エッセイ
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2006.8.19 エッセイ 小沢 コージ
第276回:新型レクサスLS460海外試乗
なぜだろう? ジーコ・ジャパンとイメージが重なってしまったオレ(後編)(小沢コージ)■過剰な期待(前編からのつづき) ただね。レクサス首脳陣が言う数々のお題目、つまり「高級の本質の追求」「ときめきとやすらぎに満ちた最高の時間の提供」「初代レクサスから存在するYET(まだまだ)の思想」「源流主義」「匠の技」「L-finess……精緻先鋭の美」などの壮大なコンセプトを最初に聞いてしまうと少々ガッカリしてしまうのよ。それは先日のサッカードイツW杯における日本…
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2006.8.18 エッセイ 小沢 コージ
第275回:新型レクサスLS460海外試乗
なぜだろう? ジーコ・ジャパンとイメージが重なってしまったオレ(前編)(小沢コージ)■ライバルたちとは異なる“新レクサスワールド”やっと乗ってきました。今年一番の大物新車、レクサスLS460! トップ・オブ・トヨタ、セルシオの“レクサスブランド移籍版”であり、なによりも昨年8月に日本で始まったレクサスカーの頂点。イメージリーダーであり、まさしく“4番バッター”であります。今まで出たGSやISがサッカーで言うアジア予選とすると、LSはまさにワールドカップ…
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2006.8.18 エッセイ 矢貫 隆
第85回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その7:山頂付近、すでに小屋は閉鎖!?)(矢貫隆)
■アイスバーンを降りながら稜線に辿り着くと、そこは、それまでの急勾配が嘘のように平坦で広い場所だった。その名も乗越浄土。急登を思えば、ここはまさに極楽である。すぐ目の前にはふたつの山小屋、宝剣山荘と天狗荘があり、視線の先には、絶対に登りたくないような荒々しい姿の宝剣岳が見える。その景色を左に、山小屋を通り過ぎ、目指すは中岳を経由して、今夜の宿、頂上木曽小屋で…
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2006.8.17 エッセイ 大矢 アキオ
フィアット復活物語 第2章「狙うはプレミアム、新チンクエチェントはキミが作る!」(大矢アキオ)
■MINIのような「おいしい企画」を第1章で記したように、フィアットは、グランデ・プントと新型パンダの成功によって、ヨーロッパにおけるシェアを着々と回復している。現在販売台数において欧州第6位にあるイタリアの巨人が次に狙うのは、BMWに代表される“プレミアム・コンパクト”である。イタリア国内でMINIは毎月1500〜2000台ペースで売れているが、セグメント内シェアとしてはグラ…
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2006.8.15 エッセイ 小沢 コージ
第274回:新イメージリーダーにチョイ乗り
クーペ407に変貌するラテン系を見た!(小沢コージ)■フランス車らしさをどうするかのっけから難しい話ですけどね。漠然と今後のプジョー、どこに行くのかなぁと思ってた部分があるわけです。というのもいまだ売れてるってハナシの、かつてオレも愛用した206シリーズはモデル末期も末期だし、かといって来年日本に入ってくる207は写真で見る限り206のかわりになりそうもない。実際、以前インタビューしたプジョー・ジャポンの社長さんはお…
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2006.8.12 エッセイ 小沢 コージ
第273回:ウィッシュなんて知りません!?
新型ストリームに見る“上手な失恋ショックの癒し方”(小沢コージ)■破格に乗り心地が良い新型ホンダ・ストリームの試乗会に行って参りました。率直に言って、完璧な出来であります。ホンダ得意の低床プラットフォームにより、スタイルよし、走りよし、使い勝手よしと三拍子そろってる。お値段も全体的に10万円ぐらい上がっちゃったけど、ベースエンジンの排気量が100ccアップし、なによりボディがプラットフォームから完全新設計になってることを考える…
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2006.8.11 エッセイ 矢貫 隆
第84回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その6:花崗岩の岩塊にハイマツが生えるわけ)(矢貫隆)
■岩石の凍結破砕作用ロープウェイの千畳敷駅を降り立つと、目の前には大カールが広がっていた。夏は、ここに高山植物が咲き乱れるらしいが、いつも時期外れに登山をしているものだから僕は見たことがない。この地に立って後ろを振り返れば南アルプスの山並みが眺められ、それはもう別世界の景色なのである。カール地形のなかに造られた登山道を登り稜線にでる。1時間もあれば登り切れる…
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2006.8.10 エッセイ 桃田 健史
第3回:アメ車がドンドン小さくなる!
