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1/20清水草一氏をメロメロにした「スズキ・クロスビー」のマイナーチェンジモデル。今回は老いも若きも、ご婦人も殿方もメロメロにしている人気ジャンル、コンパクトSUVのカーデザインについて考えてみた。
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2/20改良型「クロスビー」の意匠には、“変わった感”を強調する効率的な変更ポイントに、アイコニックな他車にあやかったフロントマスクなどなど、スズキデザインの“巧(うま)さ”が表れている。
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3/20初期型(上)とマイナーチェンジモデル(下)のフロントマスク。前者は全体に丸みがあり、中央のグリルがやや前に突き出た意匠となっていたが、後者ではヘッドランプの峰がやや角張った形となり、また顔まわりの面がフラットになった。(写真:向後一宏)
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4/20今日のスズキでは、人気モデル「ジムニー」の顔まわりの意匠を、他のモデルにも展開。いずれの車種も、横長のラジエーターグリルと丸目のヘッドランプが一体となった顔まわりをしている。
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5/20デビュー当初の「クロスビー」(写真右下)は、初代「ハスラー」の意匠に大きく寄せたモデルだったが……。ブランドの支柱となる車種が代わるとは、8年という時間の長さを感じる。
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6/20リアまわりの変更点として挙げられるのは、写真のリアコンビランプと下部のバンパー程度だが……。
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7/20矢印付近の、ボディーのアウトラインに注目。改良後のモデルでは、角張ったリアコンビランプのレンズ形状により、リアクオーターから見た際のシルエットがカクカクしたものに変化している。(写真左:向後一宏)
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8/20初期型(上)と改良型(下)のサイドビュー。今回のマイナーチェンジでも、リアまわりのデザイン変更は限定的だったが、初期型とは異なるフロントまわりのイメージと、ちゃんと整合性がとれている。(写真上:向後一宏)
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9/20清水「正直、『クロスビー』はもっと注目されてもいいと思うんだけどなぁ」
ほった「スズキに登録車のイメージがないので仕方ありませんが……。ただ今回のマイナーチェンジでは、発表会も試乗会も開催されなかったんですよね。メーカーも、もうちょっとこのクルマに期待してもいい気がします」 -
10/20デビューから8年にして、フルモデルチェンジではなくマイナーチェンジを受けた「クロスビー」。モデルライフが10年を超えるのは間違いなさそうだ。
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11/202019年11月に登場した「ダイハツ・ロッキー」(写真左)と、その兄弟車「トヨタ・ライズ」(同右)。
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12/20ボディーサイズは全長×全幅×全高=3995×1695×1620mmと、5ナンバー枠に収まることはもちろん、全長が4mを切るというコンパクトさ。いっぽう車内はギリギリまで空間の確保が追求されている。厳しい条件のなかでも、ちゃんと“SUVらしく見える”造形を実現したデザイナーの力量に、感服である。
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13/20今となっては、ちょっと懐かしさを感じる意匠のインストゥルメントパネルまわり。2019年11月に発売された「ダイハツ・ロッキー」「トヨタ・ライズ」は、2025年11月でデビューから満6年を迎えた。こちらも、普通ならフルモデルチェンジの話が聞こえてもおかしくない時期なのだが……。
ほった「やはり、自動車のご長寿化は着実に進んでいるんですね」 -
14/202020年8月登場の「トヨタ・ヤリス クロス」。見た目にも空間効率を追求したことが分かる「スズキ・クロスビー」や「ダイハツ・ロッキー」「トヨタ・ライズ」とは異なり、ヤリス クロスはリアガラスを大きく寝かせるなど、スポーティーで乗用車的な形状をしていた。
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15/20こちらも乗用車的でスポーティーないでたちの「スズキ・フロンクス」。インドで生産される輸入車だ。
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16/20新興国をメイン市場とする「フロンクス」だが、狙いはあくまでマーケットの富裕層。インテリアなどは、日本で生産される日本がメインターゲットの車種より、むしろ豪華なぐらいだ。
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17/20同じインド生産車でも、「ホンダWR-V」の意匠は非常にスッキリ。シンプル装備のベーシックカーという立ち位置のためだが……2025年3月の改良で、ベースグレードを廃して値上げを実施。この路線はこの路線で、厳しさを抱えているようだ。
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18/20海外では、とうの昔に新型に移行している「日産キックス」。そのボディーサイズは全長×全幅×全高=4366×1801×1626~1631mmと、日本で売られている従来型(4290×1760×1605mm)よりひとまわりはデカい。日産が「デカすぎる!」という理由で日本導入を見送った、2代目「ジューク」よりデカい。
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19/20清水「コンパクトカーのSUV化はメーカーのもくろみだけじゃないよ。実際、ちょっと高くても『ヤリス』より『ヤリス クロス』が欲しいっていう人がたくさんいて、ここまで成長したわけだから」
ほった「しかも、ヤリス クロスでも飽き足らない人には『レクサスLBX』まであるわけですから。すごいですよ。まさに令和版、自動車ピラミッド」 -
20/20清水「ユーザーとメーカーの意向がガッチリかみ合っているんだから、最量販モデルがSUVになるのも必然ってことだね」
ほった「今や背の低いクルマのほうがニッチですからね。そのうちに、ミニバンもスポーツカーも全部のクルマがSUV化されちゃうかもしれませんよ」

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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