-
1/132024年10月に導入が発表された「メルセデス・ベンツGクラス」のフル電動モデル「G580 with EQテクノロジー」。今回はその報道関係者向けの試乗イベントに参加し、“うわさの走り”を試してみた。
-
2/13「メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジー」はGクラスとしては初めての電気自動車である。「伝統のデザインや高いオフロード性能はそのままに、BEVならではのドライブコンセプトによって既存の内燃機関モデルとは異なる新しいオフロード体験を提供する」とうたわれている。
-
3/13「G580 with EQテクノロジー」は導入記念特別仕様車「エディション1」から販売がスタート。車両本体価格は2625万円と発表されている。
-
4/13EVにあまり興味がない私でも、超信地旋回(メルセデスが呼ぶところの「Gターン」)ができると聞けば、その走りを味わってみたくなる。超信地旋回を経験せずには死ねない!
-
5/13「G580 with EQテクノロジー」は、エンジン車のGクラスと見た目はほとんど同じだった。しかし、フロントフードを開けると、そこは黒い大きなカバーで覆われていた。
-
メルセデス・ベンツ Gクラス の中古車webCG中古車検索
-
6/13フロントフード内のカバーを外した様子。「G580 with EQテクノロジー」では、4輪それぞれを独立した個別のモーターで駆動するドライブトレインが採用される。各モーターは、いずれも最高出力147PS、最大トルク291N・mを発生。システムトータルでは同587PS、同1164N・mという実力だ。
-
7/13エンジン搭載モデルで3つのデフロックスイッチが備わるインストゥルメントパネル中央に、「G580 with EQテクノロジー」の場合はローレンジと「Gターン」「Gステアリング」のスイッチをレイアウトしている。
-
8/13「G580」の導入記念特別仕様車「エディション1」のリアゲートには、スペアタイヤケースの代わりに充電用のケーブルが格納できる薄型の「デザインボックス」が標準で装着される。内部にはポケットが複数配置され、収容力よりは使い勝手優先のデザインだろうか。
-
9/13平たんな路面と十分なスペースを見つけ、いざ「Gターン」にチャレンジ。試乗会スタッフには、「Gターンにトライする際は、思い切ってアクセルを踏んでください。ためらうと回転が止まってしまいます」とアドバイスを受けた。
-
10/13「Gターン」の手順を実行してアクセルを踏んだ。「スゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ~」と、「G580 with EQテクノロジー」は回った。クルクル回った。
-
11/13「Gターン」を作動させその場でクルクル回るというのは、思ったよりも迫力がなく、運転席では「あ、こんなもん?」とも思ったが、地面が削れる抵抗感は十分強い。ただ、外で見ていた担当サクライ君は「めっちゃ面白いですし、けっこう迫力もありましたよ!」と興奮気味に語っていた。
-
12/13「ザッバーン」と水たまりに進入した「G580 with EQテクノロジー」。バッテリーパックを密閉してフレーム内に収めたことで、その最大渡河水深は3リッター直6ディーゼルモデルの「G450d」を150mm上回る850mmに達するという。
-
13/13「Gターン」の様子を周囲から眺め(ちなみに私が撮影した動画のドライバーは、ナベちゃんこと自動車評論家の渡辺敏史さん)、失礼ながら「派手でバカっぽい」と感じてしまったが、ヒーローが繰り出す必殺技は往々にしてそう見えてしまうものなのかもしれないとも思った。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
メルセデス・ベンツ Gクラス の中古車webCG中古車検索
カーマニア人間国宝への道の新着記事
-
第325回:カーマニアの闇鍋 2025.12.15 清水草一の話題の連載。ベースとなった「トヨタ・ランドクルーザー“250”」の倍の価格となる「レクサスGX550“オーバートレイル+”」に試乗。なぜそんなにも高いのか。どうしてそれがバカ売れするのか。夜の首都高をドライブしながら考えてみた。
-
第324回:カーマニアの愛されキャラ 2025.12.1 清水草一の話題の連載。マイナーチェンジした「スズキ・クロスビー」が気になる。ちっちゃくて視点が高めで、ひねりもハズシ感もある個性的なキャラは、われわれ中高年カーマニアにぴったりではないか。夜の首都高に連れ出し、その走りを確かめた。
-
第323回:タダほど安いものはない 2025.11.17 清水草一の話題の連載。夜の首都高に新型「シトロエンC3ハイブリッド」で出撃した。同じ1.2リッター直3ターボを積むかつての愛車「シトロエンDS3」は気持ちのいい走りを楽しめたが、マイルドハイブリッド化された最新モデルの走りやいかに。
-
第322回:機関車みたいで最高! 2025.11.3 清水草一の話題の連載。2年に一度開催される自動車の祭典が「ジャパンモビリティショー」。BYDの軽BEVからレクサスの6輪車、そしてホンダのロケットまで、2025年開催の会場で、見て感じたことをカーマニア目線で報告する。
-
第321回:私の名前を覚えていますか 2025.10.20 清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。
新着記事
-
NEW
レクサスRZ350e(FWD)/RZ550e(4WD)/RZ600e(4WD)【試乗記】
2025.12.24試乗記「レクサスRZ」のマイナーチェンジモデルが登場。その改良幅は生半可なレベルではなく、電池やモーターをはじめとした電気自動車としての主要コンポーネンツをごっそりと入れ替えての出直しだ。サーキットと一般道での印象をリポートする。 -
NEW
病院で出会った天使に感謝 今尾直樹の私的10大ニュース2025
2025.12.24デイリーコラム旧車にも新車にも感動した2025年。思いもかけぬことから電気自動車の未来に不安を覚えた2025年。病院で出会った天使に「人生捨てたもんじゃない」と思った2025年。そしてあらためてトヨタのすごさを思い知った2025年。今尾直樹が私的10大ニュースを発表! -
NEW
第97回:僕たちはいつからマツダのコンセプトカーに冷めてしまったのか
2025.12.24カーデザイン曼荼羅2台のコンセプトモデルを通し、いよいよ未来の「魂動デザイン」を見せてくれたマツダ。しかしイマイチ、私たちは以前のようには興奮できないのである。あまりに美しいマツダのショーカーに、私たちが冷めてしまった理由とは? カーデザインの識者と考えた。 -
ホンダ・ヴェゼルe:HEV RS(FF)【試乗記】
2025.12.23試乗記ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」に新グレードの「RS」が登場。スポーティーなモデルにのみ与えられてきたホンダ伝統のネーミングだが、果たしてその仕上がりはどうか。FWDモデルの仕上がりをリポートする。 -
同じプラットフォームでも、車種ごとに乗り味が違うのはなぜか?
2025.12.23あの多田哲哉のクルマQ&A同じプラットフォームを使って開発したクルマ同士でも、車種ごとに乗り味や運転感覚が異なるのはなぜか? その違いを決定づける要素について、トヨタでさまざまなクルマを開発してきた多田哲哉さんに聞いた。 -
クルマ泥棒を撲滅できるか!? トヨタとKINTOの新セキュリティーシステムにかかる期待と課題
2025.12.22デイリーコラム横行する車両盗難を根絶すべく、新たなセキュリティーシステムを提案するトヨタとKINTO。満を持して発売されたそれらのアイテムは、われわれの愛車を確実に守ってくれるのか? 注目すべき機能と課題についてリポートする。






























