泥沼の地獄も愛があれば大丈夫!? めくるめく輸入中古車の誘惑
2024.04.12 デイリーコラム 拡大 |
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今では輸入車もそんなに壊れませんよ(多分)
新車時には憧れだった夢のクルマも、中古車でならゲットできる! カーマニア同志諸君、その先で待っているのがたとえ地獄の泥沼だったとしても、清水の舞台からバンジージャンプしよう!
そのようなことを、私は過去30年以上叫んできた。ほぼフェラーリ限定ではあったが、フェラーリ以外も基本は同じ。覚悟を持って飛び込めば怖いものはない! 私としてはフェラーリを13台乗り継いだ末、現在の「328GTS」で悟りの境地に達したが、ほかにも夢の未踏ブランドはいろいろある。今回は3台の憧れの中古車について夢想してみたい。
【ジャガーXJ(X351)】
若い頃からジャガーに憧れてきた。当時は「さすがに似合わない」ってことで封印してきたが、気づけば還暦過ぎ。今乗らずにいつ乗るのか!
若い頃憧れたのは「XJ」(40系)や「XJS」だったが、2009年にX351世代のXJが出てからは、イアン・カラムの前衛的なデザインに吸い込まれ、強く憧れるようになった。もーメチャメチャ芸術的に美しいしエリートっぽいじゃないですか! アレに乗れば貴族になれる!
私が買うなら、最廉価グレードの2リッターターボだ。なぜって普段乗りに使いたいから。私は燃費の悪いクルマを日常の足にするのは耐えられない。あのデカいボディーを2リッターで転がすのがステキ!! 新車価格は約1000万円だったけど、今中古車はいくらかなーと思ったら、2リッターターボは流通台数ゼロ! ガーン! 売れなかったのね……。私のような考えでXJを買う人って少ないのね。
仕方なく3リッタースーパーチャージャーを検索すると、200万円台で十分イケる。でも、3リッタースーパーチャージャーかぁ。きっと燃費の悪さに音を上げるだろうなぁ。金のわらじを履いて2リッターターボの出物を待とうか。故障? 21世紀製のクルマなんてそんなに壊れないでしょ!
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憧れのエリートカーと夢のスーパースポーツ
【アウディA6(F2)】
私は今の「アウディA6」にメチャメチャ憧れている。アウディらしくエリート感満点のデザインもさることながら、乗り心地が信じられないほどイイ! 最近まで「地上で最も乗り心地のいいクルマはA6」と思っていた。昨年新型「レンジローバー」が出て1位の座から滑り落ちたが、それでも猛烈に乗り心地がイイ。ものすごく堅牢(けんろう)なボディーが、路面から浮かんでいるかのように走りつつ、ステアリングには路面情報がバッチリ伝わってくる。低速を含めたあらゆる速度域で! 足は死ぬほどしなやかで、突き上げは限りなくゼロ! それでいてみじんもソフトすぎず、コーナリングはシャープでスポーティーで安定感抜群!
しかもA6には「40TDI」という2リッターディーゼルモデルがある。以前、それをお借りして秋田までロングドライブして蕩(とろ)けました。あのエリート感満点のデザインと乗り味で、19km/リッターも走ってくれるんだから! アウディA6 40TDI最高!
中古車を検索してみると、うーん、まだ400万円くらいしてるなぁ。だったら、今の「プジョー508」でいいかなぁ。腰砕けでスイマセン。
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【アストンマーティンDB11】
「アストンマーティンDB11」は、地上で最も美しくもカッコいいスポーツカーではないだろうか。少なくとも最近のモデルのなかでは! 近年のフェラーリにはすっかり萌(も)えなくなってしまったが、DB11のデザインを見ると心が躍る。うおおおお、このデザインのためなら死ねる!
しかもアストンは中古価格の下落幅が大きい。最近のスーパースポーツは、新車より中古のほうが高いのがアタリマエだったりするけれど、アストンは安くなる! 希望が持てるブランドだ! フェラーリも10年くらい前まではそうだったんだよね……。
狙いはV8だ。V12のほうが圧倒的にゴージャスだけど、メルセデスAMG製の4リッターV8ターボのさく裂だって十分スゲエ! 私はそっちで十分です! 維持費も含め、なるべくお安くDB11に乗りたいですから。
DB11 V8の新車価格は2380万円だった。中古車を検索すると、最安で支払総額1380万円! 半額強やんけ! 思えば私が買った最初の中古「フェラーリ348tb」は、支払総額1162万2800円(1993年のことでした)だった。新車価格は確か1700万円くらいだったので、それに近い値落ち感。あ、デジャブ……。
当時、中古フェラーリの信頼性なんて期待値ゼロ以下。人生を捨てる覚悟が必要だった。アストンの値段が下がるのは主に信頼性の低さが原因らしいけど、30年前のフェラーリに比べたら全然楽勝だろ! 次売るときさらにガクッと値落ちしてるだろうけど、それもバブル崩壊期の中古フェラーリと同じ! 今アストンに跳ばずにいつ跳ぶのか。アストンを買わずに死んでいいのかっ!? ……じっくり考えたいと思います。
(文=清水草一/写真=小林俊樹、花村英典、荒川正幸、田村 弥/編集=堀田剛資)

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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