第102回:フランス車暗黒時代(前編) ―なにがどうしてこうなった!? 愛嬌を失ったフレンチデザインを憂う―

2026.02.11 カーデザイン曼荼羅 渕野 健太郎清水 草一
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ルノーの新型クロスオーバー「フィランテ」。
ルノーの新型クロスオーバー「フィランテ」。拡大

かつては「おしゃれなクルマ」の代名詞だったフランス車。知的であか抜けていて、愛嬌(あいきょう)もある人気者だったのに……最近ちょっと、様子がヘンじゃないか? 攻撃的な顔まわりやコテコテの装飾に傾倒しだした彼らの行き着く先は? カーデザインの識者と考えた。

今回のテーマは、最新のフランス車のデザインについてだ。写真はシトロエンの新型「C3」。2023年10月に世界初公開され、日本では2025年10月に発売された。
今回のテーマは、最新のフランス車のデザインについてだ。写真はシトロエンの新型「C3」。2023年10月に世界初公開され、日本では2025年10月に発売された。拡大
コロンとした丸いフォルムが特徴的だった「C3」だが、新型はカクカクしたクロスオーバーに大変身。トレンドをキャッチアップしたかったのはわかるが、個性が薄れた感は否めない。(写真下:佐藤靖彦)
コロンとした丸いフォルムが特徴的だった「C3」だが、新型はカクカクしたクロスオーバーに大変身。トレンドをキャッチアップしたかったのはわかるが、個性が薄れた感は否めない。(写真下:佐藤靖彦)拡大
控えめで上品な雰囲気をまとう、2013年登場の2代目「プジョー308」。
清水「フランス車っていうと、同じラテン系でもイタリア車より控えめで、おしゃれで、変なことはしないイメージなんだよなぁ」 
ほった「確かにプジョー、ルノーはそんな感じですが……」
控えめで上品な雰囲気をまとう、2013年登場の2代目「プジョー308」。
	清水「フランス車っていうと、同じラテン系でもイタリア車より控えめで、おしゃれで、変なことはしないイメージなんだよなぁ」 
	ほった「確かにプジョー、ルノーはそんな感じですが……」拡大
2005年登場の「シトロエンC6」。 
渕野「Dセグメントの高級車として、こんな形のクルマを提案できるところもフランス車らしさかなと思うんです」 
ほった「しかも奇をてらったんじゃなくて、シトロエン的に合理性を考えた結果っていうのが、イカしてますよね」
2005年登場の「シトロエンC6」。 
	渕野「Dセグメントの高級車として、こんな形のクルマを提案できるところもフランス車らしさかなと思うんです」 
	ほった「しかも奇をてらったんじゃなくて、シトロエン的に合理性を考えた結果っていうのが、イカしてますよね」拡大

最近のフランス車、なんかおかしくないか?

webCGほった(以下、ほった):今回のお題は、最近のフランス車のデザインですね。このテーマについては、実は結構いろんな人から、「『カーデザイン曼荼羅』のあの人がどういうふうに思ってるのか、聞いてみてほしい」って言われてたんですよ。

渕野健太郎(以下、渕野):そ、そうなんですね。

ほった:そうなんです。「ちょっと最近、シトロエンやルノーのデザイン、おかしくないか?」って話の流れで。

渕野:やっぱその2つですか。

清水草一(以下、清水):いやー、プジョーもイマイチだと思うけどな。プロポーションは必ずしも崩れてないと思うんですよ。なかには「シトロエンC3」みたいな、なんじゃこりゃ? って凡庸なのもあるけど。ただ、フランスの3ブランド、DSも入れると4ブランドか、最近どこも光り物や小細工に走りがちじゃないですか。そこが気になる。

渕野:まず前提のお話ですけど、フランス車の、少なくとも日本での“見え方”としては、個性的なデザインを売りにしてきた存在かなと思うんです。イタリア車は美しさだけど、フランス車はちょっとクセがあって、それが受けてたと思うんですけど、どうですか?