〜フルサイズSUVの終焉と、Bセグメントの拡大〜(桃田健史)ガソリン価格高騰は世界的な問題。燃料大食いのフルサイズSUV、ピックアップが闊歩するアメリカでも、どうやら大きな影響が出ているらしい。フルサイズを捨て、人々が求めたクルマは……。■一気に2クラスもダウンサイジング2006年に入り、レギュラーガソリン小売価格ガロン(3.785リッター)あたり、3ドルの壁を破ることもしばしば。これは日本円でいえば、リッターあたり約91円の計算だ…
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2006.8.9 エッセイ 大矢 アキオ
フィアット復活物語 第1章「フィアットは、死んでなんかいないゾ!」(大矢アキオ)
■国産車3割以下の国、イタリアみなさんは最近の、会社としてのフィアットをご存知だろうか。「何か、経営が苦しいって聞いたことがある」という方は多いと思う。たしかに、それは事実だった。魅力的な車種不足と、それと対照的なドイツ車、フランス車、日本車の躍進。そのため昨2005年までイタリアで、フィアットの5ブランド(フィアット、アルファ・ロメオ、ランチア、マセラーティ、フ…
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2006.8.5 エッセイ 小沢 コージ
第272回:英国グッドウッドから夢の報告その2
スターリング・モスはモータースポーツ界のオシムだった!?(小沢コージ)■「無冠の帝王」に聞く、クルマと女ってなわけで素晴らしくも忘れがたい、夢のような体験をさせてもらったグッドウッド。もう一つサイコーなおハナシがあった。それはあのスターリング・モスさんとの予想外の“モータースポーツ問答”!御ん歳77歳になられる言わずと知れた50年代の名グランプリドライバーで、英国製マシンにこだわり、残念ながらシリーズチャンプは取れなかったと言われ…
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2006.8.4 エッセイ 矢貫 隆
第83回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その5:木曽山脈の隆起は、今も継続している)(矢貫隆)
■2500万年かけて現在のヒマラヤができたユーラシアプレートは大陸プレート、太平洋プレートやフィリピン海プレートは海洋プレート。いくつもあるプレートの境界は、互いに遠ざかる「発散型」と衝突しあう「衝突型」の2つのタイプに分けられるのだそうだ。発散型の境界は裂け目に地球内部からマグマが上がってきてそこを埋めていく。一方、衝突型のプレートが衝突した結果がどうなるか、…
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2006.8.1 エッセイ 小沢 コージ
第271回:英国グッドウッドから夢の報告
祝! 突然オレが“伝説”になった日(小沢コージ)■急遽ドライバーとして出ることにいやー、まいったよ、まいりましたっ! 遂に不肖、小沢コージが“伝説”になる日が来ちゃいました。それも突然に。というのも先日ね。去年に引き続き毎年イギリス・サセックス州で行われてる世界最大級のヒストリックカーイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に行って、最初は当然“観る側”だったわけだけど、急遽とある運命的出…
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2006.8.1 エッセイ 桃田 健史
第2回:撮影NGのGM工場に潜入取材!
