

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元アップルのジョナサン・アイブとマーク・ニューソンがデザインを手がける「フェラーリ・ルーチェ」。そのインテリアは、物理スイッチをはじめとするフィジカルなインターフェイスの復権が、トピックとなっている。
元アップルのジョナサン・アイブとマーク・ニューソンがデザインを手がける「フェラーリ・ルーチェ」。そのインテリアは、物理スイッチをはじめとするフィジカルなインターフェイスの復権が、トピックとなっている。拡大
可動式のセンターディスプレイにはトグルスイッチが並ぶ。
可動式のセンターディスプレイにはトグルスイッチが並ぶ。拡大
オーバーヘッドコンソールもご覧のとおりだ。
オーバーヘッドコンソールもご覧のとおりだ。拡大
いっぽうで、今どきのインターフェイスのトレンドといえばこれ。写真は2026年1月に発表された改良型「メルセデス・ベンツSクラス」のインテリア。ご覧のとおり、インストゥルメントパネルの全面にタッチスクリーンが配置されている。
いっぽうで、今どきのインターフェイスのトレンドといえばこれ。写真は2026年1月に発表された改良型「メルセデス・ベンツSクラス」のインテリア。ご覧のとおり、インストゥルメントパネルの全面にタッチスクリーンが配置されている。拡大

ユーザーのことなんてぜんぜん考えてない!

清水草一(以下、清水):フェラーリ・ルーチェのインテリアの写真を見たとき、私は最初、スイッチ類はどうせタッチパネルだろうと思ったんですよ。各部の輪郭は「iPhone」みたいだし。

webCGほった(以下、ほった):なにしろiPhoneのデザイナーの作品ですからね。

清水:まさか本家とも思わなくてさ。ところがルーチェのインテリアは、物理スイッチに回帰を図っていた。さすが本家! だよね。正直、最近のタッチパネルだらけのインテリアには、吐き気すら覚えるから。

ほった:本気で嫌悪してるんですね(笑)。

清水:もはやオエッ、だよ(笑)。今、自動車メーカーはユーザーのことをぜんぜん考えてないんじゃないかな。特にドイツ御三家はヒドい。巨大なディスプレイのメニュー画面に、アイコンが20個くらい並んでたりするけど、どれもこれも運転中に操作する必要のないものばっか! それで操作がすさまじく難解になっちゃってる。「こうしないとオシャレじゃないから」という強迫観念を感じるよ。 

ほった:日本車も、お高いのは似たようなもんですけどね。