〜大型SUV「エスカレード」の製造の真実(桃田健史)アメ車は見かけない……といいつつ、「ハマーH2」「キャデラック・エスカレード」などのフルサイズSUVは日本でも目にすることがある。本国アメリカを主戦場とするこれらのモデルの工場は、さぞかし賑わっているのかと思いきや……。通常は撮影NGの製造現場に突撃取材!■基本的に何を撮ってもOKなんとも不思議な光景に出くわした。幹線道路の脇、列車線路の上には放置された長い貨物の列…
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2006.7.28 エッセイ 矢貫 隆
第82回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その4:数百万年前、日本に高い山はなかった)(矢貫隆)
■「山って……どうしてできたんですかね?」伊那市とか駒ヶ根市とか、あのあたり一帯の、いわゆる伊那谷に住む人たちは木曽駒ヶ岳を「西駒」と呼んでいる。伊那谷からは東西にふたつの駒ヶ岳が見えるからだ。遠く東に荒々しい姿でそびえるのが南アルプスの甲斐駒ヶ岳、すぐ西に見えるのが中央アルプスの木曽駒ヶ岳。このふたつの駒ヶ岳を西駒、東駒と呼び分けているのである。「伊那市が…
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2006.7.21 エッセイ 矢貫 隆
第81回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その3:トイレの裏に、モレーン)(矢貫隆)
■氷河によって運ばれてきた岩や土木曽駒ヶ岳の森には熊がいっぱいいるらしい。何年か前、山仕事をしている地元の人が言っていた。「木を切ってたら上から熊が落ちてきた」たくさんの熊たちが幸せに暮らしている。そこにまるで疑問をはさむ余地などないほど、しらび平までバスで30分の道のりには豊かな自然が残っていた。バスの行く手にサルたちの姿が見えた。ロープウェイの乗り場、しら…
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2006.7.19 エッセイ 桃田 健史
第1回:大丈夫か? “どアメリカン”なNASCARにトヨタが挑戦(桃田健史)
フォードの不振、GMの悪いウワサなど、あまり芳しくない話が耳に入ってくるアメリカの自動車業界。日本でも「アメ車」を見かけることは少なくなっているが、どうやら世界的に見てもその傾向はあるようだ。さらにお膝元でさえも!アメリカの自動車産業、そしてアメ車はどうなっていくのか? テキサス在住の自動車ジャーナリスト桃田健史が、さまざまな視点から検証する。第1回は、米国モ…
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2006.7.14 エッセイ 矢貫 隆
第80回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その2:ランエボワゴンに乗って)(矢貫隆)
■「速いですよ、これ……」ロープウェイが利用できるから無理をすれば木曽駒ヶ岳の日帰り登山は可能なのだけれど、でも、その「無理する」のが嫌だった。季節は晩秋。夕日は釣瓶落としだし、頂上付近には雪もある。慌てて怖い思いをするのはもう御免なのである。木曽駒ヶ岳登山は今度で3度目だから、要領は先刻承知だ。中央自動車道で長野県駒ヶ根市の駒ヶ根インターまでは東京から2時間…
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2006.7.13 エッセイ 小沢 コージ
第270回:スクープ! エスティマ・ハイブリッド最強説
2代目は“プロの料理人が通いつめる店”だ!?(小沢コージ)■トヨタ社内で一番人気いやー、聞き捨てならないことを聞いちゃいましたよ。2代目エスティマ・ハイブリッドの試乗会。「実はこのクルマ、社内で一番人気があるんですよ。特にハイブリッドの開発に絡んだエンジニアたちの間で」。というのはトヨタ・ハイブリッドの父の一人、田上エンジニア。単純にハイブリッド・システムの開発をプリウスをはじめ、エスティマ、ハリアー、カムリ、レク…
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2006.7.7 エッセイ 矢貫 隆
第79回:日本に残る「氷河の足跡」、木曽駒ヶ岳(その1:氷河地形を見に行く旅)(矢貫隆)
■「モレーンって何です?」「シーズン最後の山は、やっぱりアルプスでしょう!」虚弱体質で精神軟弱な担当編集A君らしくもない、いつになく強気な発言だった。アルプスって?「ふふふ、中央アルプスですよ」空木岳?「いや、木曽駒ヶ岳です」ほう〜。標高2956メートルの、あの木曽駒ヶ岳ねぇ。で、何故、木曽駒なの?「ふふふ、実はあの山、2612メートル地点までロープウェイで上がれる…
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2006.7.5 エッセイ 小沢 コージ
第269回:「ジャガーXK」日本初試乗
このカッコは“チーズの匂い”に通じる!?(小沢コージ)■外で見ないとわからな〜いいやはや今週は久々の新車三昧だわさ。先週リポートした「スバル・ステラ」に始まり、同じく新型軽の「ダイハツ・ソニカ」に、3列シートクロカン4WDの「ジープ・コマンダー」、「マツダ・スピード・アクセラ」などなど。で、それらはまた後で報告するとして、なんと言っても注目は新型「ジャガーXK」!なんせあの新生アストンマーチンを作った天才デザイナー、…
